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“ハロル”、アムステルダム市民と交流  ★

おみずのどうろのまちに、もどってきた。

まだ、ヘビは倒れてて、まちも、おうちも、こわれたまま。

ひびだらけの道を、すぃー、すぃーって、すべっていく。


かみさまのいえに、いく。

すこし、くずれているけれど、ちゃんと、のこってた。

なかには、おいのりしている人がいる。

びっくりの気もちが、ひかるつのに、つたわってくる。


でも、わたしも、かみさまと、おはなししたい。

だから、そっと、おうちに、いれてもらう。


かみさま。


「おともだちの、たましいが、みつかりません。

どうしたら、いいですか?」


……。


おへんじは、ない。


「わたし、わるいこだから、だめですか?」


……。


やっぱり、なにも、こたえてくれない。


くすん。

おねえちゃん……。


「……」


あれ。

こえが、きこえた。


だれ?

かみさま、ですか?


「…………………………………」


ちがう、

みたい。


「………………………………………………………………………………………………………………………………………………」


ぜんにしていつ……、

いつにしてぜん……なるもの。


ごめんなさい。

むずかしくて、わからない。


「…………………………………………………」


……わたし?

わたしの、なかに、いるの?


「……………………………………………………………………………………………………………………………………」


この、うにうにした、からだは、あなたの、なの?


「……………………………………」


うん。

おもいだした。


わたしと。

おねえちゃんと。

うにうにさん。

あの、こわい、箱のなかに、いた。


みんな、まぜまぜに、なった。


「……………………………………………………」


わたしが、わたしに、もどれたから、

うにうにさんも、うにうにさんに、もどれたの?


「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」


あうぅ。

やっぱり、むずかしくて、わからない。


あのね。

うにうにさん。


おともだちから、

ひかりの、ぽわぽわが、

おそらに、飛んでいっちゃったの。


どれだけ、さがしても、

みつからないの。


「………………………………………」


え。

ほんと?


たましい、

みつけてくれるの?


うにうにさんって、

すごいんだね。


「……………………………………………………………………………………………………………………………」


うん。

わかった。


うにうにさん、

げんき、ないんだね。


わたし、

どうしたら、いいの。


「…………………………………………………………………………………………………………………………………………」


うん。

たべるの、できるけど……。


でも…

たくさん、たべると、

また、きらわれちゃう。


「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………」


そう、なの?


「……………………………………………………………………………………………………………………………………♡」


えへへ…

そうかなぁ。


うにうにさん。

わたしのこと、すき、なの?

……えへへ。


「………………………………………………………………………………………………………」


うにうにさん。


もう、ねちゃうの?

また、

おはなし、してくれる?


「………………………………」


うん。

がんばる。


わたし、

がんばって、

うにうにさん、

げんきに、する。


うにうにさん、おねがい。

わたしと、いっしょに、

おともだちの、たましい、

みつけて、ください。


「……♪」


わたしは、

かみさまのおうちに、ばいばい、して、

すぃー、すぃーって、

そとへ、でた。


おなか、すいた。



──────────────────



“ハロル”、アムステルダム市民と交流

消耗示す小型化の可能性


【4月25日 アムステルダム発】

戦後復興の途上にあるオランダで、再び姿を現した発光生物「ハロル」を巡り、市民との静かな交流が注目を集めている。アムステルダム市内の市場周辺で目撃されたハロルに対し、市民が果物や野菜を差し出すと、その場で摂取し、体表の発光を強めたという。


SNSに投稿された映像には、手のひらほどの大きさのハロルが地面を這うように近づき、差し出されたリンゴのかけらを粘液質の体で包み込む様子が映っている。現場では驚きの声が上がる一方、子どもたちが「守護者が戻ってきた」と語る姿も確認され、市民の間には恐怖よりも親近感が広がっているようだ。


この現象について、フランスのフランス国立自然史博物館(MNHN)で軟体動物学を専門とする研究員、チボー・ロラン氏は、「現在観測されているハロルは、過去の記録と比べて明らかに小さい。体長が20cm程度にまで縮小している点は、強い生理的負荷を受けた可能性を示している」と指摘する。


ロラン氏はさらに、「直前に確認された巨大生物リヴァイアサンとの戦闘で、ハロルは大量の腐食性粘液を生成したと考えられる。この粘液は攻撃や防御に用いられる一方で、生成には相当なエネルギーを要する。現在の小型化は、その消耗の結果である可能性が高い」との見解を示した。


市民から提供された果物や野菜については、「エネルギーや微量元素の補給として合理的だ」とし、「単なる捕食ではなく、環境や人間社会との関係を維持するための行動とも解釈できる」と述べている。


オランダ政府は、「現時点で市民に対する直接的な危険は確認されていない」としたうえで、「不用意な接触や過度な接近は避け、観察は距離を保って行うように」と注意を呼びかけている。


ハロルの小型化と市民との接触が意味するものは、まだ明らかになっていない。ただ、かつて脅威として語られた存在が、消耗した姿で人々の前に現れ、静かな交流を始めている光景は、専門家と市民の双方に新たな問いを投げかけている。



──────────────────



【速報】ミニハロルたん、爆誕www part70


111 :名無しさん

 SNSの動画見た

 リンゴもぐもぐしててワロタ


112 :名無しさん

 小さくなるとクッソ可愛いんだが


113 :名無しさん

 あの巨大なリヴァイアサン溶かして自分はここまで小さくなるとか

 命削って俺たち守ってくれたんやなって


114 :名無しさん

 然り

 使徒様は自らを切り出し我らに救いを与えてくださった


115 :名無しさん

 すみません

 聖ハロル宣教団の方々が市場で号泣してて普通に怖かったです


116 :名無しさん

 あの子が食べた後のリンゴの芯が奪い合いになったらしいな

 聖遺物(食べ残し)として


117 :名無しさん

 生ゴミで揉めるとか

 ピカぬる教徒あさましすぎて草


118 :名無しさん

 科学者が消耗してるって言ってるの聞くとマジで切ない


119 :名無しさん

 早く元のデカナメクジに戻ってくれ


120 :名無しさん

 政府は何してんだよ

 消耗してるハロルを保護して最高級の有機野菜与えるべきだろ


121 :名無しさん

 街中にハロルが徘徊してるってことは

 アムステルダムが歩く抗ウイルス剤で満たされてるってことだ

 そりゃ感染者減るわな


122 :名無しさん

 手のひらサイズの生物がリンゴ一瞬で溶かすんだろ?

 素手でエサやりは危険じゃね?

 手ごと溶けたらハロルにも人間にも不幸しかない

 エサやりのルール決めるべき


123 :名無しさん

 小さくなった分粘液が濃縮されてるって聞いたけど

 一滴でhMPV-2完治するなら俺の全財産賭けてもいいわ


124 :名無しさん

 お前はまず財産作れ


125 :名無しさん

 ミニハロルたん

 保護派と

 拝む派と

 触りたい派で 

 もう内戦起きそう


127 :名無しさん

 ハロルは静かに食ってるだけなのに


128 :名無しさん

 人間側が一番騒がしいというオチ


挿絵(By みてみん)

かみさま?

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― 新着の感想 ―
ミニハロルたん嵐の前の静けさみたいでこわい…みんなで幸せが一番いいのになぁ
ハロルちゃんへの世論が良くなっていくのとは逆に、ハロルちゃん自身は辛くなっているのがなんとも悲しい。 下手にこれでよみがえらせてしまうとハロルちゃんが変に利用されてしまいそうで怖い。 どうか健やかに暮…
おともだち助かると良いな 命は大事だけど簡単になくなってしまう、覆すならUMAの域を越えて外なる領域に踏み出しちゃうのか やる事はほのぼの餌付けでとにかく可愛いけど 崇拝、愛玩、家族や良き隣人と理由は…
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