ハロル、西ヨーロッパ海盆へ接近
ママに、ぴとっと、くっつく。
「ママ、いってくるね」
つのを、そっと、ふる。
ママの、あったかい気もちが、つのに、ふわって、くる。
がんばりなさい。
ちゃんと帰ってきなさい。
おねえちゃんを、つれてくる。
おともだちを、たすけるの。
わたしは、むにゅむにゅの体を、ペタンとしてうなずく。
・
・
・
はまべから、
ちゃぷん…
ひろい海のなかへ、すぃー……すぃー……。
うにうにさんが、しずかに、ひびく。
「覚悟は、できておるか」
うん。
そのとき突然、
光るつのに、びりびり、くる。
……へび!
おおきくて、とてもこわい。
でも、門はあっちの、海のそこ。
だから、ぐんぐん、およいでいく……、けれど……
びちーん!
おおきな、しっぽで、とおせんぼ。
なんども、なんども、
はねのけられる。
「やめてよー! あっちに行きたいのにー! いじわるしないで、通してよ!」
へびは、ヒレの先までびりびりってさせて、
わたしに、がおーっ、ってしてくる。
「このままでは埒が明かない。一度、でなおすぞ」
……うん。
・
・
・
はまべ。
うにうにさんと、
作戦会議。
「びゅびゅって、いったら、どうかな?」
ひろい海のなか、
すぃーすぃーっ、すぃすぃすぃーって、いく。
また、へび。
ビリビリびりびり、
べしーん!
お空に、ぽーんって、とばされる。
「うわーん! からだが、ぐるぐるするー。目がまわるーーーー」
・
・
・
また、はまべ。
うにうにさんと、また、
作戦会議。
「すぃーすぃー、ってするのやめて、こっそり、いこう」
すすすー……すすすー……
海の、そこ。
ゆっくり、こっそり、すべる。
でも。
また。
へびに、みつかった……
・
・
・
どうしよう、このままじゃ、門にいけないよ。
ねぇ、うにうにさん。
へびに、通してって、言えないの?
「あやつらは、我とは異なる融合体ゆえ……ふむ……理が通じぬ」
「だめ、じゃん!」
「… o…r ……z…」
うにうにさんは、えらそうだけど、
実は、あんまり、えらくないのかもしれない。
「水中において、相手は我らより遥かに勝っておる」
うにうにさんが、むむむって、考えている。
わたしのつのも、むむむむ、ってする。
「よいか、リュシール。真理は、1/2mv2である」
……なにそれ。
「そなたは、vがからきし足りぬゆえに、mを増すしかない」
「えむ?」
「質量。重さ。存在の、濃さだ」
わたしは、むにゅむにゅの、からだをみる。
「おもく、なるの?」
「然り。喰らい、積み重ねよ。世界を喰らうとは、そういうことだ」
つのが、ぴりって、する。
「おおきく、なれば……へびに、どしーん、できる?」
「いずれは、門ごと、押し通らねばならん」
……。
わたし、ぐっと、ちからを、こめる。
「じゃあ、たべる」
へびより、
おもく。
へびより、
つよく。
おともだちの、たましい、
とりもどす。
すぃー……すぃー……
「ふむ。そろそろ頃合いであるな。献上せよ、輩ども」
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ハロル、西ヨーロッパ海盆へ接近 リヴァイアサンに追い返される場面も
【パリ 9月24日 新同通信】
大西洋の西ヨーロッパ海盆付近で23日夜、発光生物ハロルが深海方向へ移動する様子が複数の観測機器で確認された。北大西洋条約機構(NATO)関係者によると、同海域では残存するリヴァイアサンの活動も把握されており、両者が接近する局面があったという。
当局者は「ハロルは数回にわたり海盆方向へ進出したが、その都度、深海側からの強い反応を受けて後退した」と述べた。詳細は明らかにしていないが、リヴァイアサンによる威嚇行動とみられている。
これまでの記録では、アムステルダムでリヴァイアサンがハロルを捕食した直後に死亡した事例が報告されている。今回の事象は、逆にハロル側がリヴァイアサンの縄張りとされる海域へ自発的に接近した形だ。
フランス国立自然史博物館(MNHN)の軟体動物学研究員、チボー・ロラン氏は「両者の間に単純な捕食関係以上の生態的相互作用がある可能性は否定できない」と指摘。「ハロルが何らかの刺激や信号に反応して海へ向かっているのだとすれば、リヴァイアサンとの関係は競合か、あるいは未知の共進化的なものかもしれない」と述べた。
一方、フランス国立海洋開発研究所(IFREMER)の海洋生態学者、ルネ・グラール博士は、より物理的な要因の可能性を挙げる。「西ヨーロッパ海盆は独特の地形と熱水活動を持つ。ハロルが深海の化学環境や電磁的特性に引き寄せられている可能性もある」とし、「リヴァイアサンの存在は二次的な結果かもしれない」と語った。
専門家の間では、両者の行動パターンが偶然の交錯ではなく、何らかの相互関係を示しているとの見方が広がっている。ただ、現時点で直接的な因果関係を示す証拠はなく、NATOは引き続き監視を強化している。
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【再び】ハロル vs リヴァイアサン UMA戦争スレ 88【激突】
30 名前:名無しさん
海底秘密基地の入口で警備員リヴァイアサンに「チッ、またナメクジかよ……帰れ!」ってされてるの想像して吹いたわ
31 名前:名無しさん
リヴァイアサン「お前を食うと死ぬから来るな」
ハロル「(ピカヌルしながら接近)」
リヴァイアサン「ヒェッ……(威嚇放電)」
32 名前:名無しさん
人類が核使ってまで恐れた怪獣がナメクジ一匹にビビってるの草
33 名前:名無しさん
物理攻撃か特定周波数の電波による拒絶かな
ハロルが海へ向かう動機が捕食じゃなく里帰りなら系統樹ひっくり返るけど
34 名前:名無しさん
要するにハロルってリヴァイアサンにとって超マズい飯なんだろ?w
玄関先に生ゴミ置かれた住人がブチギレてる図にしか見えん
35 名前:名無しさん
ハロルいなくなったら粘液どうなるんだよ
海に行かないでくれ頼む
36 名前:名無しさん
追い返されるハロル想像するとちょっと可哀想にもなるな
37 名前:名無しさん
俺たちのハロルたん深海の陰キャに門前払いで草
俺も昨日面接会場で同じことされたわ
つまりハロル=俺
38 名前:名無しさん
呆けてる場合かふざけるな!
ハロルがリヴァイアサンと戦っているなら我々人類も立ち上がるべきだ!
海底に拠点があるなら、そこは敵の巣窟
追い返されているハロルを見殺しにするのか?
39 名前:名無しさん
ハロルを盾にしてリヴァイアサンの喉元に核を叩き込め!
軟弱なEUに代わって我らアメリカが海へ出るべきだ!
40 名前:名無しさん
ハロルは別に人類のために戦ってるわけじゃないだろ
41 名前:名無しさん
>>39
盾にしてて草
ハロル粘液のためにもここは人類が守護らないといかんだろが
42 名前:名無しさん
つーかハロルが海に帰ったら俺のハロル土の価値が純金並みに上がるんじゃね?
43 名前:名無しさん
むしろそれ狙いで海へ行け!って煽ってる奴いそう
44 名前:名無しさん
蘇州で新人類がBANされたと思ったら大西洋では怪獣の縄張り争い
今年の展開早すぎて追いつけないわ
45 名前:名無しさん
愛しき守護者が、ついに彼方へ呼びかけられたのだ
使徒様が仰っている
いざゆかん海の底、我ら融合を果たし一つの全にならん
46 名前:名無しさん
然りいまこそ合一の時
使徒様のもとへ召還されている
我らは既に波の音の中に主の囁きを聴いている
47 名前:名無しさん
またお前らか
48 名前:名無しさん
>>45,46
スレチは帰ってください
47 名前:名無しさん
ハロルが追い返されて残念でしたーってニュースなのになんで歓喜の合唱になるんだよ
ポジティブすぎて怖いわ
48 名前:名無しさん
いや待てよ>>45の書き込み読んでたらなぜか涙止まらなくない?
怖くないでしょ?懐かしいんだよ?
確信が湧かないの?なんで?
49 名前:名無しさん
追い返されてるのはハロルじゃなくて俺たちなんじゃね?
50 名前:名無しさん
きっとまだ合一する資格がないから門が閉ざされてるんだ…
ちょっと怖いけどこの感覚が心地よすぎてもう普通の生活に戻れる気がしない
どこへ行かなくちゃいけない?
51 名前:名無しさん
ネットで集団ヒステリーか?
皆おかしくなっていくの怖えよ
52 名前:名無しさん
然り>>50よ汝の肺は既に知っている
使徒様は深淵で腕を広げて待っておられる
我らいざ、全にならん
53 名前:名無しさん
なんで>>45以降の文章読んでると画面が白く光って見えるんだ?
物理的に眩しいんだけど俺のスマホ壊れた?
54 名前:名無しさん
やめろマジで怖いって
55 名前:名無しさん
誰か冷静な奴いないのかよこのスレ
56 名前:名無しさん
もしかして呼ばれてるのか俺も
57 名前:名無しさん
はやく浜辺へいこうよ




