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神話❆学園  作者: 毒書架
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1.神話

翌日───────。


「よッス。」

「おはよう。」


「...。なんで返してくれないん?」

「いや、おはようって返したじゃん。」


「よッス。って言われたら普通、よッス。って返すでしょ!」


(いや、知らんし。)


「どうやら、反省してないようね。篠塚潮音しのづかしおねさん。雨宮零花あまみやれいかさん。」


コツコツとスニーカー靴を鳴らすのは昨日助けてくれた新任の先生だった。


「ま、まさかユキちゃんが居るとは思わなくて...。」


「昨日、代わりの先生が指定外区域エマージェンシーエリアから出ずに真っ直ぐ帰宅するように言われなかったの?」


「うっ、い、言われました。」


「だよね。昨日、軽く事情を聞いたら、興味本位きょうみほんいだと言うから注意で済ませたけど反省してないなら、私が監視につきます。易易と死なれたら困りますから。」


「も、もうしないから大丈夫だよ。多分。」

潮音は人差し指と人差し指をちょんちょんさせながら目が泳いでいた。


「まあ、それを今日の実習で後悔した上にまた助けられるでしょう。」


「へっ?な、なんで?」


「経験すれば嫌でも分かります。」

「さっ、授業が始まりますよ。早めに教室に入りなさい。」

「大丈夫。今日も私が守ります。」(ボソッ)


二人ともポカンとしながら何がなにやらという感じで

教室にそそくさと入る。


「えー。赤松先生は別の教科を担当していますので、わたくし犬飼雪子いぬかいゆきこが魔法実践演習を務めさせてもらいます。どうぞ悪しからず。」


「えっ。演習?」

「いきなり?何も聞かされてないぞ」

「先生!何処で何をすると仰っていますか?」


「静かに!今日から貴方達は教員の許可で、指定外区域エマージェンシーエリアでの「神話しんわ」と魔法まほうを使って戦って貰います。」


(ヒソヒソ、ヒソヒソ。)

「今、なんて言った?じ、冗談だよな。そういうドッキリとか。」


「いえ、赤松先生が言った明日、話すとは神話との魔法の実践演習の事です。ダッフルコートを着て、杖と武器と補給物資を揃えたら、野外に出ます。時間が無いので直ぐ支度をして下さい。」


「勿論、死なないやつですよね?」


「私が言った事が出来れば、或いはです。参加しなければ勿論、単位も出ません。」


先生はにっこり微笑みながら教室の空気が固まるのを見届けた。


現在──────。


バゴォオオォォッッン、バゴォオオォォッッン。


「何か、やばい気がする。」

遠くに明らかにやばいのが影と音でわかるが後戻りできる感じではなかった。


「さて、精霊を信じて雑魚との戦闘から初めましょうか。」


「昨日、フライングゲットした事のある子なら、知ってる敵になります。」


リンッ、リンッ、リンッ、リンッ、リンッ。


「あ、アイツらだ。」

そう、昨日の化け物と瓜二つである。


「篠塚、お前何か知ってんのかよ?」

神楽坂大地かぐらざかだいちこと、だいくんが潮音に質問していた。


「き、昨日、零ちゃんと遭遇して...。」


「遭遇したって指定外区域エマージェンシーエリアに入ったのか?禁足地きんそくちだぞ!」


「で、でもユキちゃんに助けて貰ったから。大丈夫だったよ。」


「お前なあ──────。」


パンッッッ!!


「はい、お話はそこまで!授業中ですよ。」


「まずは出席番号順に倒してもらいます。」


相田照橋あいだてるはしくん、なんでもいいから唱えてみて。」


「じ、じゃあ、火のファイヤボール!!」


グ、グギャアアアア!


「よ、良し、効いてるぞ!」


「次、黒上瑠璃こくじょうるりさん。」


「は、はい!水のウォーターウェーブ


バシャァァァァッ!!


「あ、火が消えたから、ダメージが。」


「あ、あれ、効いてない?」


リンッ、リンッ、リンッ、リンッ、リンッ。


「ちょっ、ちょっとこっち来ないでぇえぇ!」


「やれやれ、氷雪魔法、淡雪あわゆき。」


パキンッツツツッ!!


ハアハアッ、バタン。「死ぬかと思った。」

黒上さんは腰が抜けたのかそのまま両手を地面につけて天を仰いでいた。


「さ、て、と。次、行こうか、種山実たねやまみのる君!」


「は、はい!雷の効果サンダーエフェクト!!」


イギャアャアアャャア!


プスプスッ。


「やった!!単独撃破だぁああ!」


「じゃあ、こんな感じで次々行って時間が無いから、音無百おとなしももさん──────。」


バッツッッッゴォオオン!!!!


ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!


「予定よりだいぶ早いな。音響おんきょう神話しんわ。」


現れた化け物は、六本の腕を自分の体でバッテンを作り、顎からは鈴をぶら下げており、シッポは12メートルあり、口は奥に並んでおり、目がない代わりに模様が刻まれてあった。


(仲間を殺されて怒っているのか?)


「このときを待ってた!この場にいる全員を殺して頂戴!」


その声は誰もが耳を疑ったが間違いなく、彼女のものである。そう、音無 百ただひとり───────。


彼女は見た事ない笑みでわらっていたのである。





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