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双子の魔術師と仮面の盗賊  作者: curono
3章 双子、湖で大冒険!

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謎を追う者

「それで、原因不明の地震は、あれ以来起こっていないのじゃな」

 威厳ある老人の声が静かに響いた。その声に、緑の長髪を束ねたメガネの男が神妙な面持ちでうなずいた。レイロウ先生だ。

「例の湖の異常が収まってからは……。もう三日たちますが……全く」

「ふむ……」

 窓から降り注ぐ日差しを受けながら、老人は長いひげをなでた。窓のはるか下からは、校庭ではしゃぐ子ども達の声が遠く響いていた。久しぶりの快晴に、子どもたちは喜んでいるようだ。そんなにぎやかな声を聞きながら、老人はその威厳ある表情をそのままに言葉を続けた。

「例の彼ら――シンとシンジが話していた湖で起こった事件じゃが、あれは確証は得られたかの?」

「ええ、今調査中ですが……どうにも湖の中に本当に神殿があるようです。大分古い建物でして……」

「……古い……?」

 レイロウの言葉に老人のひげをなでる動きが止まる。その老人の目線にレイロウはうなずく。

「ええ、もしかすると……」

「……超古代文明時代の神殿か……」

 レイロウの言葉を続けるように老人が言うと、レイロウは静かにうなずく。

「神殿の中には、いくつかの超古代文字が残されています。あれを解読できれば……」

「そうか、超古代文字、か……。読めねば難しいのう」

「……」

「…………」

「……しかし……校長先生……。本当に超古代文字を読める者などいるのでしょうか?」

 しばしの沈黙の後、レイロウが静かに、しかし真剣な表情で問いかけた。問いに対し、しばし彼の方を見つめ、動きを止めていた校長だが、ふと口の端をゆがめて小さく答えた。

「……その問いには、裏意味を感じさせるのう」

「いえ、私はそんなつもりは……」

 予想外ではあったが、自分でも感じていなかった裏の心理を読まれ、少々レイロウはあわてて首を振った。しかし、レイロウの様子を気にも留めず、校長は言葉を続けた。

「超古代文字を自体を知っておるものは非常に少ない。ましてや使いこなせるものなど滅多におらん。……だが……本当にいるのだよ。その力を持った謎の男がのぅ」

 そういって校長は深くため息を一つついた。

「ペルソナ……か。何を狙っておるのかは知らんが、確かにこのまま放ってはおけぬようだのぅ」

 外からはまだ子どもたちの楽しそうな声が響いていた。窓に寄り、その様子をそっと眺めると、校長は優しそうに微笑んでつぶやいた。

「梅雨もまもなくあけそうじゃのぅ」 

 広い校長室で、校長の声だけが静かに響いた。 











*****

「まずは一つ目……」

 薄暗い空間で、静かに男の声が響いた。闇に浮かび上がるように、不気味な仮面だけが笑っていた。その仮面の下で、男が笑いをかみ殺すよう忍び笑いがこぼれた。

「ここは大地の要となる地……。滅んだ神殿よ……今目覚めるときぞ……」





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