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早く爆発すればいい友人の話

作者: 哀原 暖鼠

何か投稿してみたいなと思ったので、練習として友人の話を。

今日は朝からどんよりとした暗い雲が空を覆っていた。気だるさを感じながらも今日を過ごす。特別何かあった訳ではなく、ただ無刺激に時計の針が進む。キーンコーンカーンコーン。どうやらもう放課後の様だ。心が踊っている訳なんてなく、退屈さしか感じてないのに何故か時が経つのが早く思える。家に帰っても何かあるわけではない。今日も教室に残って勉強していこう。




………ふと顔を上げると、時計は午後5時を少し過ぎていると言っている。周りを見渡すと随分人が少なくなっていた。「ごめーん。今日はもう帰るねー。また明日ー。」そんな声と共にまた人が減る。もう少しだけ。もう少しだけ、集中するとしよう。




駄目だ。疲れてくるとアイツの事が頭に浮かんでしまう。毎日仲良く会話するような仲でもないというのに。



……ふぅ。キリがいいな。今、何時だろう?時計は午後6時25分になろうか悩んでいる様子だった。18時40分なんて中途半端過ぎる下校時刻。そろそろ鍵を返しに行かなければ。少し急いで帰る準備をする。教室の点検も終え、鍵を閉めようと外に出て気付いた。雨だ。




どうやら朝の暗い雲はやる気を出してしまったらしい。はぁ〜。仕方ない鍵を返してから考えよう。どうせ、靴箱で雨宿りだろう。ここでアイツに逢えたらこの気持ちもマシになったのに………



職員室から戻ってきたのはいいものの雨は変わらず降りている。靴は履いておかないとシャッターが降りてしまう。そう思い靴箱に手を伸ばすと………かさっ



「疲れ。風邪引くのは馬鹿だろ」差出人なんて書かれない、雑に書かれたメモ用紙。奥には折りたたみ傘。けれど、私には分かる。こんなことしてくるやつはアイツしか居ない。雨は変わらず降り続いていたけど、アイツの傘があるせいか、私の周りは晴れていた。今度なんかプレゼントしてやるか。

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