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「アスタお嬢様、おはようございます。」
「メイ、おはよう。」
「今日もしっかり起きていらっしゃいますね。ではお顔洗って下さい。」
丁度よい湯加減のお湯を用意してくれていたので素直に顔を洗う。少し寒くなってきたから、お湯は少し温かくしてくれている。さすがメイ。
「そういえば、メイはロベルト派?それともブルーノ派?なの。一度聞いておきたくて。」
ロベルトは正統派のイケメン知性派で、ブルーノは優しい働き者だけど、顔はワイルドイケメンだ。
「何を聞かれるんですか。アスタお嬢様。わたしはどっちでもないです。確かに2人は人気がありますが。」
「えー、メイは誰が好みなの?」
「特別にお慕いしている方はいませんが、強いていえば、カールさんでしょうか。真面目で寡黙でそして筋肉が凄いんですよ。」
ああ、カール。従者の中ではちょっとごつい感じだよね。ヒューゴお兄様と一緒に魔物退治するのが好きな人。で、筋肉の話がでたが、メイよ。筋肉フェチだったのか!
「アスタお嬢様にはアルヴィン様がいらっしゃいますものね。大丈夫ですよ。辺境伯様の血筋ですもの。立派な筋肉に育ちますよ。」
え。そこ大事?まぁ辺境伯様は2メートルはあろうかという美丈夫のマッチョだものね。あの血筋ならば筋肉成長してもおかしくないね・・・。
「じゃ、万が一辺境伯家にお嫁に行く時は、メイがついてきてくれるの?」
「ええ、絶対行きます。あそこは筋肉育てておられる方が多いですから。今から楽しみです。」
そうなんだ。仮婚約者だからどうなるかわからないけどね。メイの性癖が知れたある日の朝でした。
「やだ。お馬さんが欲しい。おにいさま。お馬さんが欲しいです。」
「え、コンラード、お馬さんってなんのことだ?まだ乗馬は早いと思うが。」
「おにいさま、あおいお馬さんもらったって。かわいいお馬さんだってきいたもん。」
「青い馬、ああアスタからもらったぬいぐるみのことか。」
「そう。ぬいぐるみのお馬さん、かわいくてかっこいいってきいたもん。」
「誰からだ?」
「お爺様とお婆様から。」
あのお爺様とお婆様。勝手に人のものを言いふらさないで欲しい。
「コンラード、あれは大切なものなんだ。俺の大事な婚約者からもらったプレゼントだからあげられない。」
「やだー。欲しいもん。お馬さん、欲しいのー。」
「ん-。馬ならいいのか。お婆様が綺麗な青い布を染められるようになったと聞く。お婆様から布をもらって、馬に仕立ててもらえばいいんじゃないか?」
「お馬さん仕立てるって?」
「ああ、コンラードのために、コンラードだけの馬を作ってもらえばいいっていうことだよ。」
「作ってくれるの?」
「ああ、大丈夫だよ。この城にはお針子さんがいるからね。すぐに作ってくれるさ。」
「ほんと?」
コンラード付きの侍女を見て確認するように見たら、
「ええ、コンラードお坊ちゃま。大丈夫でございますよ。すぐに依頼させていただきます。」
「やったー。おにいさま、ありがとうございます。」
「どういたしまして。」
ご機嫌になったコンラードが自分の部屋に戻るところを見ながら、さっき俺、変なこと口走らなかったか?俺の大事な婚約者とか言わなかったか?かー。あれはコンラードを説得するための言葉だ。本心じゃないはずだ。でも、何故あの青い馬をコンラードに絶対取られたくないと思ったんだろう。たて髪の横の自分の名前の刺繍。あれは例え弟でも貸したくなかたんだ。自分がこんな狭い心の持ち主だったとは。体動かしに行こう。稽古しよう。
汗かきにいこう。
自分の心が信じられなかったアルヴィンのある日の出来事。
【今日のスキル】
レベル 30
畑 93面
栽培できるもの 小麦 トウモロコシ 大豆 カボチャ サトウキビ 菜の花 きゅうり 人参 綿花 ジャガイモ トマト 玉ねぎ レタス 茶葉
工房 飼料工場…鶏の飼料、牛の飼料、ミツバチの飼料 小麦加工工房…パン、食パン
サトウキビ加工工房…砂糖 牛乳加工工房…チーズ、バター 肥料工場…肥料
製糸工房…青い糸、青い布 製油加工工房…植物油 大豆加工工房…醤油
卵加工工房…マヨネーズ 茶葉加工工房…紅茶
牧場 鶏の飼育所…卵 牛の飼育所…牛乳 養蜂施設…ハチミツ 釣り場…魚
果樹園 リンゴ ブドウ コーヒー イチゴ 桃