興味の70%も水分
キッチンワゴンの下の段はルイボスティーの大袋、洗濯バサミで曖昧に閉じられた麦茶のパック、バンホーテンは次回!と選ばれた日本の会社の純ココア、ブルンジの紅茶のティーバック、生協の玄米茶、インスタントコーヒーの瓶、だいぶ昔のカモミールティー、最近出番がめっきり減って1杯分にも足りないドリップコーヒーの粉末、お湯入れるだけのチャイオレの長方形の袋、お湯入れるだけのふんわりタイプのカフェラテ‥
キッチンテーブルの左奥に、割って飲むざくろのお酢、炭酸割りが美味い梅ジュース、冷蔵庫には夏の体によくやった!と背中を叩いてくれる粗しぼりシークワーサーの瓶‥
足元に炭酸水の段ボール。
私はお水をよく飲む。結局水だなって思う。子供を連れてよく歩くので、やっぱり水が一番うまい!とよく知っている。
そして家には飲料が集まりやすい。去年はシンママの友達から手作り梅ジュースをひとつ、3リットルくらいの樽を頂いた。
今いちばん好きなのはシークワーサーの原液だ。去年はすだちを大量に頂いたので、それをぎゅっと絞って夏を楽しんだ。シークワーサーとすだちは味が全然違ってた。似た様なもんだろうと忘れていた。すだちは透明感があり、奥に抜ける感じが強い。シークワーサーはみかんのように濁っていて甘味と雑味がある。
この生活でもまだ足りないのはジャンクな炭酸飲料、カルピス、子供向けの飲み物たち、この子達はペットボトルやなんやと飲み終わりががさごそと忙しい。普段はそちらを控えめにして、ジンジャーエールをシロップを割って出している。
秋や冬には上の子はシナモンミルクティーを欲しがる。わたしがシナモン振っていい?と聞かれる。
次女はスーパーで選ばせるとR1を持ってくる。トイレ初心者にはちょうど良い量で助かる。
一人暮らしをしていたのはもう10年は前だった。その時も気づけばカフェでも出来そうな程に飲料が増えていった。
わたしって食べ物も好きだけどお菓子やなんかより飲み物に癒されるのらしかった。
と、昨日会話らしい会話は初めての、友達の大事な友達に手相を見てもらったことで思いつく。手を眺めると、器用そうなこと、食うに困らない俵紋があること、ふくよかなので介護職の手にも向いてること、だけど彼女は2回も、カフェと言った。
カフェとか興味ないですか?手のひらのしわしわに料理に向いているらしい線もあったようだ。何か上に向かっている稲のような真っ直ぐが数本あるのは並行して色々やってく人生みたいだ。
それで10年前の職場で帰り支度の時に、一筆、気づきを書いている私を見に行った。そこは南西諸島の星野リゾートだった。派遣で入っても色んな仕事につかせてもらえる。やりたい人を伸ばすのが上手いと思える職場だった。しかし派遣の期間を延長するのは変わり者ばかりだった。
普段は無口で何考えてるかわからない上司と年下の専門を学んできた社員と雑談している。1人しかいないのになんでだか飲み物が集まってきちゃうんですよ。ルイボスティーをレモン炭酸で割ったりして。ルイボスティーはマメ科の植物なんですよ、と上司。知らなかったのでおおーとなる。
後から私は上司の奥様と仲良くなり、彼はシェイカーを振ってカクテルを作る人だったと聞いた。そのカクテルはしっかりと数字の量を守り丁寧に作られ、「恋」を呼ぶ。真剣で誠実な飲み物だったらしい。
ふかふかでしわしわな指の長くない小さな手。私の手と感性で入れたコーヒーはどんな味と言ってもらえるのだろう。
愛情を与える手、そう言ってもらったことが嬉しくて、今日はこれを書き上げました。
おむすびひとつとったって握る人で味は違うもんね。
もしかしたら未来はcafeをオープンさせて
人の少ない時間には奥でキーボードを打って日々を愛しているかも知れませんね。