表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

正義

作者: ベルぜ

ほんとに短い小説さ…。

昔々、あるところに正義感の強い男、いや、強すぎる男がいました。

男は自分の「悪」だと感じた者を断罪して来ました。

恋人を殺した女、盗みを働いた子供、殺人現場にいた血を浴びた男など。

彼は自分こそが正義である、と思っていました。

しかし、ある日、断罪中、老人にみられていることに気がつきました。

老人は問いました。


「お主は何をしているのか?」


断罪を終えながら、男は答えました。


「悪を滅しているのさ。」


さらに老人は問いました。


「何を基準にして悪としているのか。」


背を向けながら男は答えました。


「正義に反しているからさ。」


老人は言いました。


「それは本当に悪であったのか?お主のそれは本当に正義であるのか?例に一つ上げてやろう。お主が以前殺した男、彼は大量殺人犯により家族、友人を皆殺しにされた被害者での。お主がみたのは彼がその殺人鬼を見つけ出し、これ以上被害者を出さぬように倒した場面じゃ。そこで、彼をお主は殺した。お主は悪だと断じたが、正義の反対はまた別の正義でもあるのじゃ。


再度問おう。


そ れ は 悪 だ っ た の か の ?」


男は振り向いた。

しかし、老人はそこにいなかった。

男は考えた。


「私も悪であったのではないか?」と。


そして、男は。


死 ん だ。

















正義って、なんだろうね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ