日常1日目
俺は目を覚ますと、目の前にじーさんがいた。
「ウアアァァァ!! (エェェェェ?!!)」
ただ叫んだはずが、泣き叫んだようになった。
そりゃ、叫ぶよ…
だって、じーさんの顔がドアップだったんだもん!!
「お〜、産まれたぞい。
元気な男の子じゃ!!」
「ほれ」じーさんは俺を黒髪黒目の女の側に寝かせる。
彼女はボロボロと涙を流しながら、俺を撫ででくれた。
「あぁ…ありがとうね。
私達のところに来てくれて…ありがとう。
“コルウス”…私、母になったのよ。
夢…じゃないわよね?」
彼女が俺の母親らしい。
メッチャ美人さんじゃねーか!!
彼女の側にいた紫髪紫目の男がしっかりと頷いた。
彼が俺の父親、“コルウス”と言うらしい。
彼も涙を流していた。
「そうだよ、“クレーエ”。夢じゃない。
俺らはこれから…この子の親だ。
この子を、“ヨルアオラ”を、一緒に育てていこう」
と言うか、2人とも美男美女すぎて怖いんだけど…
ま…まさか、これが『転生』ってやつか?
いやいやいや…マジかよ。
俺、転生なんて2次元にしか存在しないと思ってたわ。
別にね、いいんだよ、うん。
…いいんだけどさ?!
勇者になって世界救うとか、戦争で活躍して英雄になるとか…嫌なんだよ!!
とにかく面倒そうじゃん?!!
俺は平和に暮らしたいの!
家でゴロゴロしてたいの!
とにかく、俺は平凡生活を希望するから。
そう、俺の中では『シンプルイズベスト』ならぬ、『平凡イズベスト』だからさ!!
…マジで頼む、神様!!!
このまま平凡生活させてくださぁぁい!!
ヨルアオラ・ミロワール
11/10、誕生
《追加紹介》
クレーエ【女】
黒髪黒目の美女。祐夜の新しい母親。
コルウス【男】
紫髪紫目のイケメン。祐夜の新しい父親。
ミロワール家
一般家庭。
田舎に住み、主に農業を営んでいる。