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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

パーカーヒーロー

作者: みえゆう

みえゆうです。

この小説は、続ける気はありませんが、評価が高ければ。

高ければ続けるかも知れません。|ω・)




渋谷の街を、グレーのパーカーと、黒の長ジャーで徘徊中。

ポケットには100万入った財布と、愛用のスマートフォンが入っている。


まー。100万ありゃ生きてけんだろー


そんな考えで面白いものを探して徘徊中。


「つっても、歩くのだりーわ。」


家を出発して5分。

俺は家に帰りたくなった。


しかし、家に帰っても何も無いので、仕方なくゲーセンに行くことに。


それにしても、周りの視線が鬱陶しい。パーカーに長ジャー。完全装備の俺には、何も不備はないだろう。


それから、何事もなくゲーセンについた。


「あー。うっせぇ。」


ゲーセンなのだから、当たり前だ。けど、この五月蝿さは慣れない。


「やっぱ出るかー。」


入って数秒で出ていく。






「ん?あれ?どこだ?ここ?」


目の前に広がる風景は、渋谷の街ではなく、古代ローマみたいな町並みをしていた。


「あー。なーる。転移しちまったんか。」


普段からそこまで驚かないので、転移ぐらいじゃびくともしない。


「取り敢えず、冒険者ギルド的なとこいくかー。」


通りすがりのおばちゃんに、冒険者ギルドの場所を教えてもらい、その方向へ歩き出す。


数分でついた。


建物はありがちな形をしている。


知りたかったらぐぐれよ。めんどくせ。


中に入ると、むさくるしい男達でいっぱいだった。そのさらに奥に、受付があるみたいだ。


「あー、くっせ。」


その一言は、冒険者たちに喧嘩を売ったようなものだった。

案の定、手前にいた男が突っかかってきた。


「おい!ここはテメェー見てぇーな小便くせぇガキが来るとこじゃねぇーんだよ!」

「ご丁寧にどうも。んじゃ」


無視して通り過ぎようとすると、男に肩をつかまれた。


「とっとと帰りやが…っ!?」


俺は歩みを止めなかった。

無論、肩をつかんでる男は、俺に引きずられてる形になっている。

いい加減疲れたので、止まって話しかけた。


「ねぇ、おじさん。俺さ、さっさと用事済ませたいんだよね。わかったら。離すよね?」


軽く威嚇するように言ってやると、男は瞬時に手を離した。

俺は再び歩き始める。


「きょ、今日はどんな御用でしょうか?」

「ん。これってまだ使えんの?」


俺は財布から金色のカードを差し出した。

すると、俺にここで待つように言って消えていった。あの様子だと、使えそうだね。


暫らくすると、受付嬢が戻ってきた。どうやら、ギルドマスターとやらを呼びに行ってたらしい。


なんでわかったかって?

説明するのは面倒だ。


「お前がこのカードの持ち主か?」

「ん。そうだよ。ってか、めんどいから早くしてくれ。」

「あ、ああ。では、ここに指を入れてくれ。」


言われた通り指を入れる。

すると、チクッと指を刺された。


痛い。


「はい。これでいいでしょ。」

「本物だな…ようこそドニアレス王国支部冒険者ギルドへ。ヒュウマ・ヒザカ様」


その名前を発した瞬間、ギルドがざわつき始めた。


「お、おい。あいつが「パーカーヒーロー」なのかよ」

「唯一のSSランク冒険者…」

「説明しよう。冒険者にはランクが存在する。F~A、S、SSと存在する。最初はFランク、つまり見習い冒険者から始まり、一定の依頼をクリアすると昇級クエストというものが受けれるのだ。そのクエストを見事クリアすると昇級できるのだ!そして、今までSSランクに到達した冒険者は1人、ヒュウマ・ヒザカという冒険者だけなのだ!」


「おー。説明ありがと。ってか、俺の口座ってまだある?」


ギルドマスターが頷く。

どうやら、口座は生き残ってるらしい。これで、生涯を楽に過ごせる。安心した。


「そっか。んじゃ、金貨20枚出して。」

「かしこまりました」


受付嬢さんが俺のカードを持って奥に入っていった。


「そういえばさ。今何年なの?」

「フレージュ歴982年10月です。」

「へぇー。ありがと。」

「いえいえ。それと、上でお話でもよろしいでしょうか?」


テンプラってやつだろう。



あ、間違えた。


テンプレってやつか。んー。面倒いよね。


「嫌だ。俺行くとこあるから。」

「そ、そうですか。それは残念」


テンプラ回避。いや、天ぷらは回避したくないよね。美味しいし。


お。受付嬢が帰ってきた。


「お待たせしました。金貨20枚です」

「ありがと。じゃーねー。」


そうして、冒険者ギルドをあとにするのだった。





ところで、みんなはもうわかってると思うけど、俺ってこの世界2度目なんだよね。

前回はさ、お腹痛くなったから、トイレのドアを開けたら、まさかの女風呂に転移したんだよね。女性達に桶投げられるし、お腹痛いしのダブルパンチでさ。危うく漏らす所だったよ。


それで、ニートするために稼いでたら、いつの間にか有名人になっちゃったってわけ。


うん。意味わかんないよね。

ごめん。おれも。






「おい!小僧!お前の持ってる金貨よこせ!」


あー。まただよ。


「ねぇ。おじさん。罰として天ぷらおごって」

「はぁ?何言ってんだてめぇ!!」


あー。手伸ばしてきてるよ。汚い手で触られたくねぇーな。

うん。蹴っちゃうか。


「ごふぅっ!」


ホームラン。天まで昇っていきましたね。



「さて。宿探しますか…だりーな。」



こうしてパーカーヒーローの旅が始まるのでした。ちゃんちゃん


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