Lets kill the Demon general 2 魔将軍は小さな女の子?
「へぇ…賢いですね、人間ちゃん。でもこれで終わりだと思ったのかな?」
俺はおそらく人生で一番早く剣を動かし音の発生源に自然と、反射的にそして迅速に動かしていた。
そしてそこには小さな女の子がいた。年齢で言ったら6歳くらいの。
「ちっ…お前は…」
そう言いながらも剣を細かく動かし切ろうとするのだが、動かない。
相手がものすごい握力で剣を止めているのだ。それもあえて片手で。
「あれ…?私みたいな小さな女の子に剣を向けて良いのかな?」
首を傾げながら小さな女の子は片手で剣を受け止める。
小さな女の子には決して出来なくは無い芸当だろう。ただしスキル補正があったとしてもきついはずだ、なのにこの女の子はまだ余裕を見せながら受け止めている。
「【大魔法具 癸符 オルストラーン】」
俺が知っている最後の大魔法具を近距離で展開した。もしこの女の子が人間だったらしないところだが、人間でない俺は思う。
なぜなら匂いが違うのだ。血と暴虐に塗れた匂いが彼女からは感じられる。
ピキッとまるで臨界点まで迎えた魔法石のような大きな音が鳴った後、突如として空の色が変わる。
そして俺は剣の上に存在していた爆裂魔法を相手に向かって打つために剣を振り落とした。
すると辺りが光に包まれものすごい爆発音とともに地面がものすごく揺れ始めた。
まるで地震のように横揺れを起こしながら地面を裂き、周りのものを破壊し始める。
「へぇ…酷いね人間ちゃん、私のお洋服が汚れちゃったじゃん。まぁ私は服なんていらないんだけどね。」
その不気味ながらもどこか幼稚さを感じさせる声が聞こえたと同時に、倒木や裂けた地面に包まれたはずの彼女は空の上にぷかぷかと浮いていた。
そして服の一部分は裂けているが体に傷はないことから瞬時に人間外のものだと判断し魔法を打とうとする。
「【雷属性魔法 雷刻一水】」
俺が大声でそう叫ぶと少女の周りに瞬時に魔法陣が展開され、そしてものすごい量の自然界ではあり得ないほどの電撃を持った雷が彼女を殺そうと一身に攻撃する。
「【土属性魔法 強制拘束】」
続けてそう魔法名を唱えると地面が不規則的に盛り上がり、地中にあった鉱物と岩盤付近から取れる石でできた拘束具が彼女を狙い見事に拘束に成功させる。
「【大魔法具 神符 オルレアンウェイ】」
瞬時にスキルの別効果である高速詠唱によって宝具を変えると容赦無く、周りの物凄い魔力を集めて大魔法具を叩きつける。
高火力の魔法とだ今宝具それに拘束をしたおかげか彼女は服が胸元までさけ、全身に傷を負い倒れていた。