第五十九話 『アラハス砂漠』弾丸ツアー
登場人物紹介
◇アリエラ
主人公。魔王軍四天王最強の怪力と頭脳を持つ紅一点。
『殲滅女帝』の二つ名を持つ。
褐色肌にボブカットの黒髪、猫のような紅い瞳、獅子の耳と尻尾が特徴の獣人。
冒険者チーム『パリピ☆愚連隊』所属。
特級冒険者としての二つ名は『爆心地のアリエラ』
どんな猫が好きかと訊かれると本気で悩み始める。
◇ピチカ
蒼い髪と瞳にギザ歯が特徴のアクセサリー付けすぎなギャルっぽいハーピィ。
異世界転生者。チートスキル【楽々御粧し】の使い手。
冒険者チーム『パリピ☆愚連隊』の一応リーダー。
一級冒険者。
三毛猫が好き。
◇レイメイ
魔王直属暗殺部隊『五毒姫』の末妹。
白い長髪と肌に鬼灯のように赤い瞳と愛嬌紅が特徴。
魔王特製の最上級キョンシー(札は丹田に貼っている)。
冒険者チーム『パリピ☆愚連隊』所属。
特級冒険者としての二つ名は『毒蛇姫レイメイ』
南方大陸では昼間はメジェド神っぽい格好をしている。
白猫が好き。
◇イエナガ・クズハ
アリエラの専属メイド。休暇を取って旅に同行中。
艶のある長い黒髪が特徴のキツネとハイエナの混相の獣人(ケモ度高め)。
尻尾を様々な形状に変化させられる。
アリエラを慕っている。
猫は別に好きではないが、アリエラと話を合わせるために知識は豊富。
◇ワン・ソンミン
東方大陸最大国家ウーヴ皇国を牛耳る『ワン五兄弟』の末弟。白虎の獣人。
暗殺されてレイメイ配下のキョンシーとなった。
トラ猫だけ可愛がる。
◇『ネフェラリエラの姉』
アリエラの双子の姉の黄金髑髏の残留思念から復活した『ゲダの指』最高幹部『指輪付き』の一角。
『導師ゲダ』との契約である程度行動を制限されている。
アリエラそっくりで髪が長く、頭に常に黄金髑髏を被っている。
猫を見かけると舌打ちが出る。
「……ここは南方大陸の『竜の墓場』です。
人数合わせに召喚してあげたんですよ。ソンミンさん」
「ゲッ! レイメイ……様か。オレ様暑いの嫌いなんだからもっと涼しい場所に──……ってオイ。なんでアリエラが二人いやがるんだよ……?」
使役下に入っているとはいえ、自我が残されているソンミンは主であるレイメイに文句を言おうとすると、アリエラとアリエラそっくりな獣人が視界に入り嫌そうな顔をして半歩退がった。
「髪の長い方が双子のお姉さんですよ。『ゲダの指』所属の……」
「マジかよ。ヤな姉妹だな全く……──で? 数合わせって事は? オレ様はそっちのゲテモノ共と殺り合えってかい?」
あまり深入りしたくないソンミンは『ネフェラリエラの姉』の不気味な荷物持ちたちにギラついた視線を送り、両手に氣を込めて〈白虎金剛手〉を発動した。
「アリエラ様ッ! ご無事で──……あ痛ッ!」
「わっ、クーちゃん大丈夫!?」
直後ピチカの脚に掴まって急行してきたイエナガが転がりながら到着した。
「“ソンミン“……『ワン五兄弟』のか? なかなか大物が出たな……ともあれこれで五対五だな。
ワタシは愚妹と二千年振りの姉妹喧嘩と洒落込みたいのでな……残り四人同士は適当にその辺で戦り合うが良い。オマエたち、ローブを脱げ」
「「「「フォオ゛オォオッ!!」」」」
『ネフェラリエラの姉』が声をかけると、不気味な荷物持ちたちは咆哮を上げながらローブを引き裂き、ローブの上から推測された通りの異形の身体を露わにした。
しかし、全員が驚いたのは荷物持ちたちのその体型ではなく、身体を形成している黒に近い藍色の粘液である。
ソンミンを除く一行はつい最近見た覚えのある質感のこの粘液で形造られた存在は──
「〈深淵帝〉の擬似生命体……!?」
「ほォ……あのカエルは“ぬん”という名前なのか……では今日取り戻したゾウ獣人の髑髏は?」
そう言いながら『ネフェラリエラの姉』が指を鳴らして合図をすると、
「ムゥッヴゥ……」
異様に横幅の大きな擬似生命体は腹部からゾウ獣人の黄金髑髏を引き摺り出し、頭に被った。
「──!? まさか擬似生命体が〈冥府帝〉を!?」
「ワタシの魔力から生まれた分身のようなモノだからな。その“おしりす“? とやらを使えても不思議ではあるまい。ワタシ本人が使うより精度は落ちるだろうがな──……そんな事よりワタシに集中しろッ!」
屍を操る〈冥府帝〉を『竜の墓場』で発動されるという事のマズさを瞬時に理解したアリエラが擬似生命体を止めようと動くのを『ネフェラリエラの姉』が先回りして行く手を塞ぎ、斧剣を振るって牽制する。
「ム゛ゥヴゥウンッ!!」
その隙に横幅の大きな擬似生命体は魔力を黒混じりの濁った緑色に変化させ、周囲に積み重なる竜骨に植物の根が張るように這わせる。
「ギ ジ ャ ア ア゛ ア゛ ア゛ ッ ! ! !」
すると周囲の竜骨が擬似生命体を中心に寄り集まり、竜骨で形造られ山と見紛うような一匹の巨竜が出来上がり咆哮した。
「ギャヒィーッ!」
「……!」
「厄介な事になりましたね……」
「グハハハッ! 斬り刻み甲斐のありそうな獲物を用意してくれてありがとよ! フンッ!!」
慌てるどころか喜んだソンミンは〈麒麟震天脚〉を発動して天地を震わせ、迷い無く竜骨の巨竜に突っ込み爪を立てる。
「さて……私は八本腕と頭でっかちの擬似生命体を相手にするので、ピチカさんとイエナガさんは無理ない範囲で縦長の擬似生命体を仕止めつつ、余裕があったら私の方も手伝ってください。
アリエラさんとソンミンさんの方には……本人たちからの要請がない限り手出ししない方が良いでしょうね」
指示を出し終えるとレイメイは輝鋼銀の糸を周囲に展開し、擬似生命体が逃げられないように囲いながら格闘を始めた。
「──……装備一式ッ!」
「──!」
最早戦闘は不可避と判断したアリエラが指を鳴らして合図すると、ピチカはできるだけ反応を表に出さないように【楽々御粧し】を発動し、アリエラに【全能鍵】・獅子の丸盾を装備させ、黄金髑髏を背後に出現させた。
「!? ……新しく覚えた魔術か? 便利そうだな……。
まあいい! 準備万端だな! 連れが居ては気が散るようだし場所を変えるか……!」
そう言う『ネフェラリエラの姉』が左薬指の指輪に魔力を込めて光らせると、虚空を裂いて黒く燻る巨大な左腕が出現し、『ネフェラリエラの姉』の頭をすっぽりと覆うほど大きなオウギワシ鳥人の黄金髑髏を被せた。
「〈天空女帝〉……!」
「これは“ぬと”か……行くぞッ!」
『ネフェラリエラの姉』が髑髏の眼窩に赫い光を灯すと、魔力を斑らに白の混ざった空色に変化させ、右手を押し出すように前に出すと、アリエラの視界には夕暮れ時だと言うのに青空が広がった。
「くッ、〈大地──……」
アリエラも〈大地帝〉を発動して対抗しようとしたものの一瞬遅く、強烈な斥力によって地平線の彼方──世界最大の砂漠『アラハス砂漠』へと弾き飛ばされてしまった。
「よく飛んだ──むッ! ──うおッ!? この引力……! あのサイ獣人の魔術か! フハハハッ! そう来なくてはなァ!」
アリエラを弾き飛ばした方向から飛んで来た黄金の雷に引き寄せられ、一方的にならずどこか嬉しそうに『ネフェラリエラの姉』もアラハス砂漠へと飛んで行った。
◇
『アラハス砂漠』──……
先述の通り世界最大の砂漠であり、南方大陸の半分以上を占める広大なこの砂の海は冒険者組合で言うところの特級案件相当の識別名付きが跋扈する魔境である。
「ジェアアァアアア゛ア゛ッ!!」
「フハハハハハハハハハハハッ!」
特級冒険者ですら迂闊には近寄れない危険度であるため、一般人の巻き添えを完全に気にしなくなったアリエラと『ネフェラリエラの姉』の武器がぶつかり合い、衝撃で空気が爆ぜ周囲の砂が吹き飛ぶ。
「グルルォ!」「ゴル゛ロロロォ!!」
「ガァアァア゛ッ!」「ヴルルルル……!」
その衝撃音に反応して砂に潜んでいた無数の魔物たちが飛び出して来る。
その魔物たちは獅子の上半身に蟻の下半身を持つ……蟻獅子と呼ばれる幻獣が魔物化した上に巨大化し凶暴化した存在であった。
識別名『大挙する鬣』──……
蟻獅子とは本来ならば蟻と獅子の臓器が拒絶反応を起こし生まれながらの短命を宿命付けられた哀しき幻獣なのだが、この『大挙する鬣』の始祖個体は魔物化によって臓器不全と寿命の枷を克服した上、体躯は象を上回る程に巨大化。
単為生殖によって爆発的に増え、蟻並みの増殖速度と獅子の獰猛さを併せ持つ恐るべき捕食者の軍勢と化した。
しかし──……
今日彼らの縄張りに降り立ったのは『殲滅女帝アリエラ』とその姉である。
「害虫共がッ!!」
「ついでに駆除してしまいましょう……!」
二人は武器を振り互いの首を狙いながらも、斥力と引力を発生させ『大挙する鬣』を巻き込み戦い続ける。
「ガァッ……!?」「…………〜!」
アリエラが魔力を付与し群れを殺到させると、『ネフェラリエラの姉』は斥力場を発生させてそれを阻止する。
強烈な引力と斥力の板挟みになった『大挙する鬣』は圧縮され、『ネフェラリエラの姉』との間を隔てる薄い板状の肉塊と化した。
「フンッ……相殺するだけでイマイチ決め手に欠けるな……」
「そうね。小細工はやめて素の力比べといきましょう?」
そう提案すると二人は同時に黄金髑髏を外し、赫い雷を纏って肉塊の壁を突き破り、時折爆発する二つの雷閃と化しながら日の入り間近のアラハス砂漠の空を照らした。
─────────
「フッ!」
「ぐゥッ……!?」
一頻り雷状態で武器を交えた頃、完全に夜になった砂漠にアリエラが丸盾で『ネフェラリエラの姉』の腹を強かに殴り付けながら降り立った。
「ッ……随分と魔術が上達したようだな? ワタシの死後、修羅場を潜ったか」
「それもあるけれど……雷魔術に関しては神業の影響が大きいのではないかしら……」
「そうか……! 伝承に聞く“天空そのものと戦い勝利した”というのは『至高天使』に打ち勝ったという事か!!」
「さすが姉上……察しが良いこと……ではこれからは姉上の知らないワタクシの戦い方を見せて──ッ!?」
アリエラが次の魔術を発動しようとした矢先、夜になったというのに周囲を明るく照らす発光体が現れた。
「ギチギチギチッ……」
顎部を鳴らして砂中から出てきたそれは太陽と見紛う程の光を放つ大きな球体を前脚で掴み、七色の羽根を広げて飛翔する巨大な甲虫であった。
識別名『魂押し黄金』──……
発光体となって具現化した自らの魂と魔石を前脚で運ぶこの魔物は、太陽の如き魂の光を消さない限りは不滅の恐るべき甲虫である。
さらにこの魂は周囲で死んだ者の魂を取り込んで巨大化し続ける特性まで持っており、際限なく強くなる恐れがあるため冒険者ギルドが秘密裏に魔術師ギルドと協力して討伐隊の編成を進めている難敵なのだ。
しかし──……
「邪魔だぁッ!!」
「──〈太陽帝〉ッ!!」
「ギッ……」
『ネフェラリエラの姉』が投げつけた斧剣に魂の中心にある魔石を砕かれ、アリエラの発した強烈な閃光によって魂の光をかき消された『魂押し黄金』はその存在を完全に消失した。
「この光……叔父上の魔力か!?」
「そうよ。懐かしいでしょう?」
「フンッ……二人でよく河下りに付き合わされたものよなァ……反乱でも起こしたか?」
「兄である父上には従えても姪のワタクシに従うのは矜持が許さなかったみたい……ねッ!」
思い出話もそこそこにアリエラが武器を振るうと、攻撃の軌跡や延長線上が烈しく発光し数瞬遅れて爆ぜ、砂丘は消し飛び灼け焦げた大きな窪地となった。
「フハハハッ! オマエの魔力量と出力で放つと凄まじいな!」
「叔父上もそう弱くはなかったわよ? だからこそ蒐集に加えたのだし……」
「そうだな……ではワタシはコイツを使うとしよう……!」
『ネフェラリエラの姉』が再び虚空から燻る巨腕を召喚すると、今度は大きな蛇人の黄金髑髏を頭に被る。
魔力が変質すると、『ネフェラリエラの姉』を中心に暗黒領域が展開され、アリエラの放つ光を吸収。明るく照らされていた周囲は一転、真夜中よりも更に暗い漆黒に包まれた。
「〈暗澹帝〉まで……!」
「叔父上はこの“あぽぴす”……? を恐れていたものなぁ……オマエはどうかなッ!?」
体外に放射した魔力を吸収されるアリエラと、暗黒領域の展開にほぼ全ての魔力を割かれる『ネフェラリエラの姉』の戦闘能力の差はほぼ皆無となり、体内の魔力操作による身体強化での競り合いに発展する──かに思われた。
「フハハッ…………ガ
ァ
ア゛ ! !」
『ネフェラリエラの姉』は瞬時に〈暗澹帝〉の発動を停止、アリエラの反応が遅れた一瞬の隙を突いて魔力を乗せた咆哮を放つ。
「くッ……〜ッ!」
辛うじて獅子の丸盾で急所への赫い魔力の奔流は防ぐアリエラだったが、不意に放たれた轟音には対処が遅れ、後方へ大きく吹き飛ばされる。
「ハッ! よく飛ぶヤツよ……いちいち距離を詰め直さなくてはならんワタシの身にも──…………ん?」
アリエラへの追撃のため四足獣のような構えで跳躍の準備をした『ネフェラリエラの姉』は地中を大きなナニかが動くような振動を感知した。
「ギュロ ロ ロ ロ゛ォオ゛オッ!!! 」
砂の海を突き破り現れたのは直径数十mはある上下左右に開く口を持つ巨大なミミズのような──砂蟲竜と呼ばれる亜竜に酷似した怪物であった。
「!? しまッ──!」
不意打ちに次ぐ不意打ちに反応が遅れたアリエラは巨大なサンドワームのような怪物の口に一瞬にして呑み込まれてしまった。
識別名『夜這い蟲竜』──……
サンドワームの変種あるいは魔物化した個体だと推定されているこの怪物の最大の特徴は、昼間には決して姿を見せず、夜間のアラハス砂漠にのみ姿を現わしては無差別に周囲の生き物に襲い掛かるという点だ。
何故そのような生態なのかと言うと、この『夜這い蟲竜』……実は吸血鬼なのである。
本来の肩書きは『竜血のエルトート』の眷属の一人である『盲進のイモヌラム』と言い、直接の主人であるエルトート以外の者は無差別に襲ってしまう程度しか知能がないため、このアラハス砂漠に放たれ暴れ回っていた。
そのため陽光を放つ天敵である『魂押し黄金』の消失を感知し、意気揚々と地上に出現するなり自らの縄張りで騒いでいたアリエラに襲い掛かったのだ。
「アレは……エルトートの眷属か……! 邪魔しおって……! しかしマズいぞこのままでは──……」
『ネフェラリエラの姉』は心配気に様子を見る。
当然『ネフェラリエラの姉』が心配しているのは自らの妹であるアリエラの事──……では無く一応は同胞にあたる『盲進のイモヌラム』の事である。
「ギュッ? ギュアああアァあ゛ッ!?」
アリエラが発動した〈太陽帝〉によって体内を灼かれ、黒煙を吐きながらのたうち回るイモヌラムは見る見る内に青白い炎に包まれ灰と化していく。
「邪魔よッ!!」
身体を突き破って脱出したアリエラはトドメに右眼から射出した光線で周囲を薙ぎ払い完全にイモヌラムを消滅させた。
「虫ケラがしゃしゃり出るからだ間抜けがッ……!
いや待てよ……? この状況……いけるか?」
何かを思いついた『ネフェラリエラの姉』が左薬指にはまった指輪を見ていると、アリエラが目の前に降りて来る。
「──ねえ姉上……姉上は新たな魔術か何かを見せてはくれないの? まさか『ゲダの指』構成員になってからさっきの大きな左腕を召喚する魔術しか習得していないの?
ワタクシに負けて死んだという事実を忘れてしまったのかしら?」
「んん? いやぁ……ワタシに勝った当時より更に研ぎ澄ましているならいざ知らず、今のオマエの腑抜け具合を見ていると勝てそうな気がしてな……」
指輪を気にして心ここに在らずといった様子の『ネフェラリエラの姉』の発言にアリエラは眉を吊り上げる。
「フフッ……ワタクシが? 腑抜けた? ハァ……」
アリエラは心底呆れた溜息を吐いた。
「そうだろう。猫に現を抜かすのは以前からだが……酒だの煙草だの余計な事ばかり覚えおって……! 弱卒共に気を遣い過ぎる癖も悪化したようだな? おかげで雑魚共に追い込まれていただろう!
オマエが新たに得た力も他者の魔力や神業だのは外付けの強さに過ぎん。扱うオマエ自身が弱くなってしまえば意味が無いッ!!
ワタシに勝った時のオマエは純粋な力の塊……暴虐の神の如き恐ろしさと力があった。
それが今は見る影も無い……魔王軍に入った影響か?」
途中までは聞き流していたアリエラだったが、“魔王軍のせいで腑抜けた”という趣旨の発言には我慢ならず、手にした【全能鍵】を大きく振りかぶると──
「──ぐッ……! う……!」
自らの胸にその柄頭を深々と突き立てた。
「!? 何をしている!?」
まさか自傷するとは思っていなかった『ネフェラリエラの姉』は狼狽える。
「狼狽えないで頂戴。ちょっと魔石を生成するための隙間を空けただけよ」
「魔石だと……? まさかオマエ……!!」
「ワタクシは魔王軍四天王だと言ったハズよ?
第二形態くらいあって当然でしょう……!?」
◇『盲進のイモヌラム』
『ゲダの指』の一柱にして『竜血のエルトート』の眷属の一人。
真祖エルトートから直接分け与えられた血で吸血鬼化しサンドワームに変身した結果、知能の殆どを喪失してしまった。
エルトート以外を無差別に襲ってしまう上、エルトートの命令も基本理解出来ないため、普段はアラハス砂漠に放たれている。
身体能力だけならば真祖であるエルトートに匹敵し得る強靭な吸血鬼であった。
しかし──……。




