ちょっとしたハプニング
キキ専に入学してまだ三日目だが、早速午前の授業を休む事になった。何故なら今日は週に一度の精液提供の日だから。
この国、オーレリアでは法律で精通した男性は、週に一度精液提供をする義務がある。
これは、男性が極端に少ないこの世界で人口を維持する為に必要不可欠であり、提供した精液で人工授精し子供を産むのだ。
つまり、血縁関係でいうと、既に僕には無数の子供がいる。
当然、提供された精液が誰の物かも、誰が人工授精したのかも、お互いに知らされない。
それはさておき、基本的に男性の射精は一日一度が限度なので、精液提供も週に一度だけなのだが、僕の場合毎日十回は余裕で射精できるので、精液提供の際も毎回三回分は提供している。
余剰分には少なくない謝礼金が出るので、実は僕は小金持ちだったりする。
精液提供は専門の施設で行われ、当日は担当官が家まで迎えに来てくれる。
「お待たせ致しました、アーク様。どうぞ、こちらへ」
僕の担当官はメル・ミュー。身長は175cmと僕より10cm以上高く、海のように深い青色の髪をお団子に纏めている。
アンダーリムの白いメガネの奥で、切れ長の水宝玉の瞳がキラリと輝いている。
黒いスーツの下、ワイシャツのボタンを三つ開け、奈落へと続くかのような深い谷間を晒している。太ももの半分程しかないタイトスカートは、プリッとした大きな桃のようなおしりを強調する。
黒いタイツに覆われた肉付きの良い太腿の、うっすらと透ける肌色が何とも官能的である。
三年前、僕が精通した時から変わらず僕の担当官を勤めるメルは、会う度に女性としての魅力を増し続けている。
僕に車に乗るように促す今も、誘惑するかのようにわざとらしくお尻を突き出している。
今すぐそのタイツを破って無理やりちんこを突き入れたい衝動をなんとか抑え、僕は黒塗りの高級車の後部座席に乗る。
車内は甘い香水の匂いが充満していた。これは、男性の性的興奮を促す香だ。
精液提供をスムーズに行う為の物だが、僕にそんな物は必要ないと知っていながらこんな香を焚いているという事は、今すぐ襲ってくれという事で良いんだよね?
「では、出発致します」
運転席に座ったメルがシートベルトを付ける。山脈を分断するようにベルトが谷間をなぞる事で、一際大きな山々はその雄大さをより強調させる。
その様をミラー越しにガン見していると、メルと目があった。メルは頬を紅潮させ、そっと目を逸らした。
メルを視姦する事約十分。もう、施設に到着してしまった。
車を降りて建物に入る。そこは、病院のような清潔感のある、白を基調とした色の少ない空間だ。
メルの後をついて廊下を進み部屋に入ると、そこは僕専用の控室だった。
メルは準備をしてくる、と言って部屋を後にする。
もう何度も精液提供は行なっているので、僕は手早く服を脱いで全裸で奥の扉を進む。
扉の先は真っ白い空間に診察台のようなベッドがあるだけだ。
ベッドに腰掛け待っていると、メルがカートを押しながらやってきた。
精液提供の方法は、女性器を模した容器でちんこを扱き射精すると、真空パックされそのまま保管できるようになっている。
他の男性は自分で扱いて射精しているらしいし、僕も最初はそうしていたのだが、今はメルにやってもらっている。何故なら、その方が興奮するから。
メルも喜んでやってくれているので、ウィンウィンだ。
「本日も精液提供のご協力、誠に有り難うございます」
恭しく頭を下げるメルだが、谷間を見せつけているようにしか思えない。
「僭越ながら私が、ご奉仕させて頂き、射精のお手伝いをさせて頂きます」
「うん、よろしくね」
途中、ちょっとしたハプニング(妊娠確定極濃精液膣内発射)もあったが、無事、今日の精液提供は終わり、僕はメルに送って貰って学校に戻った。
その際、二人きりの車内で今後についてちゃんと話し合っておいた。
僕は姫士なので、主武姫契約、副武姫契約している武姫とは、武姫が二十歳になって武姫の力を失った後結婚する事になる。
しかし、一般の女性と結婚してはいけないという法律はない。寧ろ、一夫多妻が推進されており、一般の女性との結婚も歓迎されている。男は沢山娶って、沢山孕ませろ、というわけだ。
なので、メルと結婚するのは何も問題はないのだが、この国では正妻(第一夫人)は最初に結婚した人となる。
僕の正妻はシノアと決めている。これは絶対に揺るがない。なので、メルとの正式な結婚はシノアと結婚した後、つまり、後五年も待ってもらう事になる。
加えて、学校に通う間の三年間は、僕は寮に住まなければならないので、一緒に暮らす事はできない。もちろん、寮の近くにメルの為の家は用意するし、毎日会いに行くつもりだが、寂しい思いをさせてしまうのは事実だ。
そんな事を後出しで説明したのに、メルは嫌な顔一つせず快諾してくれた。元々そのつもりだったけど、絶対にメルを幸せにしなければならない、と改めて思った。
学校に着くと、メルはわざわざ車から降りて僕を見送ってくれた。
「アーク様、その、ご慈悲を賜り、本当にありがとうございます」
「そんなのじゃないよ。僕がメルの事が好きだからやった事だよ。こちらこそ、僕を受け入れてくれてありがとう、メル」
「そんな……勿体なきお言葉です……! アーク様、私は今、人生で一番幸せです」
泣き笑いのような表情のメルは、今まで見てきた中でどの瞬間よりも綺麗だった。
そんな人とついさっきまで子作りえっちしていたと思うと、また興奮してきた。
「アーク様、いってらっしゃいませ」
「うん、イッてきます、メル」




