表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十二の記憶  作者: 緋絽
紅の勾玉
6/11

喧騒が響き渡る

遅くなりました、秋雨です

なんか、増えた。

騒がしい猛に、岳はため息をついた。

「なーなー、がっくん!無視んなよー。なーってばー」

なぜ猛は岳についてくるのか、考えてもわからない。

「進くーん、がっくんが無視するー」

「…………ふあぁ」

「おおう……。虎丸、お前は無視しねーよな……」

「ぐるぅ」

泣きまねしながら眷属に慰めてもらっている猛を横目に、岳は考えた。

――――――前の時も、その前も、いつだって俺たちは一緒に行動なんてしなかった。

――――――なのに、なぜ今回は集団になってきてるんだ?

――――――そもそも、このクソ寅が俺たちについてくる理由は何だ?

――――――何か裏があるのか……?

最終的に、聞いておいたほうがよさそうだと判断した岳は、口を開いた。

「おい、クソ寅」

「クソ付けるの止めろよ。なんだ?」

「おまえ、どうして俺たちについてくる」

返事次第では、ここで殺す。

そんな岳の考えがわかったのか、虎丸が威嚇し始めた。

「落ち着け、虎丸。んー、そうだな……。……オレ、どこに向かえばいいか忘れたんだよなー」

虎丸をなでながら爆弾発言をした猛。

(ねずみ)たち”にとっては、ありえないようなことだった。

「いや、場所の名前は覚えてるんだぜ?どこにあるかがわからねーだけで」

ケラケラ笑う猛に、深く考えたこっちがバカみたいに思えた。

「つまり、目的地が同じおれ達について行けば、必ず目的の場所につけると考えたんだな」

「そうそう!進くん頭いーな!」

いや、そのくらい誰だってわかるだろ。

はあ、こいつらと居たら調子狂う……。

「ちいちい」

頭を抱える岳を心配したように、玉玻が鳴く。

「ああ、大丈夫だ」

ふわっと笑いながら玉玻をなでる。

………なんか視線を感じる。

辿ってみると、その先には猛が。

「………なんだよ」

「いやー、がっくんもそんな表情できるんだなー、と」

会ってからむすっとした顔しか見てねーし、と眉間にしわを寄せつつ言う猛。

岳の真似のつもりだろうか。

「……まあ、笑った顔のほうが可愛いぜ」

「はあ!?」

猛の言葉に目を見開いた岳は、こいつ、ここで殺してやろうか、と本気で思った。



岳達がいる森から遠く離れた湖に、3つの人影があった。

「うあー、水うめー」

「ホント、天ってだらしないよね」

「なんだよ、文句あんのか、海!」

「文句?あって当然じゃないか」

水を飲んで寝ころんだ天に、海が嫌味を言い、2人は睨み合った。

「あ、あのっ、喧嘩はやめようよ……」

「「瞳は黙ってろ(て)」」

「あうぅ……」

止めに入った瞳は、2人に同時に睨まれて撃沈。

瞳を黙らせた天と海は、取っ組み合いを始めてしまった。

この2人を鎮めることができる人が早く帰ってくるのを願いながら、瞳は2人の喧嘩を眺めていた。

いいサブタイトルが思いつかなくて困ります……。


次は夕さん!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ