第1話 神々の茶会
《????》《×●▲◆》《神々のテラス》
またここか。
「来たか。待っておったぞ英雄よ」
なんか、身長2メートルくらいあるおっさんが俺の目の前で腕を組んで話しかけてきた。
以前来た時は誰もいなかったのに偉そうな人達が集まっていた。
テーブルを囲む椅子に座って。
男女交わり、種族すら違う。
「えっと、どうなっているんですが?」
「説明ならそこのあの方にしてもらったらどうですかいな?」
豪華な和服を着た上品なお姉さんが、持っていた扇で俺を指した。
ん? 俺指してないか?
俺は自分に指を指した。
「違いますわ。貴方の中ですわ。英雄さん」
今度は立派なドレスを着たどこかの貴族のようなお姉さん。
俺の中てなんだよ。
そういえば、ここに転移してからフリィの姿がない。
「せやな、あの方がお前さんの中にいたい気持ちは俺らが分かっているだろ?」
「さようでござるな。拙者、あの方が出てこないのもわかるでござる」
いかにも軍服のような服を着たお兄さんと和服を着、腰に刀と呼ばれる《最東の国》の武器を持っているおっさんが何か言ってきているのだが、わけがわからない。
何言ったんだこの人たち。
「しかし、どういうことでしょうか。あのお方が英雄殿の中にいるというのは」
「「「・・・」」」
眼鏡をかけ白衣を着たお兄さんが俺のことをじっと見つめていた。
なんだよ。みんな一斉に黙り込みやがった。
「待たせてごめんねぇ! あ、お兄さんお帰り!」
例の子供が俺に抱きついてきた。
これフリィに見られたら焼かれるな。
「えへへ。お兄さん久しぶりに抱きつけれたぁ」
「一体君は誰なんだ」
「...」
急に黙り込んでしまう。
精神の神とは聞いていたが一体誰なんだ。
「後で話すよ。その話はあの方がいないとね」
「あの方て...」
「そうだね。今言えることは、君の大切な人だよ。お兄さん」
「俺の大切な人?」
俺の大切な人て誰だよ。
あ、そう言えば神を召喚できるスキル手に入れたけどそれか?
しかし、召喚するための名前が分からない。
後周りだな。
「とにかく座って」
「お、おう」
俺より年上しかいない(一人以外?)
しかし、あの子供がいるてことは《神々のテラス》で間違いないらしい。
てことは、この人たちも神様なのか?
「しかし、英雄よ。お主の召喚獣はどこにおる」
最初に話しかけてきたおっさんが聞いてきた。
「フリィは俺と一緒に転移したはずなのですが行方不明で、他の召喚獣なら呼ぶことができます」
「なるほど。何となく理解したぞ」
「え?」
やっぱ話についていけない!
全員あることを知っている。
俺が知りたいことを。
「お待たせマスター。はい。ケーキ」
俺が転移した場所からフリィがこっちに来てケーキの箱を持ってきた。
開けてみると、モンブランとショートケーキ、チーズケーキが入っていた。
う、ショートケーキは苦手だな。
「サンキュー。てかどこ行ってたし?」
「えっとね。最北の国の王都。おいしいケーキ屋さんがあるて聞いてきたから行ってきちゃった」
「いや待て、金どうした」
「なんかね、ゴミ倒されたおかげで街が賑わっててね。なんか無料で貰っちゃった」
「あとで、お礼言いにいくか」
なんか視線感じる。
じー。
全員俺とフリィを見ている。
一体なんなんだ。ほんとに。
「これはこれはお待ちしておりました。そ...ぐふ」
となにか言いかけた、眼鏡をかけたお兄さんがフリィに腹パンされ倒れてしまった。
その状況を見ていた他の人はげっそりした顔をしている。
「大丈夫か? フリィお前な!」
「ぷい」
フリィは頬膨らませながら顔をずらした。
腹パンされたお兄さんのとこに駆け込むと、すぐに起き上がった。
「さ、さすがですね」
「今度”あれ”一言でも言ったら存在自体消滅させるからね? リーエくん」
「は、はいいいいい」
フリィの表情見えなかったけど、相当怒ったな。
この人リーエというらしい。
なんか聞いたことあるなぁ。
また皆さっきよりげっそりしている。
まぁ、椅子に座ってだんまりが始まったわけだ。
「それであんたらがここにいるてことは、話があるんでしょうね?」
フリィが俺の膝に座って、足を組んでいた。
なんか、フリィの俺とここに集まった人の態度全然違う。
「そ、そうでござる。例のアレの話でござる」
「アレね。裏コードの話でいい?」
「うむ。アレが存在してるということはシステムに干渉されていると思っているのでござる」
「まぁ、放置でいいんじゃない?」
「で、ござるな」
裏コードて、たしか俺が使った漆黒のことだよな?
たしかにアナウンス的なやつが機械ぽかったけど。
「せやせや、土産持った来たんだわ。みんな食ってくれ」
なんか俺の前以外にいきなり、丸いものが竹の皮で作った器に盛りつけてあった。
たしか、たこ焼きだよな。
「相変わらずあんさんは気が利くわ」
「さすが紳士ですわね」
お姉さん方がご機嫌のようだ。
どうみても俺とフリィが食べているケーキをちらちらみている。
気のせいだよな。
「おいひぃ。さすが王都のケーキ」
「おいおい、あんまり暴れるな! 付くからやめてくれ」
「美味しんだもん。マスターのもちょうだい」
「はいはい。ほれ」
フリィの口元にフォークで一口サイズに切ったチーズケーキをフォークを刺して運ぶ。
フリィが「あ~ん」と言いながら食べる。
恋人同士か? とツッコミが入りそうだ。
「ん? やべ信者たちが祈り始めやがった。もう時間かよ」
「あら、私もよ」
「拙者もでござる」
「わらわもじゃの」
「お開きか」
「名残惜しい」
とか言い残すと俺とフリィ、子供?以外消えていった。
やっぱり神様だったんだ。
あとで教会と神社行こっと。
「お疲れ様。お兄さん」
「やっぱ神様だったか」
「あ~。うん。一応私も神だし」
「み、見えない」
「う、うるさい!」
と言って彼女はいなくなってしまった。
『あ、言い忘れてたけど。ここから出るには行きたい場所をイメージすればどこでも行けるよ』
頭の中にさっき消えた彼女の声が聞こえる。
行きたい場所か、とにかく宿に戻るか。
イメージ。イメージっと。
あれ、そう言えばフリィがいない。
またケーキでも貰いに行ったのか?
まぁいいや。