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start over ~転生した俺は異世界で王様になります~  作者: 乃騎
第一章 始まりの火蓋
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第一章七 start over


 「ようこそ、私の精神世界へ」


 銀髪の長髪に、雪のように白い肌、そしてフリルのついた真っ赤なドレスにこれまた赤いカチューシャを着こなす目の前の美少女は突然北斗の目の前に現れた。


 「君は、、一体」


 「覚えてないの??ショックーー私は君のことばかり考えていたっていうのに、、」


 ――はて、俺はテレサなみに顔の整ったこの銀髪の美少女とどこかであっていただろうか、、、こんなにも可愛いなら絶対覚えてるはずなんだけどなぁ、、


 記憶を掘り返しても彼女との出会いの記憶は現れない。


 「だって貴方は、私の命の恩人だから、、」


 いつどこでこの美少女の命をすくっていたんだおれは、、改めて必死で記憶を探ってもやはり彼女のいうよに誰かの命を救ったという武勇伝になろうその記憶はでてこなかった。 


 「まあ別にいいよ、やっとこうやって面と向かってあのときの恩返しができるから。」


 「恩返し??」


 「そう、まず一つは貴方に新たな生を与えること」


 「新たな生、、?じゃあ、俺をここに転生したのは、、」


 彼女はにこりと笑う


 「そう、この私、あなたをこの世界に転生したのは誰であろうこの私、、名前はエンヴィーよ、今度こそちゃんと覚てね♪」


 エンヴィーというなの目の前にいるこの美少女こそが北斗を異世界に転生した張本人、、らしい。


 「どうして、俺を、、」


 「うーん。まあそのうちまた会えるからさ、その時話すよ今は貴方にもうひとつ、恩を返させて♪」


 彼女がそっと北斗の胸に手を添える。その時、一瞬なにかが彼女の手を伝って、己の体の中に流れ混んできたのを北斗は感じた。


 「ちょ、、今何を!」


 「貴方に私の力の一部をあげたの、これなら今起きている惨劇の結末も変えられるんじゃないかしら?」


 ――力の一部を渡した、、?その言葉で、より彼女の存在と急に譲渡したとされる力の謎に北斗は不信感しか抱けなかった。


 「力、、って一体、、」


 「ホクトくんはなんども自分の人生をやり直したがってたよね?夢も目標ももてないのはあなたが誰かより特別優れたものを生まれ持っていなかったから、、そしてそんな自分を肯定した貴方は現実に希望をもたずただ流れに身を任せなあなあともとの世界を生きていた。。そうでしょ?」


 ――突然現れた謎の少女に自らの核心をつかれ返す言葉が見つからなかった。。普通の家庭に生まれ、特別誰かより優れた才能を持たずして生まれた松村北斗はその凡人として生まれた自分を最初の頃は否定し、中学生までは必死でさまざまな習い事をしていた。野球、サッカー、ピアノ、水泳、、しかしどれも長くは続かなかった。どのジャンルにおいても北斗とは真逆の生まれもった才能をもつ天才がいたからだ。


 どんなに頑張ってもその天才たちには追い付けない、努力は裏切らない、努力は必ず実を結ぶ、あれは嘘だ。凡人は凡人でしかない。そして自分が天才だと思っていた子よりもさらに上をいく天才がいる、、世の中は広すぎる。 



 しかし、出会った記憶のない正体不明のこの少女はどうしてそこまでホクトのことを理解しているのかそこが最大の謎だった。まるで長く一緒に付き合ってきたかのように、、


 「だからね、そんなホクトくんにぴったりの力をプレゼントしたの♪その力なら今起きている惨状の結末も変えられるんじゃないかしら?」

  

 「ちから、、??」


 


 「その名もstart over、、略すならスタオバってところね。」


 「す、、すたおば?」


 「ホッくんの世界の言葉で言い表すならやり直すって意味ね、、その名の通りやり直すの、あなたの行動、そしてその行動による結末を、、あなたの納得がいくように。」


 やり直すということはゲームでいうコンテュニューやリトライのようなものなのだろうか、自分の持ちうる知識で自らに与えられたその能力の効果を探ろうとする。


 「まっ簡単に言えば時間を巻き戻すってことね、、数秒間だけ時間を巻き戻しあなたの望む結末へルートを変更する、それが貴方に与えた能力、start over。」


 時間を、巻き戻す??それって結構チートなんじゃ、、時間操作という実質無敵に近い能力を与えられホクトは戸惑いを隠せない。 


 「時間を巻き戻す時間操作能力、、確かにすごいけどところがどっこい!一応制約は存在するのよねぇ。。」


 「制約、、??」


「ひとつ目は相当な負担がかかるということ、一度使っただけでも体に相当な付加が掛かると思った方がいいわ。巻き戻すにしてももって十数秒、、それ以上は貴方の体が耐えられない。」


 彼女は続けてその時間操作能力の制約の詳細をこと細かく伝えてくれた。


 「二つ目は任意で発動はできないということ、極限状態まで追い込まれない限り発動はできない。」


 「つまり自分の意思ではそう簡単に発動はできないと、、?」


 「そういうこと。そして最後の3つ目の制約、それはこの能力の正体を明かしてはいけないということ、誰かにこの能力がばれた瞬間この能力は消えるよう制約に足したわ。」


 制約を足した、、ということは元々存在しなかったはずの制約を自分に渡すのと同時にわざわざ足したということになる。。ホクトは、その最後にわざわざ足したとされる制約が謎であった。


 「てことは、新しく俺用に制約を足したってこと?一体なんで、、」


 「うーん。まあこの制約に関しては完全に私の私情ね、この能力がばれると私的にちょっと面倒なの。」


 なぜ、面倒になるのかそれを説いてはみたが内緒♪と一蹴されそれ以上は聞いても無駄だと察し一応はそこで制約の話は終わりを迎えた。


 「そろそろ時間ね!じゃ、当たらしい異世界ライフ楽しんで!」


 その言葉と同時に、徐々にホクトの体が宙に浮きはじめ見上げると頭上には、ブラックホールのような真っ黒な穴が広がりホクトの体はそこへ徐々に吸い込まれていった。


 「ちょ、、ちょっとまった!なんで俺なんかを転生したんだよ!あとどうしてこんな能力を、、」


 「言ったでしょ?あなたが命の恩人だから、そして、、」


 彼女は一度うつむき、少し頬を赤くしながら、どこか決意を固めた表情でホクトを再び見上げる。 


 「あなたが好きだから」


 「、、はい!?」


 不意に放たれたその言葉を最後に

、ホクトの意識はまたもそこでぷつりと途絶えた。


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