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第38話 ラグナロク

『漆黒システム起動開始』

『全システム起動開始【ラグナロク】を開始』

『システムに異常を感知』

『検索中………』

『漆黒システム再起動を開始』

『完了』

『再度【ラグナロク】を開始』


俺はあの二人をまだ見ていたかった。

あの二人に笑顔でいて欲しかった。

なのに俺は………


※※


「マスター大丈夫?」


フリィが俺に近づいて聞いてきた。

俺が倒れたことによって二人は泣き止みと俺を助けてくれた。


「マスター。大好きだよ」


ミリアが俺の左手を握って言った。

どう受け止めればいいのか分からなかった。

でも嬉しかった。


「ねぇ、お姉様。私も本体を人間にしちゃダメかな」

「ダメだよ〜! パパに怒られるから!」

「え〜つまんない」


そんな姉妹の会話を聴いた瞬間、あの声が聴こえた。


『みーつけた』


その声が起動のキーになったようだ。

漆黒システムが起動する。

俺は二人の暖かくつるつるした手を振り払った。

二人は突然立った俺を心配する。

俺は二人に両手で二人の腹めがけてパンチした。

二人は痛がり、俺を止めようとする。


「やめてよ。こんなこと……マスター」

「マスター、なんでなんでなの……」


二人の声が聞こえる。

俺の姿はいつもの黒い鎧に覆われ、漆黒のオーラを出していた。

二人はそんな俺を見て全力で止めようとする。

だが、もう遅い。二人の骨が折れる音が聞こえる。


「痛い、いだぁいいい」


そんな声が聞こえてこなかった。

二人のことを不死鳥だと忘れていた。

二人を徹底的に殺そうとする。

弱点を計算し、巨大な氷を二人になげつけ、巨大な水の玉を投げる。


「ちょ、水はダメ!」

「水遊びダメて言われてたでしょマスター」


なんか楽しそうにしているのでムカついた。

近くにあった湖の水を全部二人にぶつけた。

湖が空になったことにより、エルフが俺の存在に気づき攻撃する。


「多いけど、蒸発すれば問題ないよね」

「お姉様頭いい。食らったら即アウトだけど」


俺の存在に感ずいたのか、神々が俺を拘束する。

動きがやっと止まる。


「ち、なんて力だ。こんなの邪神じゃねぇかよ」

「せやな、有り得ねぇパワーだ」


神々の二人を振り払う。

振り払う衝撃は大地を砂漠へと変えた。


「おいおい。フリィてめぇどうにかしろ!」


フリィが、世界の時間を止めた。

俺の時間も止まる。


「これ長くやるとまずいんだけどなぁ」


フリィは、俺をに近づき、鎧の裂け目からフェニックスである俺を漆黒システムの俺から切り離した。

暴走状態で、白黒の世界で全てのものが止まっている世界を目にして驚きを隠せなかった。


「フリィ。お前………」

「えへへ。後で殴った分のお返し貰うからね」


『漆黒システムエラー』

『エラー』

『……再起動を開始』

『成功しました』

『【ラグナロク】を開始』


また俺の中で聴こえてくる。

フリィが握っていることによって俺は動けているが、乗っ取られた身体は時間が止まっている世界の中で動き出す。


「おいおい。あいつなんなんだ」

「時間に干渉できる。やっぱりマスター凄い」

「感心してる場合か!」


俺はフリィの額をデコピンした。

痛がるフリィ。

ゆっくりと近づいてくる乗っ取られた身体。


「どうするんだ。一体」

「はい。これ」


フリィが光り輝いたものを渡してきた。

受け取ると何故か俺の胸の中に入って消えた。


「お姉様。疲れてきたので辞めてもいいですか?」


ミリアが時が止まった世界でこっちに飛んできた。


「ダメだよ。あとちょっとなんだから!」

「じゃあお姉様。マスターとのデートを報酬でお願いね」

「な……やだ!」

「え〜じゃあやらない」


ミリアが何かを弾くと時間が少し早くなった。

俺の体が猛スピードでこちらに向かってきた。

その時俺の体に変化が訪れた。


『創造神の委任を確認』

『櫟原兵間がこの世界の創造神となりました』

『世界アナウンスのフリィです。やったね』


隣でニヤッと笑っているフリィを見ながらおいと声が出でしまった。


『世界システム起動開始』

『全システム。対象漆黒システムの破壊を命令』

『宇宙より宅配を確認』

『到着まで残り2分』


すると、フリィが止めていた世界の時間が流れ始める。

フリィとミリアが漆黒システムの俺と戦っていた。


『2分経過。宅配完了』


空から何か降ってきた。

それは地面に巨大なクレーターを作り、大地を変えた。その中心には神々しい剣が刺さっていた。


『断罪の剣 エクスカリバーを召喚完了しました』

『あいつを指してください。それで決着は着きます』


最後のアナウンスが流暢だった。

あれが全部フリィがやっていたのは驚きだがまぁいい。二人が漆黒システムの俺と殺し合いしてる中俺は、漆黒システムを剣で刺す。


『断罪の剣 役目を終了』

『回収完了』

『おつかれさま。マスター』

『おつかれさまぁマスター』


なんかアナウンスが二人分聞こえた。

俺がトドメを指したことによって漆黒システムの俺は消滅した。残骸は無く。世界破壊のプロセスは阻止できた。


俺が剣を振った衝撃で皆地面に落ちていた。

フリィとミリアが立ち上がり、俺に手を振っていた。


『後で、話がある』


と俺は二人にアナウンスを届けた。


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