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第35話 懐かしき会話

フリィの怒りがやっと静まる頃日が傾いていた。


「それで、あと1つはどこなの?」


フリィが右手で炎だし左手で消しながらミリアに聞いてきた。


「あとは北側ですね。」


ミリアが地図をだし山の中心を指しながら答える。

たしかここは、エルメルト山。ミスリルやオリハルコン、キンイロコガネ、チタン、レアメタル、イリジウム、各属性の魔石が採れる大規模鉱山だ。


「そこ鉱山だけど大丈夫なんか?」

「多分大丈夫かと。マスターがこの国の使者に呼ばれていたのでその事を利用しちゃいましょう」


ミリアがいなかった時の情報だった。

タリグルス帝国、主にドワーフやエルフが住む国だったはず。


「それは無理だ」

「マスターなら絶対それ言うと思った。まぁ私たちなら何とか鉱山まで入れると思うけど、ミリアはいけるの?」


フリィが、ミリアが空を飛びそのまま鉱山へ向かうことを提案した上でミリアに聞いた。

ミリアが飛行しているとこを見たことがない。


「ええ、問題ありません。私邪神ですから」


大きな黒い羽を背中から生やし笑顔でミリアは答える。


「そう、じゃ行こか?」


フリィがジャンプした途端何も背中に生やさず、宙に浮いていた。

俺は、行きに使った船をマジックポーチに入れ大空を飛んだ。涼しい風かなびく中、フリィとミリアが手を繋いで仲良く飛んでいた。

ドラゴンやワイバーン、鳥型のモンスターとすれ違うが、全てフリィとミリアを見た途端どこかに消えていってしまった。あの二人が神々であることを察したのだろう。

すると目の前に古代龍と思われるドラゴンが現れた。


「お久しゅうございます。創造主殿」


ドラゴンはフリィに向かって飛びながらお辞儀をする。フリィもお辞儀を返す。

フリィが世界神てこと隠さなくなったなぁと思いながらみていると、フリィが俺の腕を引っ張り、ドラゴンの目の前に連れてかれる。


「この子が私の彼氏だから!」

「ほほぉ〜。確かにフェニックスですな」


フリィが俺の事を彼氏と言った途端ミリアの方から禍々しい感じがしたのは気のせいだろうか。


「しかし、この方が例のアレとは。これも運命ですかねぇ。」

「うん。そう信じてる」


ポン


『システムコマンド 〇〇〇の条件を達成しました。』

『システムを再起動します』

『完了しました。解放者の卵を獲得しました』

『漆黒システムが最終形態まで移行することが可能になりました。本件の細かい情報はステータス参照』


頭の中に一気に情報が流れ込む。

フリィとドラゴンの会話を聞いたおかげで何かが解放された。漆黒システムがまだまだ本気ではないということもわかった。

しかし、一気に情報が流れ込んだことによって頭痛に悩まされる。

フリィはずっとドラゴンと話してることによって俺には気づいていない。

ミリアが俺の体調に気づいたのか俺を抱きしめる。


「大丈夫ですか?」

「あ、ああ。ありがとうミリア。」

「いえ、お安い御用です」


ミリアが俺を抱きしめていることにフリィが気づくとフリィも俺を抱きしめ、かなり苦しくなる。


「マスター殿。やはり先程世界の声を聞いたのでは無いですか?」

「はい。解放者の卵とか何とか」

「他には」

「漆黒システム、最終形態まで解放されたとか」


漆黒システムのことを言葉にした途端、ドラゴンの仲間たちが騒ぎ出す。目の前の古代龍は、背中のヒレが一瞬光っていた。


「創造主殿。これは一刻を争う事態ですぞ」

「分かってるから、マスターを怖がらせないで」


なんのことかさっぱり分からず、何もせずにそのままただずんでいるとドラゴンが俺に爪を向けてきた。


「こいつがどんな存在か貴女も分かっているでしょう。また繰り返すつもりですかあの厄災を」

「そんな事絶対許さない! だから私はこうしてミリアいいえ、この世界の邪神に力を借りることにしたの。」

「やはり、貴女は甘すぎる。邪神の力を借りようとも無理ですぞ」

「分かってる。だから私の好きな人ぐらい救ってあげたいの」


フリィが涙を零しながら答える。

なぜか俺も涙が止まらなくなる。

とてもこの二人の状況を懐かしく感じる。なぜなのかは多分以前の世界にこんなことがあったのだろうと記憶が無いため勝手に予想する。


「分かりました。しかし、最後の時は何も後悔を残さないように頼むみましたよ。それでは」


古代龍はその言葉を残し、龍の谷と呼ばれるの高難易度ダンジョンの方へと向かっていった。


「そろそろ再会しよっか」

「ええ、そうですね。行きましょ」


フリィとミリアがそれぞれ間隔をあけて飛ぶ。

俺もそれに連れてミリアの後ろを飛ぶもミリアが俺をフリィの元へ押すし、フリィの方が当たる。


「ごめん」

「どうしたの?」


フリィは涙がまだ止まっていたのか、ほっぺにまだ流れていた。


「あのドラゴンとフリィを見てて、なんだか懐かしい思いをした。それて向こうの世界のことかなて」

「どうだろ、デジャブかもよ?」


とフリィは答えると1人先に鉱山へ降りていった。

聞いては行けなかったのかもしれない。

デジャブかもしれないが、気になって仕方がなかった。

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