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エッセイ系

冬眠前のクマ状態

作者: まい

 物書きは常にネタが無い。

「まずい……」


 本気でまずい。





 俺はしがない物書きをしている。


 その俺が今、何をしているのかと()かれれば。


 何もしていない。



 ずっこけたか?


 でも事実だから仕方ない。


 なにせ今の俺は、書かなければならない原稿に、今日中に手を付け始めないといけないのに、手を付けられていないからだ。




 ぶっちゃけ、ネタが何も思い浮かばない状態だ。


 明け透けに言えば、ネタ切れ。



 そのネタ切れ中につき、どうにかネタを(ひね)り出そうと頭を悩ませているのだが、その成果が言うまでもなくサッパリだ。


 なにかの取っ掛かりになれば良いとネットで様々な情報に触れたりしたが、ピンと来やしねえ。


 最後の頼みとして、いつもの生活でネタの取っ掛かりがふっとやってくる行動もした。


 料理、散歩、店巡り、トイレ、風呂、ふて寝。


 最後の(とりで)だった、これらもダメ。



 これは言うまでもなく、かなりマズい状態だ。


「まずいまずいまずいまずい」


 こんな状態で落ち着いていられる理由(わけ)も無く、部屋の中を滅茶苦茶に歩き回る。


 ネタを考えても形にならず、ボツ案ばかりが増える。


 10分に1回は無意味に冷蔵庫を開け、何かないかと見回して閉じる。


 そしてまたネタを考えて、ボツにする。


 気が付くと石鹸(せっけん)で手を洗い、ネタを探すが見つからない。


 またまたネタを考えては、ボツボツボツボツ。


「どうする? どうするんだ?」


 いつまでもネタが湧かない。


「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい」


 歩き回る速度が、上がる。


「ネタが無いネタが無いネタが無いネタが無いネタが無いネタが無いネタが無い」


 開ける冷蔵庫の頻度が数分に1回へ上がる。


「どうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうする」


 石鹸で手を洗わなくなり、水を飲みだす。




「あ」


 なんか来た。



「このネタ切れで焦って意味不明な行動をとるコレをネタに出来ないか?」

 それで書いたのが、コレってわけ。

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― 新着の感想 ―
ま~ず~ぃ~いいぃ~ ネタがないのね。
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