6話 ヒロインとタイムリミット
前回のあらすじ
魔王が生まれました。
〜side太陽〜
お仕置き、もといお話☆が終わり、僕達は1階のリビングに向かう。リビングに着くと文字道理、何かをぐつぐつと煮る音が聞こえてきた。キッチンの方に目をやると一人の少女が料理を作っていた。
「おはよう舞」
「あ、おはようウズくん」
彼女は俺の幼馴染で美月 舞(みつき まい)。僕の家の隣に住んでいて、とある理由で一人暮らしをしている。料理が得意で親がいない僕たちの朝ご飯を作りに来てくれる。ちなみに容姿はかわいい。
「今日も悪いな」
「いいんだよ。私の分も一緒に作ってるんだから」
素直でとてもいい子だ。
「で、今日の朝食は」
「かつ丼だよ♪」
重!!!!!朝から重すぎるだろ・・・・
「お兄様、早く食べましょう」
「ああ、うん。いや、はい」
大人しく座る僕。
「「「「いただきます」」」」
「うめ〜」
朝のかつ丼もいいもんだな〜
「舞お姉様。今度作り方を教えてくださりますか?」
「いいよ優ちゃん」
なごやかな光景だな〜
はて?おかしい。こんなにあっさりとしていていいのか?葵姉さんが大人しすぎる。
「葵さん。おいしいですか?」
「うん・・・・・おいしい・・・・」
「目が死んでますよ、葵姉さん」
「フフフ・・・・お・い・し・い♪」
「へんな言い方しないでください。世界が崩壊します」
「HAHAHAHAおいしいぜベイベー///」
「葵姉さん、もう喋らないでください」
「それよりウズくん」
ふと舞が喋りかけてきた。
「なんだ」
「時間?」
「時間・・・・・・・・・・・・・・・オーマイガー・・・・・・」
現在時刻8時10分。登校完了時刻8時15分・・・・・
「遅刻だ・・・・・・・・・・・って言ってる場合じゃねぇ!!!!!!」
くそ。僕としたことが。小学5年生の初めての朝に遅刻だと?ふざけるなよ作者!!時間を返せ!!
今僕は急いでいる。ちなみに舞と優と葵姉さんは先に行きやがった。全く抜け目のない奴らだ。
僕は今、ある人からもらった見た目は子供、頭脳は大人の名探偵が持っているスケボーで走っている。え、校則的には大丈夫かって?・・・・・うん・・・・・どうしよう・・・・・・・
〜8時20分〜
「セーフ」
「アウトです。しかもそのスケボーは何ですか?」
この人は生活指導の簟 梓(あじろ あずさ)先生だ。明るく、フレンドリーで見た目20歳と楽しい先生だ。しかし・・・・・・・
「先生、今日も綺麗ですね。どうしたら実は37歳なのにそんな若づくりなメイクができるんですか?」
フ・・・・勝った・・・・
「そうですか。今日は始業式なので少しサービスして許してあげようと思いましたが、必要ありませんでしたね♪」
くそ!!墓穴を掘った!!
「これは立派な校則違反なのですよ!分かっているんですか!」
チッ、こうなったら。
「先生。実は・・・・・・」
「何ですか・・・・・・・」
「このスケボー・・・・あの人が乗ってこいって・・・・」
「そうですか・・・・・・」
先生の表情が暗くなり、僕と先生は肩を落としながら体育館に向かった。
この学校の教師にてき面の秘密の呪文を使って僕は首の皮を繋いだのだった。