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後編


 翌日。

 前日の城山議員との話は私の方が要請したものであったが、今度はまさか向こう側からアポイントが来た。

 ただ、来たのは城山議員からではなかった。それどころか与党平和党からではなかった。来たのは野党民友党からであった。


 「代表、民友党から党のPTプロジェクト・チームに参加してくれないかという要望が来ていますが、どうしますか?」


 「民友党から? どういう風の吹き回しだ?」


 「さあ、でも野党側もどうにかして支持率を挙げようとしていますから政権批判以外での方法を模索しているのではないでしょうか? それで教育に関してPTを作ることになったらしいです」


 「そうか。まあ、とりあえずどんな感じなのか聞きに行こう。わかった。行くと伝えておいてくれ」


 「了解です」


 NPO法人の事務室にいる山田君に民友党との件を任せることにした。


 ◇◇◇

 そして、案外早く民友党のPTに参加する日がやってきた。

 民友党本部は平和党本部よりも若干国会議事堂から遠い場所に位置している。民友党本部の4階にある会議室へと案内された。普段は国会内の部屋で行われたりするみたいだが、今回は私のような部外者の参加があるため党本部でPTが行われることになったらしい。

 

 「これより教育制度改革PTの会合を始めます。今回は、NPO法人教育意識改革の代表を務めていらっしゃる鈴木達郎氏に来ていただきました。お願いいたします」


 私は、その言葉を受けて軽く会釈をした。

 さて、先ほどから司会をしているのがこのPTの会長を務めている民友党中原雄介衆議院議員である。愛知5区選出の衆議院議員であり当選回数4回を誇る議員である。民友党の議員の中では選挙が強い部類に当たる議員である。


 「それでは、教育についての専門家の意見を鈴木代表に聞いてみたいと思います」


 中原議員に話しを私は振られたので話始める。

 教育についての予算が少ないということ、教育に関する国民の意識が少ないということ、教育がこの国の少子化を止めるためにも無償化が大事だということを語った。

 すべて話を終えると民友党の議員から拍手が続いた。

 そして、私の意見に反対は出なかった。多少ここはどういうことだということを言われた以外で反応がかなり良かった。

 野党もしっかりと考えているということがしっかりと分かった。


 ◇◇◇


 それから1か月後。

 話が急に進むがどうやら国会議員で超党派の議員連盟ができたらしい。教育に関する無償化推進議連というらしい。

 教育の無償化についての意見や教育への予算を多く取ってもらおうと財務省を始めとして声をかけること、法律の制定を目指す議員連盟らしい。私も国会議員以外の専門家として参画することになった。

 まさか、ここまで話がかなり早く進むとは思わなかった。正直意外だった。しかも、超党派議連には文部科学大臣の大泉信一郎氏も参加していた。大泉文科相に直接話をする機会も得られた。大泉文科相も教育について専門ではないものの何とかしなくてはいけないということだけを理解していたようで今回の私の話に感銘を受けてくれたらしい。

 おかげで法律の制定がかなり早まった。

 スピーディーに法律案が作成されていった。まさかこんなに簡単に進んでいくとは思わなかった。


 「まさかこんなに早く進むとは」


 「そうですね。早く進みましたね。全部鈴木代表のお力ですよ」


 「何を言っているのですか。中原議連会長、城山副会長の力ですよ」


 実は、この教育に関する無償化推進議連の会長は以前民友党のPTでお世話になった中原議員であり、副会長は平和党の城山議員であった。2人は与野党と対立関係にありながら交流があったらしく私の話に感銘を受けてから議連を作ろうという話になり各党の文教族に声をかけこの議連をつくり、法律の制定を進めていったらしい。文部科学大臣までも巻き込むことにうまく成功したそうだ。そんなに簡単にいくとは到底信じられなかったが、実際に起こった話である。


 「あとは、国会で審議するだけですよ」


 「でも、ほぼ成立は確実なんですよね?」


 「はい。この議連には現在国会に議席を有している政党のおおよその議員が参加しています。与党平和党、明示党、野党民友党、大衆党と大きな政党は参加しているので賛成多数は確実です」


 「なら、とても安心しました」


 その言葉の通り、後日法案はすんなりと衆議院を通った。参議院も遅れて数日後に審議入りそして成立した。

 教育に日本はお金をまったくといってもいいほど使っていない。しかし、この現状を打破すれば少子化を抑える切り札になるかもしれない。日本が世界に対して有利にいるにはやはりよりよい人材を育てるという意味で教育はかなり大事になってくる。

 私はこれからも教育の充実を在野の身として国会議員に要請していく。

 これは私、鈴木達郎が国会議員という法律に関与することができる立場にいないながらも在野のNPO法人の代表という立場でありながら国会議員と関り、そして教育に関する法律を制定、施行へと導くまでの短い物語。その一端をかなり省略し伝えた物語となる。

                                    完。


 短いながら終わります。

 終わらせる理由は簡単にはこの作品はかなり前に作った作品を途中放棄していたので完成させようと思いましたが、あまり筆がのらなかったので妥協したという形です。次は、もっといい物語を書きます。

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