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親父と家族のVRMMO日記  作者: 只野御夜市
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バトルしてみよう

間違ってPKしてしまわないように、中心部から離れた広場に向かった。

「さて、決闘申請するよ?」

「いつでも来いよ。」


決闘は円形の半径10mのフィールドが形成される。

誰も入れないし出ることもできない。

他にも設定で色々できる。

HPがゼロになるまで戦い続けたり、時間設定でタイムアップによるHP残量で勝敗が決まったりできる。

まぁ、終わった段階で全てもとに戻るようになっている。


「あまり長くやる気はないから3分の時間制限つけるよ。」

「好きにしろよ、どうせそんなにかからない。」

内心これで死ぬことはないと思う。

まあ、勝敗なんてどうでもいいんだけどな。


両手に盾を持つ私を眉をひそめて見つめてくるが無視する。

これで攻撃がないと思ってくれれば儲けものだ。

3…2…1…

battle start


一瞬で距離を詰めて首を狙ってくるのを、当たる瞬間刀の根本に右手の盾を当て止める。

私の右に回り込み足を狙って巻き込むように遠心力を加えて刀を振ってくるのを左に飛びながら避ける。


「ちっ…。」

という舌打ちに私は

「寡黙だね。格好いいわー。」

と返す。


軽装備で早いうえに、素早く躊躇なく急所狙ってくるな。

コイツはリアルチートだわ…。

どういう経験積んだのか解らないが、現実でもかなり強いだろう。

ステータスはAGI寄りかな?

当たらなければどうということはないからな。


私は無造作に歩いて近寄る。

飛び込むでも盾を構えての摺り足でもない私の行動に、少し戸惑っているようだ。

目が瞬時にかわり、牽制として上から切り落としてくる。

そこで私は重力に任せて腰を落とし、溜めを作り一気に詰める。

防御しない私に戸惑うのが手に取るようにわかる。

肩に当たるがいつものように1のダメージ。

牽制な上に、戸惑ったので力も技も入ってない。


そのまま右手の盾でぶん殴り、ノックバックのスキルで下がらせる。

盾から手を離し、腰の剣に手を伸ばしながら追撃!

引き抜きながら柄で殴ろうとしたら、そのままバックステップで距離をとられてしまった。


「なんなんだ、あんたは…。」

「ただのオヤジだよ。」

「強いな…。あんたは人の意識の外から来るな…。」

「そんなに私は強くないよ。単に君の行動が分かりやすいだけだ。」

「言ってくれる…。」

「もういいよ。十分わかった。」

「俺は納得してない!」

「じゃあ、時間一杯遊ぼうか。」


以後私の行動に意表を突かれることなく、的確に攻撃してくる。

素早さが高いので、防御が間に合わず私に当たるがダメージは1だった。

まあ、予想通りだな。


「何て硬いやつだ…。」

「私を切りたければ、せめて装備を切れないと無理だな。」

からからと笑いながら告げる。

「もういい、あんたとは相性が悪い…。」

と言ったとこで、180秒過ぎる。

「君は十分強いよ。私が勝つ手はないわ。負けない手はいくらでもあるけどね。」

「次は負けない…。」

「ルール上君の勝ち扱いだが?」

「これを勝ちとは言わない…。」

「そか、まあどうでもいいけどね。楽しかったよ、ありがとう。」

凄く苦々しい顔で睨み付けてくる。

用事は終わったし、城を目指すか。


移動中、アスタールが私に聞いてくる。

「どうだった?」

「かなり強いね、リアルでもかなり動けるだろう。多分様々な武器に精通している。

誰に教わったかとか流派とかは流石に解らないけど、かなりの実践派だね。

普通の人は勝てないよ。」

「父さんが同じようなステータス構成なら?」

「無理だな。目が良いし戦術の組み立てが巧いし判断能力も高いね。ほぼ負けるね。勝ったとしたら運が良いときだ。」

「けっこう誉めるね。」

「目指す方向が違うから、もう興味無くなった。驚異にもならないしほっとけばいいよ。

あの子はどれだけ自分が強いのか、技術がどれだけ通じるのか試したいだけだよ。

ソロで最強の称号なんぞ、くれて惜しくない。」


ソロ最強なんて、武闘会でもないと役に立たないからな。

共通のシステムに乗っかってる以上、莫大な課金でもないと差は付きづらい。

このゲームは月額課金で、課金アイテムはない。

差があるとすれば、中の人の認識・判断能力だろう。


「それにしても、騎龍さんって強いんですね。」

と咲夜が言ってくる。

ウッドが睨んでくるから止めて貰いたい。

「強いんじゃないよ、ただ単に日常的に相手がどう来るかを想定してるだけだよ。」

「日常的?」

「たとえば、目の前を歩いてくる人がポケットからメリケンサックを取り出して殴ってくるとか、こうしてきたらどうやって返そうかを日常的に考えてるだけだよ。」

「つまり、親父は妄想しっぱなしってことだね。」

「否定はしない…。」

息子の一言が胸に刺さるわ…。

でも、事実であるから仕方ない。


「まぁ、普段からそんな感じでいるから私の想像の上を行くのはなかなか居ないんだよね。」

「なんでそんなことを?」

と尋ねるナナミに私は

「事実は小説より奇なり。山道を登ってるときに地震が起こって落石があった場合とかも想定して心構えをしている。つまり、何かあってもすぐに対処出来るように日々訓練してるんだよ。」

「そういう風に言えば正しい気がします。」

「想定外が起こるから慌てるのであって、想定内なら慌てる理由がない。避難訓練と一緒だよ。」

何事も心構えが大事だ。


こうしてる間も、次にソロプレイヤーが挑んできた場合を考えている。

一人で来た場合、止めるだけなら難しくないんだが…。

ステータスや装備の性能で私の防御を抜かれるかもしれないからな。

今回は勝ってもいないが負けてもないくらいの感じだな。


因みにご存じの通り、魔法だったら数回で落ちる自信がある!!

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