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第八話 条約下の各国の戦艦事情

 ここで一度列強各国に目を向け、それぞれの国がどのような戦艦を整備しているかに言及したい。ご覧いただいたように日本は扶桑、山城を廃棄し、金剛型の代艦として播磨型を整備した。

 米国は戦艦20%削減の規定をフロリダ級に適用し全艦を退役させた。そしてニューヨーク級の代艦として新たにノースカロライナ級戦艦を計画、現在(昭和14年)建造中である。ノースカロライナ級戦艦は播磨型同様軍縮の枠いっぱいまで使い切った戦艦で、主砲14インチ4連装砲を3基搭載し、前2基、後1基の配置である。また今までの標準型米戦艦から完全に脱皮した26ノットの高速を実現している。

 そしてエスカレーター条項発動に伴い、ノースカロライナ級3番艦以降が未起工のためキャンセルされた。そのかわりにサウスダコタ級戦艦を新設計し、まもなく起工予定である。予想されるサウスダコタ級戦艦は15インチ4連装砲を3基12門搭載し、防御力も相応に向上させたノースカロライナ級の拡大改良型とみられる。

 英国もキングジョージ5世級戦艦を建造している。14インチ4連装砲2基、連装1基の計10門という予定だった。こちらも5隻計画されていたが起工済みの2隻のみそのまま完成させ、3番艦からは15インチ3連装砲を3基9門と変更される予定である。またKG5級について特筆すべきことは、もとより防御力を15インチ対応プラスアルファで設計されていて、部分的には16インチにも耐えうる強靭な装甲を持つことである。

 フランスは彼らが思い描いていたリシュリュー級戦艦を起工し、現在建造中。15インチ4連装砲を艦首に2基集中配置した特異な艦型である。


各国戦艦一覧

日本海軍

播磨型戦艦(2隻)

排水量37500t

15インチ3連装砲4基12門

対14インチ防御


改播磨型(2隻)

詳細未定


長門型

長門、陸奥

伊勢型

伊勢、日向

金剛型

比叡、榛名、霧島

金剛は練習戦艦


アメリカ海軍

ノースカロライナ級(2隻)

排水量36000t

14インチ4連装砲3基12門

対14インチ+α防御


サウスダコタ級(4隻)

排水量39000t

15インチ4連装砲3基12門

対15インチ防御


コロラド級

コロラド、メリーランド、ウエストバージニア

テネシー級

テネシー、カリフォルニア

ニューメキシコ級

ニューメキシコ、ミシシッピ、アイダホ

ペンシルバニア級

ペンシルバニア、アリゾナ

ネバダ級

ネバダ、オクラホマ


イギリス海軍

キングジョージ5世級(2隻)

排水量35000t

14インチ4連装2基+連装1基=10門

対15インチ防御


デューク・オブ・ヨーク級(3隻)

排水量39000t

15インチ4連装2基+連装1基=10門

対15インチ+α防御


ネルソン級

ネルソン、ロドニー

リヴェンジ級

5隻

クイーンエリザベス級

5隻

巡洋戦艦

フッド、レナウン、レパルス




フランス海軍

リシュリュー級戦艦(2隻)

35000t

15インチ4連装砲2基8門

対15インチ防御

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