攻城戦2
街へとはいり、街道を真っ直ぐ進んでいく。
城門が破られてからもうすぐ10分くらい、そろそろ刻印してるかな?
そんな辺りで城門に到着する。
そのまま、門を潜ると庭で戦ってる連中が居るので殲滅に向かう。
私たちに気づき一気に距離を縮めて近接職が攻撃してくる。
魔法や弓が飛んでくる。
「隊列を乱さず確実に殲滅するんだ!」
散発的に来る敵はあまり問題ない。
最前列の盾で止めながら進んでいく。
城壁の上に砕かれた大きなクリスタルのようなものが見える。
あれが壊さないと侵入できないオブジェかな?
破壊済みなのを確認して、遂に城内へと突入していくのだった。
城内へ入ると、正面と左右に道が延びていた。
「予定通り連合単位で別れる。私たちは正面に向かう!」
多分正面はそのまま謁見の間になるだろう。
20mほどの先に扉が見える。
左右は階段を上って2階に通じていると思う。
そんなに城は広くないしな。
開け放たれた扉の前に盾を構えながらジリジリと進んでいく。
真っ直ぐだから、正面から魔法や弓が飛んでくる。
そんなに広くないから、5列で盾役を交代しつつ進んでいく。
扉まで数mといったところで、2階が目に入る。
ずらりと並んだ遠距離職達左右に陣取ってるのが目に入った。
「一気に突っ込め!制圧するぞ!」
盾を構えて最初に中に突撃する。
正面や左右から魔法が私に集中する。
私の意識はそこで真っ暗になった。
その一瞬後、半透明の姿で浮遊する状態で目が覚めた。
なるほど、死んだらこうなるわけね。
さすがゲームだわ。目の前にカウントダウンの表示と[復活しますか?]の選択が表示されている。
時間制限があるわけね。
チャットで仲間を呼んだりする余裕があるということだろう。
周囲を見渡すと、数人の盾役が倒れている。
お陰で皆は奥に向かえたようだ。
まあ、数人は盾以外も倒れてるが問題なさそうだ。
魔法使いや弓使いの遠距離職達も無事に2階のテラス下に移動して集中砲火を免れたようだ。
遠距離攻撃で撃ち合いをしている。
楽しそうだなー。遠距離もいいなー。
少しすると、2階のテラスにウチの左右に別れたメンバーが上がったのが見えた。
これで上からの撃ち下ろしもマシになるな。
家族はどうしてるかな?
と周囲を見渡すと、奥の玉座付近で戦っているのが目に入った。
アスタールが大剣を振りながら最前線にいる。
ソルティを中心に置いて反対にナナミが後方から来る相手と戦っている。
ソルティの両隣に天音とスレインが立ち、その隣に咲夜とウッドが居る。
ナナミやアスタールのサポートをしているようだ。
なかなかのチームワークだ。
何で私はあの中に居ないのだろうか…。
父さんは寂しいぞ。
【余裕ができたら、蘇生魔法お願いします。】
ギルドチャットでとりあえず流しておこう。
カウントは4分くらい残ってる。
ソルティは直ぐに気付いた様子だ。周囲の家族と仲間に話してるのだろう。
行動から予想ができる。
まあ、まだ余裕はなさそうだからノンビリ待ちますか。
徐々に押していってるが、早くしてもらわないと困るな。
刻印の時間もあるし、戦争開始直後に死に戻りした人もそろそろ到着するだろうしな…
相手の半数位を倒せたところでソルティがこっちに向かってくる。
私の体に手をつき、詠唱している。
グンと体の方に引っ張られて、重なったところで意識が暗転した。
目を開けると、ソルティの顔が覗きこんでいた。
「おはよう、遅くまで寝てたね。」
「いやー、よく寝たわ。攻城戦はまだやってるか?」
ボケにボケで返す。
「死亡体験はあとで話すとして、戦線に復帰しますかね。」
「頑張ってね。私は他の人を起こすよ。」
そうして、ソルティは周囲の仲間達を蘇生させていく。
私はソルティが起こしている間に狙われないよう、周囲を警戒するのだった。
玉座の間をようやく制圧できたが、刻印の間の制圧はまだできてない。
急がないとな…。
「全員、一気に殲滅するぞ。もう、あまり時間がない!」
駆け出して刻印の間まで急ぐ。
刻印の間はたいして広くなく、多分ギルドのマスターだろう男が像の前に立ち手を当てて目を閉じていた。
一人で!
「騎龍ちゃん、ここは入れないよ!」
ソルティがそう叫ぶ。
何かしら壁があるようだ。
マスターしか入れないとか、厳しいな…。
「なら、玉座の間で防衛してくれ。」
そう返してマスターのもとに駆け出す。
「簡単に刻印できると思うな!」
どうせ鎧の音で近づいてるのがバレてるので、声を掛けながら剣でぶった斬る。
刻印の間は動けないのだろう。
そのまま切られて吹き飛んだ。
さて、ここからが問題だな…。
おわ、間違えた!
明日はお休みします!
二連続更新とか、予定外だー!
酔っぱらいの弊害だ。