3/7
依頼人
「おや…久々のお客かな…?」
朝食を終えくつろいでいれば、
…誰かが入り込んだようだ。
我が家は私の作り出した空間。
つまり、通常の世界から少し外れたところに建っている。
作り方は…まあ、企業秘密とでも言っておこうか。
主にこの空間に入ることができるのは私が許可した人物。
そして依頼人だ。
と、いってもいくつか条件はある。
簡単にいえばどうしようもなく困り果て、途方に暮れている人物。そして私を求めている者だ。
「マリー。迎えに…と、さすがだな。」
既に彼女の姿は無かった。
…ふむ。ティーセットまで用意していくとは。
我が最愛の人は優秀だ。
などと関心しているうちに…はやいな。帰ってきたようだ。
彼女が連れていた依頼人は…
これは…少々驚いたな。
「はじめまして。貴方が闇夜の紳士さん?
貴方にお願いがあるの!」
久しぶりの依頼人…それは幼い少女だった。