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聖王 終わりの移民  作者: カナモノユウキ
序章《イントロダクション》
2/65

《イントロダクション②》

《登場人物》

・高瀬タケル(20)大学に通うヤマトの親友、自分勝手なところもある。

・大継ヤマト(20)タケルの親友、大学では友達も多い。タケルとは真逆な性格。

葬式に行ったが、棺の中は見れなかった。…第一発見者だったヤマトの母親は、辛うじて会釈できるほどで。

一人息子の無慈悲な姿のショック、そして亡くした悲しみは計り知れなかった。

ヤマトの母親だけじゃない、その場にいた親戚や友人、顔見知りの人間ですら、ほとんどの人が涙を流していた。

…ただ一人、僕以外の人たちが。…僕はまだ、この死を受け止めきれていないんだろうか。

帰宅後、改めてあのメールを確認する。…やっぱり間違いじゃなく、ヤマトからのメールだった。

日付は今日の午後三時、転送なのか何なのか…今考えても答えは出ないし、それよりもこの〝ゲーム〟だ。

亡くなる前の最後の話題にしたゲーム、それをプレイして音信不通になりヤマトは亡くなった…いや殺された?

何も分からないけど、分かることは誰かがヤマトの首を切断して、何処かに捨てたか…まだ持っているのか。

どちらにしても、何も解決なんてしていない。…そして僕は決めたんだ、あの開かない棺桶を前にした時に。

〝ヤマトを殺した犯人を捜す〟…ヤマトをちゃんと見送りたいからな。

この〝事件〟の犯人が、もし今もこのゲームをプレイしているとしたら…。

必ず見つけ出して真実を明らかにする…ヤマトに何があったか、僕は知りたい。

――しばらくして、僕はゲームの準備を始める。

メールのURLからスマートフォンへアプリをインストール、容量が重たい訳でもない、珍しい感じもしない。

何だかありふれたフリーのアプリゲームって感じだが、何でメールでのみなのか。

ゲーム名を検索しても何もヒットしないし、質問箱と掲示板を使ってみたが何もなし。

そもそも、コレは本当にちゃんとしたゲームなのか?それすらも怪しい感じがしてきたな。

インストールが終わった…え?勝手にアプリが起動した!?…僕何もしてないのに。

ちょっと悪い予感がする、コレ…ウイルスだったりした?最近スマホにもトロイの木馬があるって聞いたし…。

画面がずっと暗いまま…(コレって、僕のスマホ…死んだ?)と思った時だった。

唐突に選択肢が現れた。



―――『理想の人間〈ユウジン〉が欲しいですか?』――〘YES・NO〙―――



「え?」思わず声が出る、何だこの質問…〝理想の人間〟?あのイントロダクションのことか?

この場合、まぁ…イエスしかないだろう。



――その直後、僕の視界は暗闇に包まれた。

「な!?何だよこれ!」

大きな音が響き、オープニングらしき音が流れて頭上から大きなゲームロゴが下りて来た…レトロゲームっぽいな。

『聖王~終わりの移民~』――〘スタート〙――

「何だこれ…僕、VRゲームなんてしてないぞ。それに、この状況…まさか異世界転生でもする勢いじゃない?」

下のスタートを選ばないと、きっと始まらないんだよな。…状況が全くの見込めないけど、始めるしかないよな。

「す、スタートする。」


――選択音と共に、ロゴと音が消える。


再度視界は暗闇に包まれ、次に待っていたのは…謎の〝面〟だった。

「宙に浮いた面…確かイントロダクションに有った【造化の面】ってやつか。」

無機質で、鼻も口もない、ただ目の穴が空いているだけの面。

コレを着けることで、本格的にこのゲームが始まるってことか…?


次回→イントロダクション③

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