タワーの攻略に乗りだそう。
第3マップへと移動して間もないため日常が少しだけ変わる。
借りたギルドハウスには今までのような大規模食堂が無かった。
仕方ないため、ギルドのすぐ前には個人商店の形で料理人達が露天を出すこととなった。
そこで買い食いをしながら食事をとる。
また色々調べて、建っているビルの購入とかできないか考えないといけないな…。
今度は街の建築するようなスペース無さそうだし…。
また、金が飛んでいく…。
よし、暗い話は置いておいて、タワーの探索に乗りだそう。
集合予定のタワーの前に到着すると、多数のギルメンが集まっていた。
なんで?
1連合で様子見の予定だったのに…。
集合場所には命やドラッグスターやキリングドールのパーティーメンバーも揃っていた。
「どうした?他のところ調べないの?」
「だって、騎龍さんが行く場所って面白い場合が多いじゃないですか。
私達も連れていってくださいよ。」
まぁ、私が持ってるのは1号室の鍵だからな。
1部屋だけの攻略には大して時間もかからないか…。
「オッケー、わかった。皆でササーっとクリアしちゃおう。」
皆で連合を組んで突入の準備を進めていく。
現実で日曜の夜のゴールデンタイム、約2,000人もの人数が集まる。
これだけいれば、討伐も余裕だろう!
この考えが甘かった…。
タワーの封じられている扉に鍵を刺して回してみる。
カチャリと軽い音で扉が開き、鍵が消え去る。
「やはり1回しか使えないか…。まぁここで合ってて良かった。
じゃあ突入するよ、準備はいいね?」
返事を確認し、素早く中に滑り込む。
さて、ここはどんなダンジョンだろう?
中は広い空洞となっており、正面には大きなデジタル時計でカウントダウンされている。
あと3分で何かが始まるってか…。
「手早く中に入って!バフは上書きして、体勢を整えるように!」
指示を出して待ち構える。
カウントが0になった瞬間、視界の片隅に0/1,000の数字と[1,000体撃破せよ。]の文字が現れた、
「ん、こいつは余裕だね。サクサク行こう!」
周囲の壁から道が開き、続々と機械兵が侵入してくる。
天音達、魔法職が撃ち込んでバタバタと倒れていく。
倒れるモブの数にしたがって増えて…増え?
一切増えない視界の表示。
「あれ?まさか…。
天音!カウント幾つになった?」
「いま、300越えたよー。」
「うぇ、最悪だ…。一人1,000ずつかよ…。」
ざっと200万匹?
戦闘職はいいとして、回復職の人達も1,000討伐だろう。
うぇ、これは無理だ。
「撤退!200万とかいつ終わるかわからん!
また次回突入する!」
これは予想以上に難所だぞ…。人海戦術がかけられない。
少人数で行くしかないな…。
「すいません騎龍さん…。私達が一緒に行ったばっかりに…。」
皆が申し訳なさそうに謝ってくる。
「いや、予定通りの1連合で向かったとしても撤退していた可能性が高いよ。
ヒラが25人で25,000でしょ?かなり時間と労力が取られる。
ここは1PT向けだよ。」
「だとしても、すいません…。」
「気にしなさんなって。またクジでも引いて当てればいいんだし。
情報が手に入ったのは儲けだよ。」
謝る皆を慰めつつ、討伐軍は解散とした。
少々残念に思えるが、まあ仕方ない。次回頑張ればいいのだ。
さーて、思いがけず暇ができてしまった。
「さて、暇ができたし…。街のチェックに回るか。
ランクが下がったらどうなるのか調べないとな…。」
家族で手分けして回っていく。
ギルドのメンバーも情報集めに回っていった。
「ここはどうなっているかなー。」
役場へと入ってチェックしていく。
「いらっしゃいませ、どのようなご用件でしょうか?」
定型文で話しかけてくるNPCを無視して一覧表を眺める。
「あー、こいつが消えたか…。」
消えていたのは自動車免許の取得が消えていた。
「どういう弊害があるのか、調べないとなぁ…。」
都市レベルが1に下がったら何が消えるのだろう…。
可能性が高いのはMyルームだろうなぁ…。
転移があるから、車が使えなくても問題はないが…。
車の運転がしてみたい未成年は多数居るだろう。
そこが制限されるのは微妙に痛いな…。
調べないといけないことが、どんどん山積みになっていくな。
本日も誠にありがとうございます。