第5話 認められた?
お待たせ致しましたー
なに、なに!? と僕はよくわからずにじっとしているしか出来ないでいると……。今度は、レイザーさんが大声を上げて笑い出した。
「だっはっは!? こんなガキに先を越されるとはな!! ジェフが嘘言うわけねーし……そうか……こんだけの実力もだが、自慢するような奴じゃねぇようだ」
そう言いながらも、僕の髪をガシガシ撫でるのはやめてくれない。温泉とかで艶が出てきたとは言え、あんまり触り心地がいいものじゃないだろうに。
「えっと……あの?」
「トラディス、お前ランクは?」
「あ、はい! 職業変更したので……D、です」
「……こんだけの技使ったのにか??」
「エクレアさん……ギルドマスターさんには、魔法剣士変更したから…………仕方、ないようで」
「いや、悪りぃ。あのギルマスが認めてんなら、それ以上言わん」
と言って、もう一度僕を撫でてから、レイザーさんはジェフさんに振り返った。
「お?」
「詳細はざっくりしか、ここのギルマスには聞いていねぇ。お前のコンビがトラディスなのはわかったが……そっちのエルフの嬢ちゃんはなんだ??」
「マシュ=クライシスと言いますの。ギルマスの姪ですの。魔導具製造員のひとりですの!」
「……製造員がなんでこんなとこに来てんだ??」
「…………ダンジョンコア欲しいんだと」
「…………わざわざ、来んのか?」
「目の前で見たいですの!」
「「「……………………」」」
僕もだけど、ジェフさん達もマシュさんの勢いに当てられたと言うか。レイザーさんも初対面だけど、マシュさんの底抜けな明るい部分と強引さには……仕方ないと諦めたみたい。
「……わーった。とりあえず……指揮はジェフが取れ。俺と他の連中はあくまで援護に回る。嬢ちゃん……マシュは、あんま前線に出したくねぇが……行くんだろ?」
「ですの! トラディスさん達とご一緒ですので、大丈夫ですの!!」
「ぼ、僕も護衛します!!」
「それは頼んだ。おい、お前ら聞いてたか!? 俺らはこっからあふれてくるモンスターどもの殲滅だ!!」
「「「「「おおおお!!」」」」」
レイザーさんが大声を後方に上げたと同時に……狙っていたのかと言う具合に、ダンジョンの入り口奥からまたモンスター達が出てきた。
「俺達は行くぞ!!」
「ですの!」
「はい!!」
応援が来たことで、分担が出来る。
なので、またジェフさんと僕、それぞれのレーザーソードぽい技でモンスターを倒してから……ダンジョンに突入することも出来た。
【いっくでー!!】
『頑張ろう!!』
僕らのせいとは言えど、これ以上迷惑はかけられないから。
次回はまた明日〜




