表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

始まりはいつもこんな感じ、じゃない?

今日僕は死んだ、人生で死を経験するのは一度きりだと思っていたのでこの世界は全く予想外ということもなく、以外とこの展開をワクワクしている自分がいる。


 周りに広がるのは見渡す限りの草原、そして、「スライム」らしきモンスターなど明らかに元の世界とは異なっていた。


 「異世界転生」 何故かめっちゃ強い武器を初期から装備していたり、最弱職とされているもので無双したりと夢いっぱいのあれである。


「さーて、まずは僕の職業はと、」


 整備されているような道の端にある木の下で先ほどから誘うように表示?されている右上のマークをタップしてみる。

 

 そして出てきたのは僕自身の頭身を表した映像と《力》《守》《速》《知》《固有》といったいわゆる、ステータスが表示されている。


《力》 《守》 《速》 《知》  《固有》

10   10 10 10  『支配欲』


 いやまあ、落ち込んでなんてないよステータスは明らかに戦闘向きでもなくなにかが突発してるわけでもなく、加えて《固有》が悪役っぽいものでも別に悲しくなんか無いよ、、、


 【『支配欲』は名の通り自分の欲求が満たされるほど効果が発動し、それはポイントとして自分自身で割り振ることが出来る。】というものらしい、


 「成る程、、、え、最強じゃね!はい来ました~僕の時代来ちゃいました~。」


 欲求ということは人間の三大欲求に当てはまる(食欲)、(性欲)、(睡眠欲)ということだろう。ならば


 「ってことは、寝てるだけで強くなるし美味しいもの食べても良いわけで、可愛い子とエッッッなことをしても強くなるってことだよな!」


 この時確信した、異世界転生は夢で溢れている!この世界で僕は最強として君臨してやる。


 〔気分の高揚を確認しました《固有》を発動します。〕


 どこか聞き覚えのあるような、ゲームのナレーションのような音が聞こえたとともに、保持ポイントが100プラスされている。


 「さて、取り敢えず《速》に全振りしとけばいいよな、アクロバティックに攻撃を躱し反撃を狙う!いいねー夢が広がる」


 しかし、少しあるいてみても何にも感じない。早くなったと言われても分かんないぐらい、というか変わってない。


 何度か足踏みしたり、少し走ってみたりもしたが何ら変化は感じない。と、明らかに怪しい動きをしていたのだろう一人の馬車を走らさていた男が声をかけててきた。

 

 「どうかなさいましたか?」


 とても優しそうな柔らかい声だった。こちらを気にかけてくれているようで座り込んでいる所に手を貸してくれた。


 「ありがとうございます。失礼ですがここは何という所なのでしょうか?出来れば地図などがあれば貸していただきたいのですが。」


 僕だって前世ではバイトもしていたしある程度の礼儀ぐらいは知っている。上手くこいつを使い序盤を楽に切り抜けてやる


 「これは、失礼をなも名乗らず図々しかったですよね。」


 「いえいえこちらこそです。僕は、、名前、何でしたって?」


 咄嗟に自分が異世界転生してきたのだと思い出した。異世界という未知の世界で自分自身の情報はなるべく隠していくべきだろう。


 「お気の毒です、この辺りのモンスターから攻撃を受けてしまったのですね度々小耳に挟んではいましたが本当になっている方がいるとは、」


 男はとても同情したように語ってきた。


 「私はバイケンと申します。これ私のステータスカードになります。」


 そして免許証のようなカードを差し出してひとつそれをタップした。まるでスクリーンのように空中に浮かび上がっている。

 

 「え、まじで!?」


 勿論浮かび上がってきたことにも驚いたがそんなもの霞む位ののものが映っていた。


《力》 《守》 《速》 《知》 《固有》

1060 1200 1000 1500 運搬好き

               

「お恥ずかしながら私は平民の劣等種ですのでステータスもこの辺りが頭打ちなのです。知識だけは昔から少し伸びていたので、《固有》もあり商人として家族を養っています。


 全くもって話が頭に入ってこない。平民の劣等種、さらに《固有》が『運搬好き』ときた明らかな弱者がただしいたげられるだけとも見えるこの男でさえ、 平均1000は有るのである!?


 そりゃあ100《速》上げた程度でなにも感じないわけだ。そして自分のスーテタスである、、、


      やってられっかー!!


 こうして迎える多分二回目の人生はワクワク、ドキドキのファンタジーを楽しむことになるだろう。え、泣いてない?って


 これはただの嬉し泣きです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ