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1月18日
駆け込み。
こんな緊急事態中でも、電車の扉を目掛けて駆け込んで来る人はいる。
10分も待たずに、次の電車が来るというのに。時間に追われる、日本人の性というものなのか。
待ち合わせに、1時間以上遅れても、運命という言葉で納得させようとする国もあると聞いた。
運命も、多少は貴方がつくるのだよと言ってあげたくなる。
今は、駅にエスカレーターができているところが多い。
階段を駆け上がることも、だいぶなくなった。
私は駅の階段で、忘れられない光景を見た。
私の前を、中年の背広を着たおじさんが、階段を降りていた。
階段の上の方で、おじさんは足を滑らせた。だが、おじさんはものすごい速さで、次に着く足を回転させた。アニメで、足が車輪になっている状態で、次々と階段の角のところに足をついて、30段くらいある急な階段を降りきった。
私は、板のないモーグルの競技を観戦したような、感動を覚えた。
今でも、あの時のおじさんに、拍手を送りたい。
おじさん、あの時の貴方は、すごかった。
火事場の馬鹿力。