友好的融合計画を全面始動 ★
友好的融合計画を全面始動
──神秘存在との協調により、“上位存在”への到達を国家目標に設定
【中央統合通信/第七暦 126年5月3日】
統合評議会は本日、神秘存在との継続的対話と共同検証の結果、両者の友好的融合を通じて人類を次段階の存在様式へ導く計画を、文明全体の長期国家目標として正式に承認したと発表いたしました。
本計画は、征服や従属を目的とするものではなく、相互理解と秩序ある統合を基盤とした、計画的かつ段階的進化を目指すものであると説明されています。
評議会声明によれば、神秘存在は一貫して人類を「未完成だが、完成へ至る潜在性を備えた種」と位置づけており、特に我々の文明が示してきた規律、集団意志、長期的視野を高く評価しているとされます。
融合はその評価に基づく提案であり、選別なき拡散や無秩序な同化を意図するものではないと強調されました。
統合科学省は融合の定義について、次のように説明しています。
「融合とは喪失ではない。欠落の補完であり、余剰の整理である」
計画において想定されている“上位存在”とは、単なる身体能力の向上や寿命延長を意味するものではありません。
それは、感情的衝動から解放された安定した意志構造、環境や時間に左右されない知覚能力、そして個と集団を矛盾なく統合する精神構造を備えた存在様式であると定義されています。
評議会は、この進化がすべての人類に等しく適用されるものではないことを明確にしました。
融合は厳格な適格基準を満たした者にのみ段階的に認められ、精神的耐性、遺伝的安定性、集団への忠誠度が重視されるとされています。
評議会議長は全国向け演説で、次のように述べました。
「進化は慈善ではない。選ばれた者が引き受ける責務である。我々は上へ行く。その重さを理解した者だけが」
一方で当局は、計画が外部文明に対する敵意や排除を即座に意味するものではないと説明しております。
神秘存在との対話においても、未成熟な文明は「観察と保留の対象」とされており、適切な時期と条件が整えば、導かれる余地が残されているとの見解が共有されていると報告されています。
ただし評議会は、感情的平等主義や無条件の共存思想が、進化の妨げとなり得る点については明確に否定的立場を示しました。
「同一であることと、同等であることは異なる」
現在、統合科学省、統合倫理委員会、統合防衛省は合同で、融合段階の細分化、失敗時の安全管理、ならびに融合後個体の社会的配置についての詳細設計を進めております。
当局は、すべては計画の範囲内であり、偶発性に委ねられる要素は存在しないと強調しています。
人類は、もはや完成を待つ存在ではありません。
完成へ向かって自らを再設計する段階に入った──評議会はそう結論づけております。
──────────────────
──────────────────
知らない、ほし。知らない、うみ。知らない、とち。
いろんな、ところに、すべっていって、
みたことない、葉っぱさんに、根っこさん、
あわあわさん達と、いっしょに、たべる。
すぃーすぃーって、ごはんをさがしていたら、
つのに、ふるふるって、やさしい震えが、つたわってくる。
怖くない、
なつかしい、
ずっと知ってる感じ。
「……この、あったかいの……しってるよ」
「……近いな」
空気が、すこし、ぴりぴりする。
黒くて、さけてて、世界が、はしっこでとぎれてる。
「……ここ……」
つのが、びり……って、ふるえる。
「視よ。融合炉の崩壊痕だ。超越を超えんと欲した果てに、至高は裂け、いまはただの境界となり果てた。”全”に飽き、さらなる高みを求めた──それが、かつての”我ら”の判断だ。愚かであったとは言わぬ。だが、代償の大きさを、あのときの”我”は量り損ねた」
前に、なにか、ぶらさがってる。
じめんが、途中で、なくなってる。
そのさけめから、どろどろの、ひかる液が、ざああって、落ちつづけてる。
したは、見えない。
ずっと、ずっと、くらい。
「……すごい……」
「涙だ」
「なみだ?」
「空洞のまま起動した器のな」
つのに、あつい、かなしい、みたいな、きもちが、ふれる。
さけめのむこう。
こわれた塔が、ななめに、ささってる。
とけて、ただれて、でも、まだ、形がある。
その、まんなか。
──あった。
おおきい。
とても、おおきい。
しろい、たまご。
その上に、こわれかけた、ひかる輪っか。
ゆっくり、まわってる。
「……わっか……」
わたしの、あたまの、わっかが、ぽよ……って、ひかる。
「これが融合の残滓たる、”なりそこない”だ。かつての蒙昧たる我とそなたと、もう一柱が重なった証。本来は、そこに入るはずだった」
「……だれが?」
「セラフィーヌが」
つのが、ちく、って、する。
たまごの表面から、ひかる液が、ぽたり、ぽたり。
それが、ざああって、さけめへ、ながれおちてる。
じゅわ……って、こわれた床が、とけてる。
「……なく、なってる……」
「魂を持たぬ器は、満ちぬ。ゆえに泣く」
たまごの中。
なにかが、いる。
いない。
いる、けど、いない。
からっぽで、でも、もとめてる。
「……おねえちゃん……?」
ぴし。
つのが、なる。
たまごの輪が、わずかに、ひかる。
うにうにさん、すぅっと、しずかになる。
「守ったのだ」
……。
「そなたを」
さけめの風が、びゅうって、ふく。
たまごの輪が、きしむ。
「本来、彼女はあの器に降りる予定であった。そなたが地に降りたとき、魂は三つに折れた。われは境界を縫い止めた。そして、彼女はそなたの内に沈み、”導くこと”を選んだ」
つのに、あたたかい、なつかしい、やさしい、きもち。
ずっと、いっしょにいた、かんじ。
「……おねえちゃん……ずっと、いたの?」
「いた。騒がしくも、実に有能であった。暴走を抑え、泡沫に簒奪されるばかりの我らを支え、飢えを和らげた。そなたが人と交われるように」
たまごの表面が、ひび、って、なる。
なかから、すこしだけ、
ひかり。
「……おねえちゃん……」
でも、まだ、こない。
まだ、たりない。
「いまは空虚が強い。器は満ちる言葉を待っておる。そなたが、語れ。我は、聴く」
強酸の滝が、ざああって、落ちつづける。
たまごは、泣きつづける。
わたしは、さけめの縁に、すぃー……って、ちかづく。
じゅわ、って、酸が、からだをなでる。
でも、いたくない。
なつかしい。
「……まってて」
つのを、ふりふり。
わっかが、ぽよ……って、ひかる。
「……おねえちゃん……わたし、きたよ……」
さけめの風が、いっそう、つよく、なる。
たまごの輪が、ゆっくり、わたしの方へ、かたむく。
まだ、降りない。
でも、たしかに、そこにいる。
──────────────────
【朗報】統合評議会、選別作戦発動を通達【第1波】
1 Anonymous
地球進軍ついに本番!オラわくわくすっぞ
2 Anonymous
生体起動兵器送っといたけどサピ猿ども海でパニック起こしてるだけじゃん?
余裕っしょ
3 Anonymous
強襲揚陸艦隊到着したら祭りだぜ!
4 Anonymous
もうすぐ俺らのターン
5 Anonymous
このあいだ軍のメシがやたら豪華だったし
そろそろだよな
6 Anonymous
これまで長かったよなー
俺がガキのころから新惑星確保って言ってたもんな
7 Anonymous
とはいえサピ猿ども数は多いぞ一度に大量上陸はできんだろ
8 Anonymous
ちょっとは抵抗あるかもな俺はそこだけ心配
9 Anonymous
でもあいつら選別で息まともに吸えねぇらしいし
たぶん雑魚だろ
10 Anonymous
共振恒星兵器で見せしめに共同体いくつか消すんだろ?
すぐ降伏するんじゃね
11 Anonymous
それより地球カタログ更新版見たか?
きれいなとこ多すぎ
12 Anonymous
海の色がこっちより蒼み強くてイイよな
13 Anonymous
ドルフィンとかいう生き物かわいくね?
14 Anonymous
俺は侵攻終わったら虫とりしたい
15 Anonymous
夏休みのガキかよw
16 Anonymous
だって見たことない虫ばっかりだぞ?
標本にしたら高値つきそう
17 Anonymous
どこまで侵攻するんだ?
全部制圧?
18 Anonymous
全部焼くのはもったいない
19 Anonymous
サピ猿女は俺らとまぁまぁ互換性あるんだろ?
見た目いいのは残しておいてほしい
20 Anonymous
そうだなカタログ見た感じだと抱ける抱けないでいくなら…
まぁ、いけるねw
21 Anonymous
うーん劣等種だぜ?俺はパスだ
22 Anonymous
みんな余裕そうだな
あいつら意外としぶとそうだけど…
23 Anonymous
そりゃまあ本番は艦隊到着後だろ今は前座だし
24 Anonymous
とりあえず出撃待機中
次のブリーフィングまだか?
25 Anonymous
とりあえず無事に上陸できること祈ろうぜ
26 Anonymous
惑星まるごとゲットだからな
ほんま俺みたいな庶民でも夢がひろがるわ




