表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/42

キャラクター選択する奴

 「条件は単純だ。あたしにこのゲームで勝ったら、あんたらは言うことを聞かせられる。もし負けたら…大人しく帰れ。喧しいあんたらの顔を見るのは飽きたしな。」

 

 のぞみは挑発的に言う。無論、俺達はその条件をのむことにした。ヤンチャと言われた彼女から出された条件がケンカに打ち勝てなんてものじゃなかったのだ。ならば、受けない理由はない。


 「いいぜ。のった。」


 早速腕をまくり、のぞみの対面にある筐体へ向き合う。財布を取り出しいざ勝負。と、その直前に静奈(せいな)が俺の袖を引く。


 「…………(やなぎ)くん……このゲーム、やったこと……あるの?」

 「いや。でも、フィーリングでいけんじゃねぇかなって…。ほら、格闘ゲームって強そうなコンボ使いまくればいいんだろ?」

 「………相手の攻撃、ガードしたり……技を……読んだりしなきゃ…勝てないと思う…。」

 「うっ。じゃ、じゃあ静奈(せいな)はやったことあるか。」

 「……少し。…………メイマロちゃんの……コラボ、してた……から。」

 「すげぇなメイマロ。格闘ゲームに出てんのかよ。」


 うさぎの姿をしたゆるキャラを思い浮かべる。どうやらメイマロはあまり仕事を選ばないらしい。可愛らしい白兎がムキムキな男達と格闘を繰り広げるのは、凄まじい光景だ。


 「そういうことなら、頼んだぜ。静奈(せいな)。」

 「……………うん。………任せて。」

 

 腕を捲ってやる気を見せる静奈(せいな)とバトンタッチ。俺は静かに彼女の後ろに立って観戦することにした。

 実況でもしたほうが良いかと思ったが、素人の説明など喧しいだけだろうと考えやめにした。


 『格闘伝説!3!』


 100円玉を機械にいれると渋い男の声が響く。そして、キャラ選択画面に映る。静奈(せいな)は辿々しくもドット絵の真っ白な兎、即ちメイマロを選択した。同時に舌足らずな声がする。


 『メイマロ、がんばるね!』


 「へぇ。メイマロ使うのかよ。コラボキャラってことは新参か?あんまり、あたしを舐めんなよ。」

 「………………………新参を疎むファンが多いと…………コンテンツは、廃れるよ……。」

 「はっ!偉ぶんのは、勝ってからにしろよ。」

 

 そう告げるのぞみはキャラクターを選択したのか、彼女の方からノイズ混じりの男の声がした。

 

 『おいおい、退屈させんなよ!』


 両者、キャラクターを選び終えると対戦画面に移る。1人の若い青年と白い二足歩行のうさぎが向かい合う。

 画面中央に大きく文字が表示されると同時にタイトルコールをした声と同じ、渋い声がゲームセンターに響く。


 『ゲームスタートッ!』

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ