第20話 突き当りの部屋
コンコンコン
ノック音が聞こえてきた。
俺は扉を開けた。
すると廊下から何か大量のものを持ったフリィが入ってきた。
物をベットに置くと一息ついている。
「ケーキ買いに行ったんじゃなかったのかよ」
「ケーキ? あ~さっき一つ食べたよ?」
「......一つねぇ」
ホールケーキが入っていたような空箱がベットの上に置いてある。
他にもなんかの書類らしきものや魔道具、何かの素材が置かれていた。
なんかいかにも何かの骨らしきものや羽が置かれている。
「一体何買ってきたんだよ。全く...」
「同感じゃ、ふむ、フェニックスの羽根、トロールの骨、ドラゴンの鱗、培養器か」
「ん? 培養器?」
小さな魔道具だと思ったらあれは培養器らしい。
一体何造ろうとしてるんだ。
「マスター。これ持ってて」
「ういうい」
なんか渡された。
この世のものとは思えないほどの黒い物体が入ったガラス瓶だ。
なに入ってるんだこれ。
「あとは、これをこうしてマスターそれ貸して」
「ん」
渡すと、フリィは培養器の中にぶち込んだ。
何故かどこからか持ってきた剣を最後にいれた。
どこかで見たことがある黒い剣だ。
ん?
「ちょまて! その剣、魔剣だろ!」
「いいからいいから」
突然培養器が光始めると培養器が溶けはずめた。
どうなってるんだよ!
「完成かな? いい子いい子」
フリィに女の子が抱きつかれて頭を撫でている。
ん? 裸...。
俺のことに築いたのか黒髪の子供が俺に近づいてきた。
「ご主人様~」
「ん? どゆこと」
こんな子供が抱きしめられるところが痛くなる。
ありえない。
一体どういうことなんだ。
すると、いつの間にか子供が消えていた。
さっきまでの痛さが嘘かのように。
「ふむ? ん?」
なぜか俺の手にはフリィが培養器に入れた魔剣を握っていた。
まさか...。
「成功したぽいね。はぁ~疲れた、マスター抱っこ!」
「おいおい、あんまり甘えんな」
「けち」
「う、分かった。どこ行けばいいんだ?」
「廊下出て右の突き当り」
アバルードを探そうとしたが、この部屋からすでに消えたいた。
いつの間に...。
あの黒髪の女の子は一体誰だったのだろう。
フリィの指示通り、部屋を出て廊下を右に曲がった。
突き当りはまだまだ先のようだ。
長いな、この廊下。
「すぅ...すぅ...えへへ」
フリィは気持ちよさそうに寝ている。
抱っこより、おんぶの方がよかったかもしれない。
色々当たってる。
いかんいかん。考えるな!
よし、ここだな。
部屋の扉を開けると、見たことがある部屋だった。
ここ神々の島の部屋だよな?
つながってるのか?
部屋には俺とフリィが持ち込んだ物や食器、食料が置かれていた。
いつの間にか戻ってきたのか。
「おかえり。マスター」
ん? 部屋には神々のテラスでみた7人がソファーに座っていた。
とりあえずフリィを寝室のベットに運んだ。
戻ってくると、全員俺のことを見ていた。
だよなぁ。
「お前たちて、俺の召喚獣でいいんだよな?」
「そうだぜマスター。こっちに呼ばれないと思ったらあっちの世界とのパスが切れていてよ。そもそもこれなかったというわけだ」
「なるほどな」
狼青年が解説してくれた。
彼はフェンリルだな。
あの毛並み見覚えあるし




