確実に出会ってはならないものと戦闘になってしまいました
倒していると自分が強くなるのがわかってくる。
走る速度も速くなってきている。
「さてと…どうしようかな…このまま少しレベリングするのもアリだけど…うーん…」
独り言を呟いては空を見ながら歩いている。
スライムではレベルが上がりにくくなったのだ。
そろそろ別のところにも行こうか迷うが、
今のままじゃ強いモンスターと会えば
間違いなく二度目の死を体験することになる。
それは嫌だ。
だからとりあえず街に行こうと探しながら歩く。
数十分後、遠くに
絶対に絡んではならない
とわかるくらいのモンスターが見える。
見た感じ黒龍かなんかだろう。
絶対に絡んではいけない、
わかるんだ、わかるんだが
そのときの俺は完全に調子に乗っていた。
「おーい黒龍さん、かかってこいよ〜っ!」
俺は黒龍に向かってそう言い、
近くに落ちていた石を投げた。
するとその石は見事に翼に当たる。
当たると黒龍はこちらを向き、
威圧感のある咆哮を俺に向かってしてきた。
「っ…!?そ、そんなんじゃ倒れねーよ!」
正直、この言葉は見栄を張った。
このときに勝てないとわかったのだ。
だがきっと逃がしてはくれない。
だから全力で戦うしかない。
そう考えては拳を構える。
俺だって木くらいなら
折れるくらいには強くなったんだ。
ちょっとならやれるだろ。
「おらぁぁぁぁぁっ!」
俺は黒龍に殴りかかった。
黒龍にその拳は当たった。
が、黒龍はびくともしない。
逆に俺の骨が少し折れた。
「うっ…!?うわぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
痛みによって泣き叫ぶ。
黒龍はそんな俺を容赦なく前足で蹴り飛ばした。
「がはッッ…!?!?」
多分肋骨が何本か折れた。
俺はスライムを探した。
丁度あと一匹倒せば
レベルアップするくらいだったのだ。
レベルアップするとそのときの傷もすべて治る。
そのことがわかっていたのだ。
そして目の前にスライムが良いところに現れた。
俺はすぐさまスライムを潰した。
傷が完治しては俺は黒龍の鱗を剥がそうとした。
力むと案外簡単に剥がれた。
そしてやつの肉が見えた。
よくある漫画なら
こいつを食べれば少しは強くなる。
そう思った俺はやつの肉にかぶりついた。
そしてやつのその肉をちぎり、飲み込んだ。
味としては美味かった。
だが味わう時間はなかった。
痛みによって黒龍が暴れる。
そんなことを気にせず俺はひたすらこいつを食す。正直、こんな勝ち方あるんだとも思った。
数分経つと、俺はそいつを食い切っていた。
食いすぎて腹がいっぱいだ。
「もうだめだ…動けない…」
腹がいっぱいになったことと、
ここ数日寝ていなかったのが重なり、
俺は黒龍の鱗に覆われながら眠った。
ご高覧いただき有難う御座いました。
3回ミスしてセーブせずに終わってしまいやり直しました。
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