20話 誰にだって苦手なことがある
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前回のあらすじ
やばい。どうするんだ。どうすればいいんだ俺。
〜side太陽〜
「ウズっち。大丈夫か」
「全然大丈夫じゃない」
しごかれた。怖すぎる。数十人対一人じゃ勝てるはずない。
「どうでもいいから早く泳ごう」
「あなたが原因なのですが舞さん」
しかし、青い海。白い砂浜。降り注ぐ太陽。水着を見ることに一生懸命なバカ達。
最後のは見なかったことにしよう。
「で、どこまで泳ぐんだ」
「よ~くぞ聞いて頂きました」
あらわれたのは、
白衣を着て、
伊達眼鏡を掛けた
雫だった・・・・・・・
「・・・・・・・・・・」
「つらいから無言はやめて!!」
「まったくどうしたんだい。まったく、マッドサイェンティストを気取ってキャラブレイクかい?全く、天国のマミーが見たら悲しむぜ」
「何!?そのアメリカンジョークのような語り方。てか、あんた楽しんでるでしょ」
「もちろんさ!!」
「肯定するな!!」
「そろそろ話戻しなよ雫」
と風が語りかけてきた。
「そ、そうね。べ、別に風のために説明するんじゃないんだからね」
ベタだ。ベタすぎる。
〈(#`皿´)〉
怖w。今こっち見てた。
「ここから少し離れたあそこ」
雫が指を指した先に小島があった。
「あそこに小島があるでしょ。あの島は六軒島って言うらしんだけど」
「名前だけを聞いたら、何か連続殺人事件が起こりそうな島だな」
ちなみに俺はひ○らしでもうみね○でもどっちも好きだ。
「そして、あそこまで泳ぐ。距離は600mくらいだがら問題ないでしょ」
「じゃあ薄はどうだ」
「なんで俺なんだ」
風の言うことには確かに俺も同感だが、薄、お前はいつから居た?
「危険かもしれないだろ」
「オイ。俺がどうなってもいいのか」
「薄、うるさい」
「ちょっと押すなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
薄が流された。
「早く泳ぐ順番を決めよ」
「泳ぐ順番は普通の速さの奴がいいな」
「何でよ」
と露骨に雫が聞いてくる。
「泳ぎが遅い奴は泳ぐことが難しい。だから誘導が必要だ。逆に泳ぎが早い奴は、うん、純粋やる気失う」
「最後のはあんたの心がだだ漏れだけど確かにそうね」
「だからまず速いメンバー超人的な速さの葵姉さん、運動神経抜群の風、そしてなぜか泳ぎが異常に速い雫はパス。次に遅い奴だが言わずもしれず舞、優、桜の女子メンバーだ」
「まともな見解ね」
「残ったのは僕、先生、蓮華の三人。そしてこのメンバーで一番最適なのは蓮華だ」
「確かに残ってるメンバーではまともね」
「そうだろ。よし蓮華を呼びに行こう」
「あんた。自分が罵倒されてるのに気付いてないのね・・・・・・・・」
〜side蓮華〜
どうしよう・・・・・・・・・・
どうすればいいんだ・・・・・・・・・・・
俺が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
泳げないなんて。
~二日前~
海に行くと決まって約一週間。
「・・・・・・」
俺は初めての海にテンションを上げていた。
俺は泳いだことが全くなかっでプールに行くことにした。
(泳ぎ方は教科書で読んだが簡単そうだ)
「君、プールサイドを走ったらいけないぞ」
「あっ、すみません」
テンション上がりすぎた。
とにかくプールにダイブ!!
(あれ、体が・・・・・・・・まさか俺・・・・・・泳げない・・・・?)
「君、大丈夫かい?君?君ーーーーーーーーーーーー!!」
~現在に戻る~
俺が泳げないなんてばれたら。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
考えたくもない・・・・・・・・・・・・・
「蓮華~!!」
「どうしたんだ太陽。(ちっ、よりにもよって来やがった)」
「いやさ、さっき話し合ったんだけど。最初に泳ぐのは蓮華がいいかなって」
「そ、そうか。(何でそうなったんだ!!)」
まずい、まずいぞこのままだと俺が泳ぐことになる・・・・・・・
「でも、俺より風とかの方が適役なんじゃないか?(頼む。風にシフトチェンジしてくれ)」
「それがさ・・・・・・・・・・(説明中)・・・・・・・・て訳なんだよ」
「そ、そうか・・・」
駄目だ。諦めよう・・・・・・・・
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「じゃあ全員そろったし、泳ぐか」
「あぁ・・・・・・・」
「蓮華君頑張ってくださいね」
「ねぇ、桜。なにその大きなリュック?」
「気にしないで、姉さん」
「いいな蓮華。俺も速く泳ぎたいぜ」
なら変われ風!!
「じゃあ蓮華どうぞ」
「あぁ、逝ってくる・・・・・」
『ザバーン』
〜side舞〜
~二分経過~
「蓮華君すごいわね二分立ったのに一回も水面に上がってこないわよ」
「まぁ蓮華も運動神経ですから」
~三分経過~
「太陽ちゃんすごいわ。もう三分をたってるわよ」
「これくらい葵姉さんでもできるでしょ」
「うん」
「できるのかよ」
~五分経過~
「ねぇ、太陽ちゃん・・・・・・」
「葵姉さん。奇遇ですね・・・・・・」
「「溺れてるな」」
「落ち着いてないで助けようよ!!」
なんでこの二人はこんな状況で落ち着けるの!?
「ねぇ、こういうときってどうするの」
「取りあえず、腹を殴って水を出す」
「風君駄目って戻るどころか脈が止まってるよ」
「はいはい、どいて」
桜ちゃんが何かしらの機械をもってきた。
「まさかと思うがそれは・・・・」
「これで心臓もビリビリよ」
「なんでそんなのもってるの!?」
「1,2の3」
「脈戻ったぜ」
「脈を止めた本人が何言ってるのよ」
「いいだろ、雫」
「そ、そうね」
やっぱり風君には弱いんだ雫ちゃん・・・・・・
〜side蓮華〜
「ん・・・・・ぁ」
「大丈夫か蓮華」
そうだ俺溺れたんだ。
「天国か」
「第一声がそれ!?」
俺は旅館の部屋で横になっていた。窓の外を見るとすでに空のは星が散りばめられていた。
「それよりお前泳げなかったのかよ」
「あぁ、黙ってて悪かったな」
「ホントだぜ。そうと知ってれば練習に付き合ってやったのに」
「悪い」
「僕に謝るな。くすぐったい」
いいことを言っているがやっぱこいつはこいつか。
「とりあえずみんなには礼言っとけよ」
「あぁ」
~大広間~
「みんな。黙っててすまなかった」
「なんだよ水くさいな」
「風くんの言う通りよ」
「単に姉さんは風君に便乗したいだけでは」
「何よ!!」
「とにかく無事でよかったわ」
「そうね、死んだら何処に死体を隠せばいいのやら」
「そっちの問題化よ」
「取りあえず飯だ。飯」
今まで俺は逃げていた。
でも仲間って言うのはどんな世界でも暖かい。
今くらいこの暖かさを感じてもいいよな。
〜Noside〜
~六軒島~
「すみません~誰かたすけてぇぇぇぇぇ」
海に突き飛ばされ、気を失いながら薄は、何とか六軒島にたどり着いた。
しかし起きた頃には、高潮の影響で水位は上がり、海は荒れていた。
「だれか助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「なぁ、蓮華。僕なんか忘れてる気がするんだけど」
「気のせいじゃないか」
「そうかもしれないな」
「気のせいじゃないぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」