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驢馬の耳飾り  作者: 米国発知的炭酸飲料
3/5

typeA #3 転機

こんちくわ。3話です。

軽い伏線回みたいな仕上がりになってます。

オムライス、食べたいですね~。

「ただいま~。卵、安くなってたよ!」


「ありがと!助かるわ~」


ウチの最年少メンバーの帰宅に、ハルが母親のような言葉を返す。


なんてことのない、いつもの風景。


「おかえり、アリサ」


僕は読んでいた小説から少し目線をあげ、小さく言う。


「ただいマンゴー♪あ、のりしおにプリン買ってきたよん!」


全く、いつもこれだ。僕はのりしおじゃない。シオンだ。


高校生になるんだからもう少し大人になってもいいんだけどなぁ(プリンはシンプルにありがたいけど)


「着替えて降りてきちゃいなさい、すぐご飯作るから!オムライスでもしようかな~?」


「ホント!?すぐ来る!」


「はーい!洗い物出しといてね!!」


もう完全に親子だ。アリサはもちろん、二人とも僕より年下なんだけどな…


僕の店、「驢馬の耳飾り」は、1階部分が店舗、2階部分が居住スペースになっていて、僕とアリサ、ハルの3人で暮らしている。ホントは、地下にもっとすごいのがあるんだけど、今は内緒にしt…


「ごましお!食べ終わったら驢馬達(ドンキー・)拠点(ベース)行ってもいい!?」


おいおいいきなりバレたぞ。そしてごましおじゃない。シオンだ怒怒


「いいよ。あと僕のりしおでもごましおでもないから。」


わざわざそれを言うために下着だけで降りてくるな。見てろ、今にそんな事出来ないようにランチタイム始めてやるからな。


「あ、ねぇシオン、あのニュース見た?」


「あのって、どの?鼻毛の長さのギネスが更新された話?」


「そんなんじゃない…ってなにそれ!?」


「スリランカの人が更新したんだって。98.4cm。」


「へぇ~。じゃなくて!MarchRabbitSの話。」


「まーちらびっつ…?なにそれ?」


聞くところによると怪盗らしい。


ハルは「コソドロ」と言っていたが、自分たちの美学に則して盗みをやる点においては、至高の盗賊と言っても過言ではない。


その素早さと鮮やかさから、いつしか巷で<三月うさぎ>と呼ばれるようになったとか。


しばらくして、自分達から<MarchRabbitS>を名乗るようになったらしい(ちゃっかり英訳した上で)。


「それで、その怪盗がどうかしたの?」


「これ。予告状。」


見ると、左手にはポップな封筒が握られていた。


蝋付けされた封を切ると、中にはチェシャ猫とアリスをあしらった可愛い便箋。


<近々遊びに行くよん♪ロバさんは、うさぎさんに勝てるかな??>


畜生。完全にナメられてる。


「アリサ~!出来たよ~!!」


「今行く!ちょっと待って~!」


部屋に満ちるケチャップライスとバターの香り。


ダメだ。ニヤニヤが止まらない。久々にたのしくなりそうだ。


「ハル、食べ終わったらアイツらに連絡取ってみよう。」


「やっぱりね。言うと思った!もう呼んであるよ。」


ワクワクが収まらないのは、昔からの悪いクセだな。

ちょっと長くなっちゃいました(?)

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