第15話 世界の創造と邪神
地面と周りの世界が暗闇に染まった。
その中央で雄たけびをする邪神とこの世界のフリィが激突した。
幾たびの、剣技、魔法の末最後の一手でフリィが勝利を収めた。
しかし、邪神はこの世界の闇を吸収し何度も復活した。
そのためフリィは世界の中心部に邪神を封印するため、大技を解く放った。
それは、今まで見たことがないほど美しく可憐な光が邪神に降り注ぎ、中心部へと送り込まれていた。
「強すぎだな」
「褒め言葉?」
「フリィもそうだが、邪神もそれなりにだ」
「あれはほんとつらかったから...」
封印を施したのかフリィが穴から出てきた。
世界を半分に斬り落とし、邪神が封印されている片方を新たなる世界に交わらせていた。
これが、どのように行われていたのは把握すらできなかった。
大地が半分の世界を津波のように飲み込み、新たなる大陸を生み出した。
しかし、この世界には魔大陸と人間が暮らす大陸しか存在していなかった。
何を考えてのか、周りの7つの異世界をすべてかの世界へと飲み込ませ、人間の大陸の膨張と、
新たなる種族が誕生した。
7つの種族たちにそれぞれの神を作り上げ、新たなる王を作り、世界のシステムさえも作り出した。
「これが創造神としてのフリィの力か」
「まぁまだ半分ほどだけどね」
「は? いやいや十分だろ」
「だって半分マスターの身体の中だし」
その言葉を聞いた途端、身体から光を放ちあらゆる、知識が流れ込んできた。
まじかよ...。
どうしてこうなった。
「やっぱりそうなるよね。でしょ? 邪神 アバルード」
フリィが俺に向かって言ってきた。
何のことだ!
しかし、声すら出せない。
いや意識そのものが得体の知れない何者かによって制御されている?
『小賢しい真似をしてくれたものだ。のお小娘』
『生憎そんなことしたつもりないけど?』
『ぬかせ、お主の正体すら知っておる我に小賢しい真似をしたのは貴様であろう』
『そうね。確かに貴方の正体も何もかも知っている、でもマスターは関係ないでしょ!』
『何を言う。我をこの器に封印したのはこやつよ』
俺の意識を奪った邪神が俺の心臓辺りを指さした。
こいつを俺が封印した?
さっきの記憶とは全く別物だ。
『そんなことあるわけがない! どうして、どうして私の愛しの人を依代にしたつもりなんて』
『お主がやったのではない。我々がこの者に封印を施した。それだけのことよ』
『いつどのタイミングでしたというの? ほとんどすべての時は私は見ていたのに』
フリィ、それストーカーだよな...。
心配してくれてるのはありがたいが...。
う~ん。
『ふむ。答える義理はない、お主も答えぬではないか』
『何が聞きたいていうの......』
『決まっているだろ。私の本体そのありかを教えろ』
やっぱりそうなるよなぁ。
しかし、精神を俺の中に入れていたてことは、結構な関係なのか俺とこいつは、
まさか裏コード:漆黒?とか言うのもこいつのなのかもしれないが。




