にゅうがく
こんなことがあったらいいな
朝起きた俺は目を開けると
「知らない天井だな」
ホントに知らない。てかここどこだ。周りに人はいない。気が狂いそうなほど真っ白な部屋。
「とにかく起きて、情報収集っと」
だが俺は冷静だ。慣れているというわけではなくというが慣れてる奴の方が怖いけど。昔から冷めていると自覚しているし、治す必要もないと思う。
「どうやら四角い部屋のようだな」
永遠と続いているように見えるが、小さな小部屋なようだ。
一通り見渡してみると
「あれ?とびらなんかあったっけ。というかなんか制服らしきものを着ているし」
まずは出てみるか。
ガチャ
「どうも新入生。結構早いね」
「どーも。っていうかここどこですか」
「まずレディにあったら名前を聞くのが普通じゃないかな」
「別にどうでもいいんで」
「自分でも美人な方だとは思っていなかったけどここまでとは」
いや、正直言って美人さんだとは思うがそんなことはどうでもいいし。
「で、ここは?」
「え、ああ。ここはもう学園王国の中よ」
つまり寝ているいる間に拉致されたということか。
「今から入学式と検査を受けてもらうわ」
「りょーかいっ」
「何でそんなに冷静なのよ」
あえてここはスルー。
「ではまずは検査よ。ついてきて」
素直についていきます。あ~なんかワクワクすっぞ!
少し歩いていくとまたあの部屋と同じような扉が
「この部屋を通り抜けて。ただそれだけだわ」
「んじゃあ、行きますか。じゃあな美人なお姉さん」
え、ちょっととか聞こえた気がするけど無視して部屋の中へ…
「部屋っていうか、橋だよな。危ない感じな」
どういうことか、いきなり地面。そしてその先には大きな川があって橋が架かっている。あの、いまにも切れそうなロープと抜けちゃいそうな木の板の。白い壁なのにこれはシュールな光景だ。
「とりあえずここは、慎重に行かず思いっきりジャンプしながら行くところだよな」
ということでじゃーんぷっ。
バコッ
「落ちるっ!…わけないな」
なんたって抜けたのは木の板のほうで、ロープの上を器用にジャンプしている俺は関係ない。
「っと。とーちゃーっく」
こんな危ないとこ早く行くに決まっているだろ。
「また扉。飽きないねぇ。俺はもう飽きたけど」
その扉の先は
「おっ。一番は君か。どうだい怖かっただろう」
「いやぁ、面白かったですよ。メリーゴーランドみたいで」
「それはどんなメリーゴーランドなんだいっ!どっちかっていうとまだジェットコースターの方じゃないのかな」
「この世で一番怖い乗り物だとしたらメリーゴーランドしかないでしょ」
「もう、ツっこまないよ。それでここは、入学式を行うところだ。生徒代表として何か言ってくれないか」
一番早かったからか?めんどくさいけど、少し位は頑張るか。
「いいですよ。ただし、畏まっていう気はないですけどいいですか」
「いいよ。僕もそんな気はないし。思いっきり盛り上げてくれ」
「それじゃあ、寝てくるんで出番になったら起こしてください」
「うん。じゃあおやすみ」
どこで寝よっかな~
ちゃん 「こう見えて主人公はすごいんだ」
灰 「そうか?至って普通だが」
ちゃん 「もしホントにいたら、人外だけど」