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太陽の普通じゃない日常  作者: 土屋 ハヤト
1章 道化師たちのプロローグ
23/34

21話 こんな経験ありませんか? 前編

前回のあらすじ


また海に行きたいな。




こんな経験はないだろうか?


みんなとかき氷を食べようぜと言う話になり誰が一番早く食べられるか競争になる。しかし、こんな経験はないだろうか?かき氷を早食いして頭がキーンとなった経験が。それを分かっているのにやってしまう。それが人間なのだ。今回はそんなかき氷と戦う男の話である。






{ギュルギュルギュルギュル}


「腹がぁぁぁぁぁぁぁぁ腹が痛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」


僕は今強烈な腹痛と闘っていた。前振り?ぶっちゃけあんま関係ない。






この日のデザート(主食)はかき氷だった。


「プハァ~食った食った」


「お兄様さすがに食べ過ぎではないでしょうか?」


「優さん。そんなのは問題ないのでありますよ」


「ちゃんと炭水化物も食べてくださいね」


「へい、へい」


この日の僕は結構テンションが高かったのを憶えている。







「大丈夫ですか?お兄様?」


「最悪だ。どうやらツケが回ってきたらしい。全国大会お前に託すぜ」


「そんな、肩壊した高校球児みたいなセリフ言われても」


「早く薬を・・・・・ブスコパン、ブルトバン、メロンパン」


「最後のは薬ではありません、お兄様」


{ピンポーン}


「お兄様。誰かがいらしたみたいなので行ってきます」


「まって。お兄ちゃんは寂しいと死んじゃうの!!」


すると玄関から見知った声が聞こえてきた。


「こんにちは優ちゃん。ウズっちいる?」


風だ。


「お兄様ならいますけど何かご用事ですか?」


「特にないよ。暇だから来たんだ」


ねぇのかよ!!


「で、ウズっちは?」


頼む優。何とかはぐらかしてくれ。


「お兄様ならお腹壊してお手洗いですよ」


優は嘘がつけない正直な子なんだ。きっとそうなんだ。


「まぁ、暇だし、上がらせてもらうよ」


勝手に上がるな!!


「どうぞ。なにもありませんけど」


そして優は上がらせるな!!


「しかし優ちゃんは偉いよな。一人でこの家を支えて」


なんだと!!僕がしっかりしてないみたいじゃないか!!


「そんな、私だけじゃ・・・・・・あの舞お姉様もしっかりとしてくれますし」


僕は?なんで詰まった上に舞なの?確かに舞はしっかりしてくれてるけど、あくまでお隣さん!!


「ありがとう優ちゃん」


舞の声だ。今日は桜とショッピングセンターに買い物に行ったはずだが。


「舞お姉様も桜さんも早かったのですね。楽しかったですか」


「えぇ、特に○○○○○○○コーナーが」


なに!?まさかの自主規制!?


「それ、それは・・・・」


「優ちゃん。優ちゃん今の気持ち、私分かるよ!!」


最悪だが、僕も分かるよ。










「フゥ。やっと落ちいてないィィィィィィィィィィ」


最悪だ。全然収まってないよ。


「お兄様。叫び声が聞こえましたけど大丈夫ですか?」


「フッ、罠か」


「お兄様。お手洗いにどのような罠がお有りなのですか?」


{ピンポーン}


「はい」


チャイムがなり優が玄関の方へ駆けてく。


「こんにちは優ちゃん」


この声は雫だ。


「こんにちは雫さん。今日はどうしたんですか?」


「いや特に用はないけど、暇だったの」


お前も風と同じかよ・・・・


「あら、姉さん」


「桜もいたんだ」


「おっす雫」


「えぇ!!風あんたもいたの!!」


あぁ雫の驚き僕もみたかった。


「別にあんたに会いに来た訳じゃないんだからね」


「分かってるって。ウズっちだろ。ウズっちなら」


「止めろ風ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ痛ぇぇぇぇぇぇえ」


こいつにだけには言うんじゃねぇ。


「腹壊してトイレに籠もっているぜ」


「え、ホント、ちょっと待って、くっく笑いが、あはっはっはっは止まらない」


やっぱりこうなった。


「とりあえず汚い家だけど上がらせてもらうわ」


お前が汚いって言うな!!


足音がトイレの方に近づいてくる。


「太陽くん頑張ってくださいね・・・・クス」


桜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!こいつ絶対この状況楽しんでやがる。


「まて桜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」







「お兄様」


あれから少し時間がたち、火曜の夕方。優またトイレに来た。


「どうした優」


俺はきっと僕のことを心配してくれているんだろうと思い痛みに耐えながら明るく返事をした。


「皆様が今日お泊りになられるのですが、今日の料理当番お兄様ではありませんか。ですがお兄様はまだお腹が優れなさそうですので、今晩はは私が作りますね」


帰ってきたのは僕ら(優と舞除く)への死刑執行の通達だった。


前にも説明したが基本家で料理を作るのは舞だ。だが例外で長期の休みの時は当番制となる(優無理矢理除く)。これは舞に楽にさせる為の政策である。しかし今回は非常にまずい。なぜなら舞には料理をさせれないからだ。さらにまずいのはその穴を埋める2人、先生と葵姉さんのそんざいである。先生は今日は先生達の飲み会で居らず、葵姉さんは三日前から帰ってこない。葵姉さんが帰ってこないことはたまにあり、まぁ葵姉さんだから大丈夫かとなっている。だけど問題はそこじゃないこのため優が料理をしなければならない。舞はともかく、みんなが優の料理を食べたら大惨事だ。どうにかして止めないと。


「まて優。僕はもう大丈夫だ」


「お兄様無理はなさらないでください。心配ありません」


悪い優。心配しかしてない。


「とにかく私が作りますから」


「まってぇぇぇぇぇぇぇ」


すまないみんな。僕にはこの惨劇を止められそうにない許してくれ。








あれから一時間たった。さっきから何かしらの危険物の臭いが漂ってくる。


「ギャァーーーーーーーー!!」←雫


「頭が割れる!!!!!!」←風


「あれ?皆様どうされたのですか?」←優


「・・・・・・・・・・・・」←桜


「桜ちゃん!!目を覚まして!!」←舞


惨劇だ。家の食卓で惨劇が起きてる。



ちなみに僕の腹痛はこの三時間後に治まった。そのときのみんなは目から生気が失せていた。




今日のことから分かったことが1つある。それはかき氷の一気食いより優の料理の方が頭がキーンとなると言うことが。でも、こん経験はもうごめん被るよ。












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