数日ほど時間をぶっとばしてみよう!
どうも、最近地雷になりかけてる騎龍です。
連合の安全度は一番高いのに、名前つきアイテムが出る確率が一番が低いので、地雷になりかけてるらしいです。
運営の罠ですね!私は悪くない!
それはそれとして詩音と話をして数日後、合流しても良いと言ってきました。
それでは、その時のムービーをご覧ください。
どうぞ!
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のほほーんと家族で狩りを続けていると、詩音からメールが入った。
『良ければ合流しても良いという結論になったよ、近々連絡ください。』
という内容だ。
ふむ、これは正式な場を設けるべきかな?私の執務室で会ったほうがいいんじゃないかな…。
「騎龍ちゃん、メール?」
「うん、こないだの古い仲間からの返事があった。」
「そっか、じゃあこの辺で切り上げようか。」
「ちょうどキリが良いし、そうしようかね。」
詩音にギルドの町で待っているという返事をし、皆で帰ることにする。
2週間近く名前付き装備が出なかった反動か、最近はチョコチョコと出るようになった。
しかし、地雷認定を受けかけた私が募集しても集まりが微妙に悪い…。
少し泣けてくる。
それはそれとして、町へと戻りラフな格好に着替える。
といっても、先日買った服だがな…。
最近はオフは普段着で過ごすようにしている。
オンオフの切り替えは大事だ。
少し待っていると、数十人の仲間と共に詩音が歩いてきた。
「やっほー、ひさしぶり!元気だった?」
今日はアラビアンナイトにでも出そうな衣装を着ている。
女性物の方な!
「うん、まぁ色々言いたいことはあるが元気だよ。」
「あはは、聞く気はないから無視する!」
わかってんじゃないか…。
「それはそれとして、こちらへどうぞ。」
「うむ、苦しゅうない、よきにはからえ。」
「やかましい、ど阿呆。」
頭が痛くなってくるが、気を取り直して私の執務室へと案内する。
「こちらへどうぞ。」
「おー、これ本当にギルドの私物?」
執務室に通すと、キョロキョロと周囲を見渡して詩音が感想を述べてきた。
私でも、ちょくちょくそう思う。大したものはないが、机と本棚と応接セット位はある。
そんな部屋で席を案内しつつ私は答える。
「一応そうなってるよ。」
連れてきた仲間達もざわざわしている。
そんなたいしたものではないだろう。
受付嬢から運ばれた紅茶を口にして、一息入れてから言葉を交わしていく。
「さて、申し出を受けてくれて感謝する。
今後は仲良くお願いしたい。」
「騎龍の頼みだから、気にしないで良いよ。」
うん、気前がよくて良いことだ。
そう思ってたらアホな事を言いやがった。
「たださ、俺もこんな部屋がほしいな!」
「は?」
「俺もこんな部屋が欲しいって言ったの。」
「つまり、幹部待遇が欲しいってことね?」
「そういうことー!」
コイツ、こんなに権力欲あったか?
「一存では決めれないから確約はできないが、やる場合の責任は大きいぞ?」
一言、釘を刺しておくのを忘れない。
「またまたー、ゲームにそんなの無いでしょ?」
「あー、そこで勘違いしている…。とりあえず、昨日の私がチェックした書類を見てくれ。」
昨日の書類を詩音の前に出す。
パラパラと書面をめくりながら、詩音が口を開く。
「は?騎龍何してんの?」
「ギルドの運営。」
「他の人達も?」
「量はこれより少ないが、やってるぞ。」
「ゲームで仕事するなんてバカなんじゃない?」
「わかってるんだが、やらないと運営できないんだよ。」
「意味わかんないんだけど?」
「だろうな、私だっていつの間にかこうなったんだから…。」
そう詩音がいうこともわかる。普通はありえない。
頭にクエスチョンを浮かべながら、詩音が疑問点を尋ねてくる。
「騎龍のとこの幹部って何?」
よい質問だ、私の日常からこうとしか言えない。
「ギルドの方針の決定をする事務処理兼雑用係。」
「うわぁ…。絶対やりたくない…。タダ働きでしょ?」
「せめて、ボランティアと言え。
金銭は貰ってないのは確かだよ、そのための帳簿だし。」
ギルド資金に手を付けたとか言われて、不信感でギルド解体とかしたくないもん。
ドン引きしている詩音に一言告げる。
「んで、やりたいの?苦情処理とかあるよ?」
「慎んで遠慮させてもらいます…。」
「だろうな。」
こんなのを喜んでやる奴はほぼ居ない。
居たとしたら、病院を薦める。
気を取り直したのか、詩音が要望を伝えてくる。
「じゃあ家!でっかい家が欲しい!」
「一人辺りの資材量は決められてるから、足りない分を自分達で集めるなら好きなとこに建てたら良いよ。
あぁ、大通りに面した道は既に職人が個別店舗の為に購入済みだがな。」
「は?そんなことまで決まってるの?」
「当然だろ、メンバーに差はつけない。
先着順で、立地条件が優良なのはあるよ。それも、優良な立地ほど高いけどね。
自分達でどれだけの資材を使ったのかは、完成後でいいから連絡するように。」
「うっわ、マジめんどくせぇ!」
「配布分で作るなら、連絡いらないけどな。」
使用資材の連絡が必要なのは、後で他の人の追求を避けるためだ。
差を付けたとか言われたくない。
ちなみに、決められた資材内もしくは等価値の資材で豪邸を建てる抜け道はある。
100人分の資材を使って、4人が住む程度のサイズの家を作ったりすれば、凄い豪邸が建つのだ。
例えば…。
「このダイニングテーブルの天版は、かの有名な世界樹の1枚板から細工師のスキルが120%の○○が作った一品物だ。」
なんて自慢話も出来たりする。
実行する奴は今まで1人も居ないが…。
ちなみに、私の家族達が住む家は配布された資材の範囲内で建設されている。
平屋の1ルームみたいな感じで建てられている。
風呂(使用する)とトイレ(使用しない)は別で作られているが、他にあるのは広々としたLDKのみである。
もちろん、家具は自前で用意した。
そこに、家族共有の棚と個別の棚があるくらいだ。
だって、ほとんど居ないもん!
ログアウトするときしか居ないもん!
こないだのステテコはここで発掘されました。
「騎龍…。なぜ幹部なんてやってんの?得なことないじゃん。」
「ほんとだよな。いらない有名税のお陰で、不名誉な呼ばれ方してるしな…。」
どこで道を踏み外したんだろう?
楽しく家族でゲームしたいだけだったのにな。
「ごめんなさい、我が儘言いました…。
自分のことは自分でします…。提供される分で十分です…。
一緒に頑張らせてください…。」
「なんか、すさまじく後悔してそうな雰囲気だな?
別に辞めるなら今のうちだぞ?」
なんか、凄い衝撃を受けたような暗い表情で詩音が言ってくる。
この程度なら、公開されたとしても問題のない範囲だ。
ちなみに、詩音の周りのギルドメンバーも衝撃を受けた顔をしている。
5000人にも及ぶギルドの運営を甘く見てるんじゃないか?
そこで頭を振り、私に同情したような表情で詩音が言ってくる。
手のひらの返しように、私の方が戸惑ってしまう。
「生意気言ってすいませんでした。
今後はギルドの運営に出来る限り手助けをしたいと思います。
頑張らせていただきますので、もう少し騎龍も休んでください。」
誰これ?数年来の友にしても、反応の変化に私が戸惑ってしまう。
「そんなに気にするなよ。どうせ、半分は趣味だ。」
「騎龍って、仕事が趣味とか言ってるからな…。」
仕事が趣味とか、素晴らしいじゃないか。
楽しめて、時間が潰せて、お金が稼げるんだぞ。
誰も理解してくれないが。
あぁ、ゲーム内では無償だったわ。
「さて話が纏まったところで、契約だな。
この書類にネームと職業を記載して、事務所に提出してくれ。
その時に、ギルドの運営費を先払いで1人60kは最低入れておくように。
建造物の申請用の書類はコレね。土地の値段表はコレだ。」
「お役所か!!」
「書面にして形に残しておかないと、問題があったときに困るからな。」
せっかくここまで大きくなったギルドだもん。潰したくない。
「あとは大体のこの町の地図と、提供できるサービスの一覧表な。
いろいろな道具の貸し出しもやってるから、利用したらいい。
貸し出しの申請は事務所で受け付けるから。」
「これって、ほんとにギルド?」
「ギルドだよ。」
私も疑問だがな。
「んじゃ、あとは加入申請だな。送って良いか?」
「いいけど、ここまで疲れるギルド加入は初めてだ…。」
「仕方ないじゃないか、ここまで大人数だと記憶だけじゃ処理しきれない。」
私は天才じゃないからな。
「さて、これで晴れて仲間だな。よろしく頼むよ!」
「よし、これで魔法の秘密とかもわかるんだな!
教えてくれ!」
「んじゃ、この地図にある地下施設に行ってくれ。
そこに向島くんって人がいるから、聞いたら良いよ。」
「たらい回しかよ!」
「私の職業知ってるだろ?魔法のことはよくわからんよ。」
「もういいや…。行ってくる…。」
「おー、頑張れよ。それと城のダンジョン行く前には、必ず事務所に提示されてる仕事をクリアしてから行けよ。」
「もう、突っ込むのも疲れた…。」
だろうな…。
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いかがでしたでしょうか?
詩音から、かなり突っ込みを受けました。
普通のギルドではないとは元々思ってたのですが、大分かけ離れてしまっていたようです。
それはそれとして、無事に友人とは合流できました。
彼が今後どんな活躍をしてくれるのか、先々が楽しみでなりません。
予想では、一般メンバーに埋もれる気がしなくもない…。
そこまで技量が高くないし…。
そのような感じで日々仲間の勧誘等も頑張っています。
そんな日常の一コマをお送りさせていただきました。
それでは皆様、ごきげんよう。次回の更新でお会いしましょう。
本日も誠にありがとうございます。