特集:ハロルの里自然公園へようこそ
朝。
おともだちの、おうち。
なんだか、朝から、おともだちが、そわそわ、してる。
あっち、うろうろ。
こっち、うろうろ。
なにか、さがしてるみたいに、部屋をいったりきたりして、
ときどき、窓の外を、ちらって、のぞいたりしてる。
「リリ、どうしたの?」
わたしが、すぃって、近づくと、
おともだちは、ちょっとびっくりして、それから、にこってする。
「リュシール、今日はね、ちょっとだけ、お散歩してきてくれる?」
つのを、かしげる。
「おてつだいするよ?」
つのを、ふりふり。
でも、おともだちは、あわてて、手をふる。
「いいの、いいの。今日は、だいじょうぶ。リュシールは、お外で遊んできて」
そう言って、やさしく、わたしの体を、くるんって、おして、
気がついたら、外に、だされちゃった。
……あれ?
なんだろう?
でも、外の風、きもちいい。
ふわって、あたたかいし、お花のにおいもする。
おうちの前で、
ママと、リリのおかあさんが、ぺちゃくちゃしてる。
「ママ、おでかけしてくるね」
つのを、ぺこって、する。
すぃー……すぃー……。
おさんぽ。
あ。
おとうさん。
ぺろぺろの人たちと、
いっしょに、畑やってるみたい。
くわをもってしゃがんでる。
「おーい!」
つのを、ぶんぶん、ふってみる。
すると、
おとうさんが、こっちに気づいて、にこって笑って、手をぶんぶんふってくれた。
なんだか、それだけで、うれしい。
すぃー……すぃー……。
きらきらした川のそばを、ゆっくりすべっていく。
草のなかに、ぽわっと光る、わっかが見えた。
……あ。
おねえちゃんだ。
「なにしてるの?」
近づいてみると、
ちいさい子たちが、元気いっぱい。
すぃすぃ、すぃすぃって、
あっちいったりこっちいったり。
ころころ転んだり。
羽をぱたぱたさせたり。
楽しそうに、あそんでる。
その様子を、
ハンナが、じーっと見てる。
紙とえんぴつで、
さらさらって、何かを、かいてるみたい。
「学者さんみたいだね」
って、つのを、ふりふりして言うと、
ハンナは、ちょっと笑って、また紙のほうに目をおとした。
わたしたちのこと、
いっしょうけんめい、おべんきょうしてるんだ。
「ふむ……よい。実によい。孫というものは、こうして見守るのが一番だ」
うにうにさん……?
「騒がしいが、愛おしいものだ」
なんだか、すごくうれしそう。
うにうにさん、
むずかしく、おはなしするの、やめたみたい。
よかった。
それから、ちいさい子たちと、みんなで、おいかけっこ。
すぃすぃ、すぃすぃ。
はね、ぱたぱた。
ころころ、ころころ。
草のなかを、
ぐるぐる、ぐるぐる、走りまわって、
いっぱい、いっぱい、あそぶ。
つかれてきたら、じーっとして、ひなたぼっこ。
ぽかぽかして、気もちいい。
しばらくそうしていたら、
いつのまにか、お日さまが、だんだん赤くなって、
空の色も、ゆっくり夕方の色になってきた。
……あ。
もう、かえらなきゃ。
すぃー……すぃー……。
おうちに、かえる。
でも。
「あ、ちょっと、まってて」
って、おねえちゃんに、とびらの前で、とめられる。
……あれ?
中に、いれてもらえない。
今日は、おうちで、なにか、あるみたい。
なんだろう?
とびらの前で、ちょっとわくわくしながら、しばらくまっていると、
「いいよー!」
って声がして、とびらが、ぱっと、ひらく。
ぱーん!
ぱーん!
大きい音!
びっくりして、つのが、ぴかって光る。
家のなかは、いろんな色のきらきらで、いっぱい。
みんな、いる。
手を、ぱちぱち、ぱちぱち、してる。
「おめでとう!」
「おめでとう!」
え?
なに?
そう思っていたら…
奥のほうから、おともだちが、
大きなブッコロリーを、もって、ゆっくり歩いてきた。
……あ。
ろうそく。
火が、ついてる!
「うわー!」
おたんじょうびだ!
「ありがとう、ありがとう!」
つのを、ぶんぶん、ふる。
うれしい。
みんな、わらってる。
おねえちゃんも、
ママも、
おともだちも、
みんな、いっしょ。
わたしは、ブッコロリーを、しゅるって、たべる。
おいしい。
ほんとに、おいしい。
つのが、ぽわ……って、ひかった。
おなかも、こころも、あったかい。
わたしは、ちょっとだけ、めをとじる。
この、やさしいあじ。
この、あったかい、ひかり。
ぜんぶに、ありがとう。
みんなが、しあわせで、ありますように。
わたしは、そっと、
かんしゃのいのりをした。
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特集:ハロルの里自然公園へようこそ
― 人類とUMAが共に暮らす、ヨーロッパでいま最も不思議でやさしい場所 ―
【週刊フォーカス・ヨーロッパ】
フランス、オランダ、ドイツに広がる「ハロルの里自然公園」。発光生物ハロルが自然のまま暮らす広大な保護区域だ。丘陵と畑が続く牧歌的な農村地帯のなかで、ハロルたちは畑の畦や水路のそばをのんびり移動し、ときには人の暮らしのすぐ近くまでやってくる。
ここは、観光客が檻の中の生き物を眺める場所ではない。
人とUMAが同じ風景の中で暮らしている場所を、そっと訪ねる──そんな時間の過ごし方が、この公園のいちばんの魅力だ。
■季節ごとの見どころ
春 ― ミニハロルの季節
春の公園を歩くと、草の上や畑の土の上に小さな動くものが見えてくる。
生まれたばかりのミニハロルだ。
手のひらほどのサイズのハロルたちが、ぽてぽてとゆっくり動き回る様子に、多くの来園者が思わずしゃがみ込んで見入ってしまう。園内には「足元注意」の看板があちこちに立つ。
この時期は本当に小さなハロルが多い。うっかり踏まないように歩くのが、来園者のマナーだ。
夏 ― 夜の光の牧草地
日が長い夏は、夕暮れからが見どころ。
草地や水路のあたりでハロルの発光が強まり、牧草地がやわらかな光に包まれる。
ときには、ゆっくり移動する光の帯が丘を越えていくこともある。
来園者の多くが「まるで星が地面に降りてきたみたい」と語る光景だ。
秋 ― ハロルと収穫祭
秋は、園内の畑で育ったハロル野菜の収穫祭の季節。
この時期になると、なぜか畑の周りにたくさんのハロルが集まってくる。
収穫のにぎわいに引き寄せられるのか、畑の端にずらりと並ぶハロルの列が見られることもある。
この光景は公園の名物で、毎年多くの人が見に訪れる必見のイベントだ。
冬 ― 雪とハロル
冬の公園は静かだが、思わぬ光景に出会うこともある。
雪が積もった丘で、ハロルがつるっと滑って転がる姿が見られることがあるのだ。
地元の人は「ハロルは雪遊びが好きなんだ」と笑う。
霜の降りた草原にぽつぽつと光るハロルたちも、この季節ならではの景色である。
■園内の町で楽しめる「ハロルのもぐもぐタイム」
公園内の町では、一日三回ハロルに野菜をあげる時間が設けられている。
来園者が野菜を差し出すと、ハロルがゆっくり近づき、ぬるりと取り込んでもぐもぐ食べる。食べ終わると、体の光が少し強くなることもある。
子どもも大人も思わず笑ってしまう、園内でもっとも和やかなひとときだ。
・1日3回
・各回20組まで参加可能
参加予約は、園内の各自治体の観光案内所で受け付けている。
■地元食材を味わうレストラン
園内のレストランでは、この土地で育ったハロル野菜を使った料理が楽しめる。
人気は「ハロル野菜の薬膳コース」。
ゆっくり火を通した根菜、香りの強いハーブ、甘みのある葉野菜などを組み合わせた料理は、素朴なのに驚くほど味が深いと評判だ。
窓の外には畑と丘、そして時折ゆっくり通り過ぎるハロルの姿。
そんな景色を眺めながらの食事は、ここでしか味わえない時間になる。
■おみやげも充実
園内の町には、小さなお店がたくさん並ぶ。
一番人気のお土産は、ハロル型のハロルグミ。
やわらかくてほんのり甘いこのグミは1個8ユーロ。かわいらしい形で、ついまとめ買いしてしまう人も多いという。
そのほかにもハロルのぬいぐるみや発光ランプなど、見ているだけでも楽しい店が並ぶ。
■ハロルの里はヨーロッパ各地へ広がる
現在、ハロルの里自然公園はフランス、オランダ、ドイツに設置されているが、スペイン・ナバラ州でも新しい公園の開園が計画されている。ハロルの生息域の拡大に合わせ、ヨーロッパ各地で共存の取り組みが広がりつつある。
静かな畑の道を歩いていると、いつの間にか足元を小さなハロルが横切っていく。
そんな時間が、ここではごく普通の出来事だ。
もしヨーロッパで少しだけ不思議で、やさしい場所を訪ねたいなら──
ハロルの里自然公園は、きっと忘れられない旅先になるだろう。
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【雑談】こんどの夏休みどこ行く?【家族旅行】
1 :名無しさん
どっかいいとこない?家族サービスどうしようか悩んでる
2 :名無しさん
バルセロナ行くよ
クソ混んでるけど建築好きだしガウディとか息子に見せたい
3 :名無しさん
うちはフィレンツェで美術館とジェラート巡り
4 :名無しさん
ドゥオモ登ると家族全員息切れするけどなw
463段だぞ、途中で子どもが「まだ!?」って騒ぐ未来しか見えない
5 :名無しさん
ツェルマットでマッターホルン見て雄大な気分に浸るのいいぞ
6 :名無しさん
アルプスは空気いいから子供元気になる…と思ったけど
たぶんホテルでゲームして山見ないパターンだわ
7 :名無しさん
高い金だしていい所に連れてってもガキなんざそんなもんよな
8 :名無しさん
金かけないならルーブルとかオルセーとか美術館巡りでもしておけ
9 :名無しさん
それモナ・リザ小さすぎて子供が「え?」ってなるやつな
しかも人だかりで遠くからチラ見して終わるやんw
10 :名無しさん
こどもは観光ってより何かしら体験系のほうが楽しめると思うぞ
11 :名無しさん
最近ニュースで見たハロルの里自然公園気になってる
12 :名無しさん
金かからないし良いと思うぞ
公園っていってもひたすら田舎の農村が続くって感じだけど
みんなで野生のハロル探すのけっこう楽しいよ
13 :名無しさん
去年行ったとき道端でミニハロル見つけて悶絶した
で写真撮ってたら後ろから来たデカいハロルに膝裏ぬるっと触られて変な声出た
たぶんエサ催促だとおもうけど貴重な体験だった
14 :名無しさん
あそこ園内の野良ハロルからの「ねぇ野菜は?」圧がつえぇんだよな
常にポケットにニンジンとか入れといたほうがいい
15 :名無しさん
冬に遊びに行ったら雪山でハロル転がってるの見たよ
光る丸いのがスゲー速度でコロコロ転がってて「え、大丈夫?」ってなったけど
地元のおじいちゃんが「あーまたやってるわ」って顔でスルーしてて草生えた
16 :名無しさん
なるほど動物ふれあい系ならうちの子でも興味もつかもしれん
17 :名無しさん
ハロル野菜の薬膳コース食ったことあるけどマジで飛ぶぞ
食後ちょっと体光ってる気がするし(気のせい)
18 :名無しさん
おめでとう!ピカぬる教徒も同じこと言ってたw
19 :名無しさん
それほんま大丈夫なんかw
20 :名無しさん
彼らが育てた(?)野菜を食べるのは究極の地産地消だと思う
21 :名無しさん
ハロルが食べる姿ちょっと怖くない?
咀嚼じゃなくて取り込んでるって感じで俺らも油断してるともぐもぐタイム対象になるんじゃ…
22 :名無しさん
スペインまで生息域広がるらしいな静かな侵略だったりしてw
23 :名無しさん
お土産ならハロルグミおすすめだよ[link]
24 :名無しさん
1個8ユーロってマジかよ!UMA価格強気すぎだろw
まぁ買うけどさ!!
25 :名無しさん
しゃぁない入園料とか特にないし
半分以上は保護活動費っていう名の寄付だ
26 :名無しさん
ミニハロルの「足元注意」看板のアクスタが売っててこれもオススメ
デスクに置くと癒されるぞ
27 :名無しさん
ハロルの里ね
こういうゆるい旅行もいいかもな
結局家族旅行って子供が喜べば勝ちだしな
皆様のおかげで、完結することができました。たくさんの感想をいただけて嬉しかったです。
活動報告にすこし設定の変遷など書いております。よろしければそちらもご覧ください。
改めまして、最後までご覧くださり、ありがとうございました!




