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移動中  作者: 鈴木明子
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1月16日

予言。

 今日、乗った車両の真向かいに座っていたのは、20代の若いお兄さんだった。

一駅ほど進むと、お兄さんはぶつぶつと小声で囁いた。「もうすぐ、終わりがくる。」なんか、とても恐ろしい言葉ではないか。顔を上げて、お兄さんを見ると、ニコニコして、また同じ言葉を呟いている。

どうやら、この言葉は、お兄さんの口癖のようだ。

まわりが、この人は預言者なの?というような反応をするのが、おもしろいのだろうか。

そっと、忠告してあげたい。

そのセリフをいう時は、もっと深刻な顔をして、何回も言ってはだめだよ。

 このお兄さんのように、周りの反応を求める人たちは、結構乗っている。

 以前、目の前に座っていたお兄さんは、こちらに向かって、話しかけてきた。

「踊ってもいい?」

何を言っているのか、理解出来ずにいると、私の隣から声がした。

「踊れ!」

隣のお爺さん、なんてノリがいい。

感心している暇はない。お兄さんが踊ったあとの気まずい空気を予感した。

運良く、駅に着いたので、私だけ降りた。

その後、お兄さんたちとお爺さんがどうなったかは、私の責任ではない。


未知との遭遇。

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