第三話 公園らいふ!②
「懐かし、よくお城とか作ってたなぁ。」
そう言いながら、彼女は懐かしそうに微笑む。
「んーむ、何作ろう。シャベルとかもないしなぁ、、」
昔の自分が何をしていたか思い出しながら考える。
「あ!泥団子作ってみようかな!」
作り方を思い出しながら作ってみるのは、思っていたよりも楽しくて、熱中してしまった。
「何してるの?」
急に小学生ぐらいの男の子が話しかけてきた。
「わっびっくりした!」
急に話しかけられたのでびっくりして尻もちをついてしまった。
男の子はまた「何してるの?」と聞いてきた。
男の子は半袖短パン、木の枝を持っていた。
どう●つの森に出てきそうだなぁ、としょうもないことを少し考えてしまった。
私はお尻についた砂をはらいながら言った
「泥団子作ってるの!あんまり上手にできてないけど、」
へへへと笑いながら泥団子を見せた。
男の子はふーんと言いながら「おまえの下手くそだな」と鼻で笑った。
私はちょっとイラッとしたけど、なんとか抑えた。
「おい、俺が作り方教えてやる」と男の子も砂場に入ってきた。
男の子が手際よく泥団子を作り始めた。
集中して泥団子を作る男の子を見て生意気だけど子供らしくてかわいいなとか弟いたらこんな感じかなとか思っていたら、「おい!ちゃんと作り方見てろ!」と少し怒られた。
もちろんその後はちゃんと作り方を教えてもらった。
ツヤツヤピカピカの泥団子を作るには、結構時間がかかるらしかったので、できるところまで作った。
それでもなかなか上出来で、男の子は少し納得がいっていなかったけど。私はめちゃくちゃ満足していた。
「わ〜!できた!!すごい!ありがとね!」といったら少し照れくさそうにしてて可愛かった。
作っている間に色々話して男の子とも仲良くなった。名前は教えてくれなかったから、泥団子マスターって呼ぶことにした。「略して泥マスだねっ!」っていったら、
何言ってんだこいつみたいな目で見られて、少し悲しかった。
男の子は公園で待っているようにお母さんから言われたらしく、お母さんが迎えに来るまで一緒に鬼ごっこしたり、泥団子の極意を教えてもらったりして、遊んでた。
お母さんが迎えにきたから、大きな声で「バイバイ!」って言ってお別れした。
今日の「まぃらいふ」はとっても満足した。
いつもは一人だから新鮮だった。
また会えたら良いな。
そう思いながら、自転車を漕ぎ始めた。
「学校行こっ!」