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親父と家族のVRMMO日記  作者: 只野御夜市
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交渉。

「騎龍さん、次の金曜の夜ですが空いてますか?」

ログインしてギルド前で食事をしていると、龍桜が話しかけてきた。

「なに?デートのお誘い?」

「そんなわけ無いじゃないですか…。他のギルドと顔合わせをする日が決まったんですよ。」

「んで、何で私にそんな話を?」

「一部のマスターが連れてこいって言ってるからですよ。」

「やっぱりか…。だと思った…。」


「顔を合わせての交渉にあたって、隠しているのがあったら全部公開しろと言われてるんですが…。

ほかになにか隠してることありますか?」

「んー、無いんじゃない?よく覚えてない。」

「龍騎士の話は隠してるんじゃないんですか?」

「あれって、確定事項じゃないじゃん。

5人試して2人が成ったくらいだよ?そんなの隠しているうちに入らないよ。

ビーストライダーだの召喚師だの龍司祭だの居るじゃん。

あれと一緒だ。」


色々あったせいで、私の手持ちのカードは全てオープンになっている。

隠しダンジョンとかの情報すら、私達は持ってないのだ。


「まぁ、当日までに何か思い出せたらで良いですよ。

お願いしますね。」

「それはいいとして、よく交渉まで持っていけたね。」

「基本的にウチはクリーンですからね。

悪い噂を信じる人もいますが、信じない人の方が多いんですよ。」


そうなのか、おじちゃんはもっと嫌われてると思ってた。

まぁ、私が歳と共に考えが固くなっているせいもあるのかもしれない。

世の中、まだまだ捨てたもんじゃないな。



そのような連絡を受けて数日過ごす。

その間に隼人が1号室の鍵を当てて、ソロで挑んで1部屋目はクリアしたと情報が入った。

2部屋目で大型のレイドとの戦いで敗走してきたらしい。

なんでも、蜘蛛の下半身を持った巨大な相手と2時間に及ぶ死闘を繰り広げたが、武器の耐久度が足りずに敗走したらしい。

次は予備武器をもって挑むと言っていた。

彼の強さの1割りでいいから欲しいと思う。


それはさておき、私と龍桜は第2マップへと戻り話し合いをする予定の場所へと向かった。

ライクスの街の冒険者ギルドにて会議室を借りさせてもらった。


私達が使っていたあの街はクラウドの城の管轄となり、城下町のようにギルドに賃貸契約を結ぶ形で使用されているらしい。

こんな事態になるなら、手放すのを早まったかもしれない…。


それはさておき、主催であるために一番最初に到着した。

嘗められないために、ギルドで調理スキルが一番高い者を同行させてドリンクも準備させた。

まぁスキル上限は皆一緒だから、どこのギルドにも数人居るだろう。

変わりに、材料は高品質で集めさせた。

これも金さえかければ、誰でも揃うものだが…。


準備を整えて暫く待っていると、一人目が姿を表した。

「ここで会ったが100年目!俺と勝負しろ!」

「んー、誰?」

「やっぱり忘れてやがった!初回の攻城戦で城を奪ったのは忘れてないぞ!」

「あぁ、刻印していた少年か。勝負ならいつでも受け付けるが、また今度な。」

「そんなこと言って逃げる気だろ!今すぐ俺と『ドグシャ!!』」


少年に綺麗な後ろ回し蹴りを入れ、何事もなかったかのように服装を正すイケメンが現れた。

「ウチのマスターがすいません。後程叱っておきますので。」

「貴方がブレインか。そこの少年よりよっぽどマスターらしいがね。」

「これでも彼は多数のシークレットダンジョンを発見して、仲間達の為に尽力する熱い少年なんですよ。

かなり、直情傾向ですがね。」

「ふむ、それなら少年がマスターでもおかしくないか…。」


復活したのか、机の下から少年が這い出してくる。

「くっそ…。いてて…。何が起こった?」

「大丈夫ですか?そこの椅子に足を取られて転んだようですが…。」

「ん?そうか、心配かけたなルーファス。

あっ!そうだ!俺は少年じゃねぇ!ちゃんと和也って名前で呼べ!」


なんというか、二人とも見ていて飽きないな。

直情型の猪突猛進タイプと冷静なサポート役か。

ギャーギャー騒ぐ和也の背後でルーファスがヤレヤレというポーズをしている。


「龍桜、彼等はどれくらいのギルドなんだ?」

「人数的には35番くらいで200人くらいのとこですね。」

「以外といるんだな…。今日は何人くらい集まる予定なの?」

「上位50組にメールでアポを取って、断られたのが10組くらいですね。

ウチを嫌ってるだけでなく、近未来での冒険が嫌で第2に引きこもるとこも居ます。」

「ふーん、まぁウチには関係ないから別にいいけど。」


その後、続々と人が集まってきた。

攻略を唱っているギルドなら、前もって情報が欲しいだろうからな。

そうして参加してくれた中で、私に恩を感じてるのが2人も参加してくれた。


「お久しぶりです。あの時は大変お世話になりました。」

「あの時?」

自慢じゃないが、助けたことに関する記憶力は皆無だ。

「城の取得をして泣きそうだった時ですよ。本当にありがとうございました。」

「あー、そんなこともあったねぇ…。楽しんでるかい?」

「はい!あの後城のダンジョンの攻略のために人を集めたりして大変でしたが…。

結構ギルドも大きくなったんですよ!」

調べてみると、1,000人を越える大所帯となっていた。

確かに、城取得のギルドで名前を何度か見た気がする。


あの時の子がこんなにも成長しているとは、感慨深いものだ…。


他に闘技場で出会った20M渡した相手も参加してくれていた。

やはりギャンブルで所持金を使い果たして、ギルド資金にまで手をつけていたらしい。

一発逆転で闘技場で剣闘士デビューとか、駄目人間街道だろう。


まぁ、あの時の20Mでバレることなくギルドに返金をし、今では真面目に頑張って6番手の大手ギルドまで成長したらしい。

人は見た目では判断できないなぁ…。


「皆さん、本日は集まっていただきましてありがとうございます。

次の転職やマップのことは攻略に書いてあるため、既に読んでいると思います。

ですので、細かいことは省きます。

第3は全員の協力がなければ維持すらできないのはご承知でしょう。

ですので、協力体制の確立をしたいと思います。

本日はよろしくお願いします。」


話し合いが始まる…。

夏休みですね。

サービス業の作者は忙しくて泣きたくなる時期でございます。

違った、私はいつでも忙しかったわ…。


本日も誠にありがとうございます。

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