表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
親父と家族のVRMMO日記  作者: 只野御夜市
101/159

第4回攻城戦 2

足元の戦争を眺めながら、オーリの背中にて現在飛行中。

本気で飛ぶと、マジで早すぎる。

風が酷すぎて、イケメンが崩れてしまうぜ!

え?逝け面?どうもありがとうございます!


相手はグリフォンやペガサスに併せて、飛行速度が遅いので割りとあっさり前に回り込む。

「とりあえず、挨拶がてら軽く撃ち込んどけ!」

私の指示に大きく息を吸い、ブレスを吐き出すオーリ。


私達が前に回り込んだ時点で警戒していたため、相手も慌てずにブレスを吐いてくる。

ってか、グリフォンって炎が吐けたんだな。

風を操ったりするのが主体だとばっかり思ってた。

まぁ運営によって、その辺は変わるものか…。


「これ以上の侵入は許可できない!戦うか引き返すか選択せよ!」

一応声をかけておく。

可能性は低いが、迷子かもしれないしな。

返事を待っていると、先頭の龍騎士が左右に目線を向ける。

これはよくある目線での会話だな…。直後に攻撃が来るはず!

「交渉決裂!殲滅!」

アニメじゃあるまいし、先手なんて取らせてやらん!

疑わしきは罰せよ!

「ミニ!」

即座にミニが熱線を張り巡らして、グリフォンやペガサス達の翼を焼き切る。

落ちていくモンスター達に申し訳ないと思うが、戦争だから仕方がない。

その一瞬後にオーリ達3匹の龍がブレスを吐き出す。

それに呼応するように、相手もブレスを吐いてきた。

さっきは1対3でほぼ互角だったのだ。 3対2になった以上負けるようなことにはならない。

相殺の爆炎は相手の方へ向かって迸る。


「畳み掛けろ!」

周囲の16匹のミニがオーリの周囲で円を描く。

オーリが本気でブレスの準備に取りかかる。

吸い込んだ息を肺の奥で魔力と混ぜ込み、溜めを作る。

風と氷のブレスと地を吹き飛ばすほどの熱線。

合わされば水蒸気爆発のようなものが起こるだろう。


ここで選択を間違った。


爆炎を潜り抜け、ほぼ無傷の相手が飛び出してくる。

中途半端な攻撃をしてしまって、煙で相手の姿が見えなくなってしまったのが第一の選択ミス。

いつも相手の姿の確認はしてたのに、注意してたのに迂闊だ…。

むしろ、煙から飛び出すのを警戒するべきだった。


併せて、溜めの時間の数秒を甘く見ていた。ここで2個目。

その数秒の間に相手が反撃に転じたのだから。


それから相手が通り過ぎがてら振るわれた相手の龍の爪が、たまたま私を止めるベルトと手綱を掠めたのも運が悪い。

掠めたといっても、龍の爪。200近いダメージを受けることとなる。

ベルトも手綱も切られてしまった。

ベルトを複数準備して固定してたら防げたのに、それを怠ったので3個目。


痛みに怯んだ瞬間鞍から放り出され、切られた手綱はなんの意味もなさず、空中へと放り出される。

ミス3回とか、バッターアウトだわ…。


「主!!!」


自由落下する私を追おうとするオーリに向かって、私は声をかける。

「んなもんいいから、ぶっ飛ばせ!」

悔しそうに歯噛みしているオーリに一言声をかける。

まったく、フラグは良い仕事してくれるわ。


自由落下しながら中途半端に生き残らないために、頭を下にして更に加速して落ちていく。

オーリなら主がいなくても、あの程度はミニ達や仲間の2人と連携して倒せるだろう。

私は早急に合流するために、更に加速する為に回転を加えるのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


世界が暗転し、半透明な状態で起き上がる。

戦争中に死ぬのは久々な気がする。

普通に死ぬのすら、マサムネ以来かな?


目の前には復活しますか?の文字。

すぐさまハイと答える。

どこに復活しますか?の選択には街中と答える。

呑気に待機場所で待ってる暇はないからな!

選択した瞬間、意識は真っ白な空間へと包まれた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ふと気がつくと、街中に立っていた。

素早く周囲の状況を確認し、橋の方へと急いで向かう。

戦争中に死ぬなんて、久々だ。

前回死んだときは城を取るために先頭で突っ込んで、魔法でフルボッコだったもんな。

ついでに、町で復活とか初体験だな。


戦斧から貰った罠を張ってない通りが書いてある地図を見ながら、オーリのいる地点まで駆け抜ける。

まだ、街の外縁部から爆発音が聞こえるから橋は無事なはずである。

最短距離を駆け抜ける途中に橋に寄り道すると、やはりここまで攻められてないようでホッとする。


「あれ?父さん、オーリと飛んでるんじゃなかったの?」

アスタールが聞いてくる。

「私達以外の龍騎士に当たって、運悪く死ぬはめになった。」

「あー、そういうことね。運悪く頭にでも当たった?」

「いや、もっとひどい。体を固定するベルトと手綱が切られた。」

「ブハッ。それは運が悪すぎでしょ!」

「喧しい!オーリが心配だからそっちに急ぐから、またな!」

「おう、頑張ってね!」

「お互いにな!」


上空を見上げると、オーリが仲間と連携して相手を追い込んでいるのが目にはいる。

ミニ達とも巧く連携を取りながら、有利に進めているようだ。

相手の方の龍もなかなかチートっぽい動きをしている。

全身に宝石のような飾りがあり、そこに不可視のバリアのようなものが張られるようだ。

熱線やブレスが塞がれてるから、何となくわかる。

お陰で、攻撃がなかなか通らないようでオーリがイライラしてるのがわかる。


さてっと、どうやって合流しよう…。

終わるまで待つかなぁ…。

悩む…。

本日も誠にありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ