秋のひとつぼし 君と見上げた夜の空
闇色を眺める 地上の光がまばゆすぎ
ポチポチ見える 都会の夜の空の星
青く白く輝く 北極星ですら
ここでは白いポチ一つ
君と見上げた 故郷の夜空が 懐かしい。
秋のひとつぼし
みなみの魚座のフォーマルハウト
綺羅に輝く その光
星屑散らばる 田舎の夜空 プラネタリウム
そこで 探すは フォーマルハウト
自転車おしながら君と歩き 空を見上げ
指差し探す 一等星の輝きを
山羊座のとなり 秋の南天 唯一の輝き
探そう 夜空のフォーマルハウト
神話に出てくる 美少年ガニミデが担いでいた
水瓶から逃げ出した 魚の星座
魚の口に 位置する フォーマルハウト
秋の明るき星が ない時期に
唯一綺羅に輝く 秋のひとつぼし
空を見上げ 思い出す
季節はもう過ぎてるか
見頃は 10月半ばから霜月半ば
もう少し行けるか
みなみの空の一等星
ふるさとの友から
君が結婚したと 連絡来たよ
だからなぁ 毎年欠かさず 霞んで見えても
10月になれば 探していたけれど
今年は 探す気持ちに なれなかった
街に出る僕 残る君
あの時 別れて それっきり
だけど思った あの時共に探した あの星が
僕の心に 宿っていたのか
みなみの魚座 綺羅に輝く フォーマルハウト
みなみの魚座 秋のひとつぼし
綺羅に輝く みなみの空の一等星
共に夢を語りあい 指差し探した
それはフォーマルハウト 秋のひとつぼし