表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親父と家族のVRMMO日記  作者: 只野御夜市
124/159

釈明しよう。

一歩間違えば、全員から非難を受けてたかもしれない場面だった。

私以外を休ませるためにログアウトさせたのは正解だったと思うし、皆の前に私だけが姿を表したのも正しかったと思う。

まぁ非難を受けるのは回避できたから、そんなの関係なかったな。

それはともかく、私の発言で皆の怒気が霧散したのは、なんとなく肌で感じることができた。


現在は全員集合をかけ、食堂で集まっている。

World内で知らないものは居ない筆頭とも言える私の釈明会見だ。

ログインしてるギルドメンバー全員が揃っている。

裏方の職人や料理人も、全員集合している。

そんな一般メンバーの前に怯みもせず、背筋を伸ばして私は立っている。

リアルの仕事の都合上、100人くらいの前に立つのは慣れている。

それが1000に変わったとしても、大差ない。

私は今まで通り、皆を導くだけだ。


「点呼が終わりました。全員集合してます。

それでは騎龍さん、お願いします。」

ドラッグスターが状況を確認して、私に伝えてくる。

「ありがとう、2週間の間にドラッグスターも見違えたね。」

照れたのか、ドラッグスターがそっぽを向いた。

この私達が居ない2週間は、結構実りのあった2週間だったと確信できる行動だった。


「ふう…。」

壇上へと上がり心を静めるために付いた溜め息が、以外と大きくホールに響いた。

私の雰囲気で察したのだろう、皆はシンと静まり返っている。

「長い間不在にして申し訳ありません。

そんな中、私達が居ない間を守っていただけたことに深く感謝致します。」

シンと静まり返ったホールに私の声だけが響く。

非難をする声等も聞こえない。

恐らく、前もって3次転職や第3マップの情報が広まっていた為だろう。


「質問や疑問は後程時間をとって伺います。

それまではすみませんが、ご静聴お願いします。

さて、皆さんは噂にて聞き及んでいるでしょう。

私達はこの失踪期間で第3マップへの道筋と3次職への情報を獲得してきました!」

相変わらず静まり返る一同。

少し位は驚きとかの反応がないと、私も寂しいんですけど…。


「皆、覚悟をしていただきます。

私達の目標は、このゲームの攻略です!

つまり、この街は放棄して次のマップへと進んでいきます!」

ここでようやく、周囲の仲間と話をし始めたのだろう。

少しだけザワザワしはじめた。


「次のマップへ移動した後、ここに戻れる保証はありません。

むしろ、戻れない可能性の方が高いと思っています。

ですので、このマップに残りたい人が居たら残っていただいて構いません。

この街も自由に使って構いません。不自由することはないでしょう。

ただし、ギルドは抜けていただきます。私達の目標は攻略ですからね。」

皆、隣の人と目を合わせたりしながら意思確認をしているようだ。


「一週間ほど休息を取った後、意思確認をします。

それまでにレベル100まで上げてください。

私達が失踪していた間に、90台にほとんどの人がなっているでしょう。

無理ではないと思っています。」

少々顔をしかめてる人もいた。

サボってレベルをあげなかったのだろう。


「一週間で仮に間に合わない人がいたとしても、サブキャラでログインしてお手伝い致しますので、そこは安心してください。

数回に分けて、移動することも視野に入れてあります。」

返事も何もなく、ただひたすら見つめられると恥ずかしいなぁ…。


「さて、今後の計画は以上のような感じで進んでいく予定です。

詳細が決まり次第、張り紙にて告知しますので後程確認をしてください。

今からは、失踪期間に何があったのかを話したいと思います。」


船を出して、何らかのインスタントダンジョンへと飛ばされたこと。

そこは太古の島で連絡が全くとれず、恐竜相手にサバイバルをしたこと。

T-REX相手の死闘。

火山にて仲間が拐われかけたことや、巨王龍との話し合いがあったことを説明した。

私が居なかったら、戦闘することにるという予測もたつ。

しかし、T-REXを捧げれば回避できる情報があるから怖くない。

その後に、3次転職の場所へと飛んだことも話をした。


本来の筋道なら3次転職の後に狩り場がないから船で出て行って、太古の島にいった後に、第3マップへと行くのが正しいのだろう。

そういう予測も話した。

長時間話をしたから、喉が乾いた。


「簡潔に纏めましたが、このような感じです。

では、質問や批判があれば受け付けます。」

多数の質問があった。

城はどうするのか、インスタントダンジョンに行ったときの情報、恐竜はどれくらいの強さだったのか、3次転職はどんな職があるのか。

他にも沢山あったが、わかる範囲と体力がもつ範囲で答えた。

さすがに気力も尽きて眠くなってきた。


「すみませんが、今の質問で終わりにさせてください。

ボロボロの鎧を見て解る通り、かなり大変でした。

さすがにそろそろ休ませてください。」

疑問はつきないだろうが、私の状況に皆は納得したようで帰っていった。

私もそろそろログアウトして休もう…。


後日一人で釈明をしたことが龍桜の耳に入り、溜め息を吐かれて睨まれた。

「それ、マスターの仕事ですよね?」

等と言われて、耳が痛かった。

本日も誠にありがとうございます。

様々なネタが出てくるが、どうもピンとこない…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ