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転生コンサルタントの地方再生  作者: ◻︎くまごろう×
序章 破壊される日常
1/5

第1話 朝礼の呼び出し

 

「カルディア。朝礼が終わったら小会議室 雅に行くように」


 いつもの朝礼、いつもの職場ー貴族院魔法振興課。

 朝礼後の呼び出しもそう珍しいことではない。

 昨年から貴族院で始まった"横断保働キャンペーン"とやらで、他の課との会合がしょっちゅうだ。顔見知りは増えたが、正直時間の無駄と思うこともなくはない。


 ともあれ、のんびりしている時間はない。

  今日の会合は、『朝礼後』集合であり、時間指定がない。すなわち全員が集合次第開始ということだ。

 この魔法振興課は貴族院の中でも窓口がある部署で建物入口のすぐそばにある。一方会議室は建物の一番奥。

 そのため朝礼が終わる時間が皆同じなら、最後は私である。

 貴族院則1条『職員は貴族であることを自覚し相応しい行動を取らなければいけない』に反しないよう、可能な限り早急に用意をして会議室に向かうとしよう。


 さて、現実世界の俺が会議室に着くまでの間に、自己紹介といこうか。

 さっきまでとキャラが違うって?

 あれはもちろん外面、貴族モード。普段からあんなんじゃ疲れるし。

 俺の名前はカルディア・コンド・クローバー。17歳。

 クローバー領主の2番目の子、カルディアという意味。

 家族構成は現領主である父と母、兄が1人に弟が1人、妹が2人。

 2年前の9月に国立学校を卒業し、貴族院に就職。魔法振興課に配属になった。ちなみに貴族院はそっちで言うところの都庁みたいな組織。

 魔法振興課とは貴族がらみの魔法トラブルを解決する市民課のようなもの。ちなみにそっちではファンタジーの象徴である魔法もこの世界では普通に存在し、俺も一般人レベルの土魔法が使える。

 ああ、先に言っとこう。都庁とかファンタジーとかを知っている俺は転生者だ。

 っていってもどっかの小説のようにチート能力とかはない。ただ、前世の記憶があるだけだ。

 それだけでチート?そんなことは全くない。


 ☆☆☆この先しばらくカルディアの持論が続きます。

 ★★★まで飛ばしていただいても物語に影響はありません。


 例えばもパソコンを自作した記憶があるとしよう。しかし自作の方法が分かっていたとしてもパーツがなければ意味がない。パーツを自作できる人だったとしても原料がないかもしれない。原料があったとしても手に入らなければ作れない。


 そんな状況で前世が普通の一般人であった俺程度に作れるものといえば料理くらいであるがこの世界の料理のレベルは高い。子供の頃母親にパンの作り方を習ったが、普通にパンは売られている。

 ちなみに、俺の得意料理である男の日本料理を作るには材料がない。醤油も味噌もついでに大豆もないので作れない。


 そのため、これまでの前世の"知識"を活用できる機会はなかった。


 ★★★


 ちなみに、知識は使えなかったが経験は活用していた。

 例えば勉強。前世の俺は大人になっても勉強をする必要があったので、効率的な勉強方法が身についており、かけた時間の分だけしっかりと成績を残すことができた。


 っとそろそろ会議室に着きそうだ。

 じゃあ自己紹介終わり!!



 ようやく会議室に着いた。

 本当に私の職場からこの会議室は遠い。


 会議室には机と椅子が正方形に配置されていた。座席は指定されており上座の2席だけ名前がなかった。誰かお偉いさんが来るのだろう。

 やはり、私以外の参加者は揃っていた。まぁ、お偉いさんが来る前でよかった。

 顔ぶれを見ると年齢的には私とほぼ同世代。男性が4人、女性が6人。横断保働会合で顔を合わせたことのある先輩が2人と、同期の友人アル、妹のメーベル、有名なアルベルト兄弟の2人。残りの3人は見たことがない。


 メーベルは私の1個下の妹で、昨年就職して今年2年目。スポーツ振興課に所属している。


 参加者も気にはなったがそれよりも、気になるものが机に囲まれたスペースにある。小さい机が1つとその上に花瓶、中には何本か花が入っているようだ。それにひどく違和感を覚えたが、考えていると足音が2つ部屋の前で止まった。

 どうやらお偉いさんが到着したようだ。


 先に入ってきたのは高級な身なりの男性。年齢は30代半ばくらいか。

 その後に入ってきたのは第2王子だった。

 その姿を見て参加者の空気が変わったが、それは"緊張感"ではなく、"面倒ごとに巻き込まれた"である。

 そもそも、会合に第2王子が来るのはないことではない。なぜかというと第2王子は貴族院のトップなのである。ちなみに、第1王子はそっちでいうところの中央省庁こっちでは四政局というが、のトップである。

 そのため重要度が高い会合のキックオフ(初回の会合のこと)には王子が来ることになっている。


 そのため、今回も重要度が高い=手間のかかる(めんどくさい)ことに巻き込まれるなと思っている間に2人は席に着いた。

 そして王子が話しだした。

 これもいつも通りだ。王子は回りくどいのが嫌いで、議事進行も自分でやる。

 ただし中身については、いつもと違った。


「仕事中にご苦労。時間もないので早速本題に入りたいと思う。

 それでは早速だかそこにある花瓶の中から1人1本花を取ってくれたまえ。」





今作が初投稿となります。

読みづらい・わかりづらい部分等多々あると思いますが、楽しんでいただけたら幸いです。

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