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陰謀論  作者: 武上 渓
7/13

ー第6話皇宮警察

鎌倉から高速に乗らずに下道を行く。

とりあえず横浜に向かった後、東に向かい多摩川を渡った。そこでキューティクルが異常に気付いた。

「おい!対向車も前後も車が消えたぞ!」

「たまたまだろ?多摩川だけに?」

「メンディー?この状況でよく駄洒落が言えるな?」

セキリンが前方を指差した。

「馬が2頭?ヘルメット被っているって事は?皇宮警察だぞ?」

追い付いて、セキリンは速度を落とした。

メンディーが後ろを振り返る。

「後ろにも付かれた」

左右にも付かれた。

「誘導してくれるのかな?」


世田谷に入った所で騎馬隊は、駒沢オリンピック公園に誘導する。

公園内で止まる。セキリンも車を止めた。

すると、騎馬隊前の舗装路が、下がって下り坂になった。

再び騎馬隊が前進する。セキリンも坂を下ってトンネルの中に入った。

「セキリン判ったぞ!このトンネルは皇居まで続いていると見た!」

「この状況ならそうだろ?でも逃げられないぞ!」

焦るキューティクルにメンディーはお神輿を掲げた。

「これが有るから。平気」

「平気過ぎだろ?短パンから物が出てるぞ!」

メンディーは慌てて収めた。

綺麗に舗装され、明るく照らされたトンネルを1時間走って、皇居内に上がった。


びっしり盾とライフルで武装した、皇宮警察に包囲された。

「セキリン知ってるんだな。皇宮警察は消防車も持ってる」

「お神輿の火事は消してくれるわけだな?そうだろ?キューティクル?」

「メンディー、ほぼ要らない情報だ」


包囲の輪の中から、紺の背広のメガネの馬面の男が出てきた。

「お話をしたい」

メンディーが窓からお神輿を付き出す。

「セキリン知ってる!有れは竹田常吉、皇位継承順位55位の皇族YouTuberだ!」

キューティクルが車を降りて、竹田と対した。

「始めまして。わたくしですね皇族の竹田常吉でございます」

竹田は名刺を出して来た。キューティクルも慌てて、内ポケットから名刺入れを出す。

「メンディーのお騒がせビデオのキューティクルです」

名刺交換にメンディーが「アンッ?」と云う顔をする。

「さっそくなんですが?あれはどうされます?」

竹田はメンディーの方向に腕を出した。

「そう…ですね…。皇室の方で処理していただくと助かるんですが?」

「あぁもちろん。元々皇室の物では有るんですが、受け入れ態勢がないと云うか、皇室典範で禁じられております。そう言われても困られますよね?」

「はい。そうとう困ります」

「で、ですね。皇室の実家の方で処理できるんですが?どうします?」

「いや?実家って、あぁ伊勢神宮とか京都御所とか?」

「いえ。エルサレムの方ですね」

「天皇ユダヤ人説かよ!」

「説じゃなくて、ガチで」

「ガチで!」

「ガチですね。それでですね。地下通路の方が羽田空港の滑走路脇につながってましてですね、お車のまま、専用機に乗っていただいて、空港に行っていただけますか?」

完全に厄介払いになった。

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