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「被害がない」ことは安全を意味するのか  ★

お水のまちで、わたしは、しずかに過ごしている。

流れる音が、いつも近くにあって、せかせかしたものが、あまり来ない。


このあいだ、みんなが出かけるとき、わたしは、こっそり、ついていった。

音を立てないように、ひかりも小さくして、後ろのほうを、すぃ……っと。


みんなは、おいのりをしていた。

手を合わせて、目を閉じて、じっとしている。


「……かみさま……?」


かみさまって、なんだろう。

見えないのに、いるのかな。

でも、みんなの気もちは、とてもまじめで、やさしかった。


それから、そとに出て、草むらへ行く。

ひなたで、ぽかぽか。


わたしは草の上で、ころん、として、あたたかい光を、からだいっぱいに受ける。


……そのとき。


ぺし。

ぺしぺし。


「……あ……?」


つのを、たたかれる。


ちいさい……ねこさん。


まるい目で、こっちを見て、

ひかるつのを、ぺしぺししてくる。

おもしろいのかな。


わっかも、気になるみたいで、

わたしの上に、ぴょん、と乗って、

また、ぴょん。


「……くすぐったい……」


そのとき、

しゃーっ、ていう音。


おかあさんねこ。


毛を、ふわっと、ふくらませて、

こっちを見てる。


こわいから、

わたしは、じっと、動かない。

ひかりも、もっと、小さくする。


すると──

おかあさんねこが、近づいてきて、

そっと、つのを、ぺし。


……ぺし。


さっきより、やさしい。


「……いいの……?」


ねこさんたちは、そのまま、草の上でのびて、

わたしのそばで、まるくなる。


おひさまが、高くて、

あったかくて、

草の匂いがして。


なにも、こわくない。


わたしは、ねこさんたちと、いっしょに、

ひなたで、しずかに、ころん、としていた。


とても、気もちが、よかった。



──────────────────



「被害がない」ことは安全を意味するのか

──オランダで観測されるハロルの不可解な行動


【6月2日=サイエンらぼ】

世界各地で巨大生物「雷のリヴァイアサン」への軍事的・経済的対応が続く中、より早期に人類社会へ影響を及ぼしてきた発光生物「ハロル」の動向について、欧州環境機関(EEA)が最新の分析を公表した。


EEAによると、ここ数週間、オランダのアムステルダム近郊を中心に、ハロルとみられる個体の目撃情報が断続的に報告されている。一方で、過去に問題となったような大規模な農作物被害や、都市部での混乱は現時点では確認されていないという。


■被害は限定的、しかし「行動変化」は顕著


オランダ国内では昨年、ハロルによる農地への集中的な食害が報告され、一部地域で作物の収穫量が大きく落ち込んだ経緯がある。


調査に参加する研究者の一人、フランス国立自然史博物館(MNHN)軟体動物学研究員のチボー・ロラン(Thibault Laurent)氏は、現在の状況について次のように分析する。


「ハロルは、少なくとも現在の段階では、人間の農地を積極的に狙っているようには見えない。摂食量そのものが減ったというより、対象とする環境が変わった可能性がある」


実際、今回の調査期間中に確認された被害は、小規模な草地の荒れや、水辺周辺での植生の変化にとどまり、農業生産や流通への直接的な影響は限定的とされている。


■ 再出現の経路は依然として不明


一方で、研究者の間では、どのような経路でハロルが再びオランダに出現したのかについて、依然として結論は出ていない。


ロラン氏は、「アムステルダム近郊の運河や水路にかけて目撃が分散しているが、単純な海路移動説では説明しきれない」と指摘し、内陸水系の利用や、土中潜行を前提とした再定着の可能性にも言及する。ただし、いずれの仮説も現時点では裏付けとなる直接的証拠は得られていない。


■ 「静かな時期」は一時的か


研究者らは、現在の落ち着いた状況を「安全宣言」として受け取るべきではないと強調する。EEAは声明の中で、「被害が表面化していない時期こそ、行動変化を観測する上で重要だ」と指摘し、過去の観測例では、秋から冬にかけて摂食行動が活発化していることから、今後数か月間の動向を注視する必要があるとしている。


EEAの分析を踏まえ、オランダ当局は農業関係者に対し、引き続き注意喚起を行っている。


■ 対照的な二つの「未知」


「雷のリヴァイアサン」が突発的かつ破壊的な脅威として国際社会を揺るがす一方、「ハロル」はより緩慢で、長期的な影響を及ぼす存在として位置づけられつつある。


この点について、フランス国立海洋開発研究所(IFREMER)のルネ・グラール(René Grall)博士は次のように分析している。


「リヴァイアサンが“即時対応を迫る脅威”だとすれば、ハロルは“理解が追いつかないまま共存を迫る存在”です。この摂食行動変容が示す意味をいまは注意深く観測すべきです」


ハロルの現在の沈静化が一時的なものなのか、それとも恒常的な行動変化の兆しなのか。研究者たちは、今後数か月間の観測が極めて重要になるとみている。



──────────────────



【エッッ】ハロルさん、アムステルダムの「飾り窓」付近で目撃されるwww UMA戦争part19


22 :名無しさん

 フランスが海に捨てた「ゴミ」が結局オランダまで戻ってきてて草

 被害がないから安心?

 んなわけないだろ水路で何か準備してるに決まってる


23 :名無しさん

 ポエム吐いてたダルモン首相これ見てどう思うわけ?


24 :名無しさん

 ハロルはただ静かに生きたいだけだから

 追い出した人類への因果応報なんだよ


25 :名無しさん

 #SaveHalol とか言ってるやつ

 運河のヘドロに住めるならお前も住めよ


26 :名無しさん

 非常に平和なニュースです

 私はハロルの静かな暮らしを尊敬しています

 あなたはハロルが運河で休んでいる間に

 自動で月収50万円を稼ぐ方法を知りたいですか?

 このリンクを見てください[://Lovely-Halolu-Life.com]


27 :名無しさん

 インプレゾンビ進化してて草


28 :名無しさん

 ハロルさん、リヴァイアサンが現れて完全に影薄くなってて草


29 :名無しさん

 ハロルがリヴァイアサンにメガシンカした説は否定されたわけか


30 :名無しさん

 もとからその可能性低かった定期


31 :名無しさん

 被害がないのはエサが変わったからだろ

 アムステルダムの運河って昔から水死体とか流れてる場所だぞ


32 :名無しさん

 こわっ!野菜じゃなくて肉の味を覚えてる最中なんじゃないの


33 :名無しさん

 デ・ワレンの飾り窓付近で目撃www

 ネオンに混ざって光ってて草


34 :名無しさん

 新種の嬢かと思われて観光客に写真撮られてたぞ

 赤いライトとあいつの光が合わさってサイケデリックな光景だった


35 :名無しさん

 ドラッグでキマってる観光客が「新しいアトラクションか?」って話しかけてたけど

 放置してて本当に大丈夫なのかな?


36 :名無しさん

 このあいだのフランス暴動思い出すとこの静けさが一番怖い


37 :名無しさん

 政府は注視するだけ

 被害出てからじゃ遅いのに


39 :名無しさん

 つべこべ言わずにリヴァイアサンごと吹き飛ばせ!

 戦艦はいつだすんだよ?406mm砲でしとめろ


40 :名無しさん

 いいかげん戦艦厨どもうるせぇな

 運河に戦艦入らねえよ……


41 :名無しさん

 406mm砲どこに向けて撃つんだよ

 民家だらけだぞ


42 :名無しさん

 リヴァイアサンには戦艦

 ハロルには何出せばいいんだ?


43 :名無しさん

 棒


44 :名無しさん

 平和すぎて逆に終わってる


45 :名無しさん

 ハロルは

 運河の水面に映る夜の光を

 眺めに来ただけかもしれません……


46 :名無しさん

 はいポエム

 そう思う稼ぎ乙


47 :名無しさん

 静かなる侵食ってやつか

 一番嫌なホラー展開


挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
なんだかんだしっかり目撃されてたのね、ネオンと一緒にぴかぴかしてたところを
今までの食害がストレスからのやけ食いの可能性に気付いた時、人類はどんな反応をするのだろうか
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